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紳士クンの、割と不本意な日々  作者: 椎家 友妻
第三話 紳士クンの再会
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12 伴兆太郎の疑問

一方その頃、男子部校舎のとある教室で、窓の外を見ながら

「ふぅっ・・・・・」と溜息をつく生徒が居た。

 伴兆太郎である。

 兆太郎は紳士クンのハートを射止める為、男らしさを磨くべくこの学園に入学した。

そして紳士クンは何処か他の高校に入学したのだと思っていた。

しかしつい先程、その紳士クンとあの図書館で再会した。

何度も言うが、兆太郎はホモである。

彼が中学時代に一目惚れした相手は、紳士クンという男の子であった。

しかしさっき兆太郎が見た紳士クンは、女子部の制服を着ていた。

 (あれは、蓋垣だったよな?)

 ある程度の確信を持ちつつも、兆太郎はまだあの人物が紳士クンである事に、

半身半疑であった。

そしてこうも考えた。

 (もしかしてあれは、ひとつ年上の姉の方だったのか?)

 しかし兆太郎はすぐにその考えを頭から消した。

何故なら兆太郎の知る限りでは、姉の撫子はもっと凶暴で、

目つきも紳士クンとは正反対に、イカツくて鋭い。

彼自身も、彼女にはひどい目にあわされたのだ。

なので、あの人物が撫子であるとは到底考えられなかった。

そして、図書館であの人物が兆太郎の名を呼んだ事も考えると、

他人の空似とは思えないのである。

 (という事はやっぱり、あいつは俺が惚れた蓋垣だったんだ!)

 兆太郎はここでハッキリと確信した。

しかしそうなると、ひとつの疑問が浮かび上がる。

 (あいつ、どうして女子の制服を着ていたんだ?)



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