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紳士クンの、割と不本意な日々  作者: 椎家 友妻
第三話 紳士クンの再会
48/103

10 図書館ではお静かに

「そ、そういうお前は、蓋垣、紳──────」

 が、その直後紳士クンが、

 「うわああああっ!」

 と大声を上げ、それを慌ててさえぎった。

しかし兆太郎はひるまずこう続けた。

 「お前、蓋垣紳士──────」

 「うわおおおおおっ!あちょおおおっ!」

 「おい!俺だよ!伴兆太郎だよ!」

 「ええええっ⁉ど、どちらさまですかあああっ⁉」

 相変わらずのイカツイ形相で詰め寄る兆太郎と、

それを必死に誤魔化そうとする紳士クン。

するとその時、いつの間にか兆太郎の背後に現れた静香が、

何故か右手に持っていた拡声器で、


 「図書館では、お静かに願います!」


 と、全く静かではない大音量で言った。

その声がまともに耳に直撃した兆太郎は、そのショックで失神してしまった。

一方咄嗟に耳を塞いで失神はしなかった紳士クンは、耳がキンキンしながらも、

とりあえず踵を返してその場から逃げ出した。

そして周囲に居た生徒達の視線が、その場に残った静香に集まる。

すると静香は拡声器のスイッチを切り、静かな声で改めて言った。

 「図書館では、お静かに願います・・・・・・」



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