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裏Resort  作者: まさぐりまさお
最終章
94/108

軽井沢編5 不細工

スエさんは年上の先輩




スエさんと僕とサトシでいつも釣り堀で働いていた。




この頃僕はシフトを任されており、気に入った仲間と一緒に働くことが出来た。




ちなみに気に入らない奴やナンパ目的の奴は、あからさまにきつい遊具につけた。




この頃は自社遊具で、機関車トーマスがあり、子供から切符を貰って、小さなきかんしゃトーマスを一周させるだけの糞つまらない係。




子供は大喜びで良いのだが、一日中そこの係をやっていると腐りそうになる。






それに比べると、園内から少し離れた釣り堀は天国。


自由気ままな一個の店だからだ。


前にも書いたが、僕はここの魚の仕入れから消耗品の管理、施設の補修まですべてをやっていたので、まさに自分の店の様な感じ。


予算が下りなかったので、その辺の木を切って、看板も自分で作った。




そこでは、繁忙期は3人体制で営業していた。




これも前に書いたが、街の安いスーパーでソフトドリンクを大量に買ってきて、会社で仕入れたドリンクと混ぜて売る。


そして一部を自分のポケットにイン。


とか、それこそそこのビールを飲みながら営業をしていた。


また、釣り餌用として「いくら」を買ってきて、弁当にのっけて「イクラ丼」にしたり。


まさに好き勝手にしていた。




ただ、仕事は出来た。




お客さんを捌き、魚を捌き、素早く絡まった釣り竿を直す。




三位一体での仕事は楽しかった。




よく、恋の話もした。






あいつとヤッタ




あれはヤレナカッタ




とか。




そんななか、スエさんの過去を色々と聞いた。




なんでも、スエさんも借金が嵩んで山に戻ってきたらしい。


その前はヤクザの下請けで、新宿でおでんの屋台を引いていたとのこと。




なんだかたくましい人だなと思った。


そんなスエさんもいっちょ前に若いアルバイトの女の子と良い感じになり、女の子の部屋に入り浸るようになった。


どいつもこいつもしょうもないなと。


この頃思っていた。




みんながみんなそんな感じだから、喧嘩もしょっちゅう勃発する。




ある時、僕のグループの熊木が誰かと揉めていた。


用は女の取り合いなんだが。




あと書き忘れていたが、山に来ると不細工な女でも町では考えられないほどチヤホヤされる。




この時も、たいして可愛くもない女を取り合っていたからほっとこうと思ったのだが、ある男の子が、その熊木が「付き合っている」と主張する女の部屋に入り浸って出てこないと言っていた。




熊木に言わせると、女の子の方も困っているという話。


だから熊木がその男の子を襲うとかいう物騒な事を言っていたので、スエさんと間に入ることにした。

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