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紳士クンの、割と不本意な日々  作者: 椎家 友妻
第二話 紳士クンの乙子ちゃんな日々
21/103

1 紳士クンにフラれた原因

雲ひとつない、よく晴れた朝。

一人の男子生徒がエシオニア学園の正門をくぐり、

男子部の校舎に向かい、緑が豊富に茂る庭園を歩いていた。

太くてつり上がった眉毛、

イカツイ目つき、

長身の体に鍛え上げられた筋肉。

そしてこの学園の制服である黒のブレザーをまとったその姿は、

どう見てもカタギの人間には見えない。

その男の名は、(ばん)(ちょう)太郎(たろう)

プロローグで、主人公の紳士クンに愛の告白をした男だ。

 

 彼は、

 ホモだった。


 しかし、自分の想いをストレートに伝えた事も実らず、

(むしろそれが失敗の原因のひとつなのだが)

彼は紳士クンにフラれてしまった。

紳士クンに本気で想いを寄せていた兆太郎にとって、

その出来事は、今までの人生で最もつらいものだった。

少々の事では泣いたりしない兆太郎だが、この時ばかりは、

その日の夜にベッドの中で枕に顔を埋め、泣いた。

そして彼は考えた。

どうして自分は紳士クンにフラれてしまったのか?

自分には一体何が足りなかったのか?

結論から言うと、

兆太郎が紳士クンと同性だったというのが一番の原因なのだが、

(問題にならないケースも勿論ある)

この時兆太郎は、自分が紳士クンにフラれた原因をこう考えた。


 男らしさが足りなかった。



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