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紳士クンの、割と不本意な日々  作者: 椎家 友妻
第一話 紳士クンの入学式
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15 紳士クンの答え

ね?といきなり話を振られた紳士クンは、目を丸くしてこり固まった。

そんな紳士クンに、令は優しく問いかけた。

 「あなたの本当の性別はどっち?男の子?それとも、女の子?」

 「えええええ?」

 その質問に、紳士クンは限りなく困惑した。

結論から言うと、紳士クンは間違いなく男である。

紳士というその名前も、将来立派な紳士に育って欲しいという、

両親の願いからつけられたものなのだ。

しかし今紳士クンは女子用の制服を身にまとい、女子部の入学式の会場に居る。

おまけにここで自分が男だと言ってしまえば、

目の前の太刀にどんな目にあわされるか分からないし、

これだけ多くの女子生徒の前で、女装した自分の姿をさらしてしまう事にもなる。

そのあまりに追い詰められた状況の中、紳士クンは助けを求めて撫子の方を見た。

しかし撫子は諦めた様に首を横に振った。

なのですがるように令の方へ顔を向けるが、

そもそもこうなる事を仕組んだ令が、紳士クンを助けてくれるはずもなかった。

そんな中、ひと際強い口調で太刀が言った。

 「さあ!ハッキリしてもらおうか!」

 (うぅ・・・・・・)

 紳士クンは悩みに悩んだ。

ここで男だとぶっちゃけるか、それとも女として通すか。

どちらの選択が自分にとってベストなのか、脳ミソをフル回転させて悩み抜いた。

そして少しの沈黙の後、紳士クンは遂に、答えを出した。

その答えとは、これだった。


 「女・・・・・・です・・・・・・」



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