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紳士クンの、割と不本意な日々  作者: 椎家 友妻
第四話 紳士クンの部活動
73/103

15 彼女の苦手な事

「仕方が、なかったんですか?」

 「私、人と接するのが苦手なんです。正確には、女の人と接するのが苦手なんです」

 「え?女の人と接するのが苦手?男の人じゃなくて?」

 「はい。だからさっき乙子さん達がやって来て、助かったとは思ったんですけど、

つい、隠れてしまったんです。

でも、乙子さんにはちゃんと、事情を話しておきたかったから」

 「そう、だったんですか。そういえばボクの姉も言ってましたけど、

静香さんはクラスの人と(ほとん)(しゃべ)ったりしないそうですね」

 「私、小さい頃に母を亡くしているんです」

 「そ、そうなんですか」

 「ええ。なので私は父と三人の兄に育てられたんです。

そのせいか、学校でも男の子とは仲良くなれるんですけど、

女の子とはどう接したらいいのか分からなくて、

同性の友達が全くできなかったんです。

それでそんな私を父が見かねて、私にこの学園をすすめてくれたんです。

女の子しか居ない環境に身を置けば、接し方も自然に身に付くだろうって。

だけどこの学園に入学して一年以上経つんですが、

なかなか思うようにできなくて・・・・・・」

 「何か、色々と大変そうですね」

 静香とは形こそ違うが、同じ様にこの学園で色々苦労を重ねている紳士クンは、

シミジミそう言って頷いた。



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