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紳士クンの、割と不本意な日々  作者: 椎家 友妻
第五話 紳士クンの危機
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1 タッちゃんの仕業ではない

春の暖かな日々に、そろそろ夏の暑さが顔を出そうかという五月になった。

 そんなある日の放課後、生徒会役員をしている撫子は、

今日も生徒会室へとやって来ていた。

そこにはいつものように副会長の太刀が居て、

今日は珍しく、会長の令もちゃんと居る。

そして太刀が椅子に座ってノートパソコンに向かい、

そのパソコンの画面を、令と撫子が背後から覗き込んでいた。

 太刀はパソコンのマウスをカチカチと操作して、画面の上にいくつかの画像を表示させ、

 「これを見てくれ」

 と、令と撫子に言った。

そう言われた二人は画面に一層顔を近づけ、

そこに映し出された画像を見た途端、ともに顔をしかめた。

 「まあ、何という事かしら」

 「これ、どういう事なんですか?」

 そう声を上げた令と撫子が見た画像には、

この学園の更衣室での女子生徒の着替えの風景や、

女子生徒のスカートを下から盗み撮りしたものが映っていた。

 「これって、完全に盗撮じゃないですか!」

 「そうだ」

 声を荒げる撫子に、太刀は冷静な口調で答える。

それに続いて令がこう言った。

 「まさかタッちゃんに、こんな趣味があったなんて・・・・・・」

 「違うわバカモン!どうして女の私がこんな事をせねばならんのだ⁉」

 今度は太刀が声を荒げた。

それに対して撫子は、至極声を潜めて呟く。

 「まぁでも、中身は男みたいなものだし・・・・・・」

 「おい、聞こえたぞ撫子」

 太刀は殺意に満ちた目つきで撫子を睨んだ。



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