軽井沢編14 暴力
ハリオの態度に怒りがMaxになった。
必死で止める坂井君
先ず話を聞くことにした。
するとハリオは開き直って
「だって石田さんこの前酔っぱらって事故ったじゃないですか? だから危ないと思って・・・」
「テメーも呑んでんだろ!!」
「この前の事故の事会社に報告しますよ?」
今度は脅してきた。
ここで本当に「堪忍袋」というものがあるのなら、ぶち破れる音が確かに聞こえた。
ヘラヘラしたハリオの顔面を思いきりぶん殴った。
何発かめに坂井君が身を挺して止めに入った。
が、僕はもう止まらなかった
ハリオは布団をかぶって防御していたので、近くにあった鏡月の瓶で布団の上から殴り続けた。
最後に、その瓶を台所のシンクに投げて帰った。
翌日
会社へ行くとマネージャーに呼び出された。
マネージャー二人がかりで、僕と向かい合って座る。
ハリオは鎌Pを通して昨日のことを全て報告していた。
そして、上田での事故のこともウタっていた。
僕を解雇に追い込むということだ。
ハリオはその時、病院に行っていた。
全身精密検査をしていとのこと。
大げさだと思った。
僕はこの暴力にこの時は一切後悔していなかったが
とりあえずの謹慎を言い渡された。
ゼルラルマネージャーとTPのトップの大咲との話し合いがもたれるらしい。
そこで僕への処分が決まるらしい。
ハリオは他社の人間なので話がややこしくなるとのことだった。
この時
僕の直属の上司であり、一年目は毎日のように僕を叱っていた法橋Ⅿが僕を定食屋に連れて行ってくれた。
田舎の汚い定食屋で醤油ラーメンを喰った。
何故か法橋Ⅿは優しかった。
「暴力はあかんで」
関西弁でやさしく諭してくれた。
後から知ったことだけど、僕らのⅯ達はTPが嫌いで、追い出したかったというのが本音だったらしい。
大咲とのつながりで仕方なく雇っているが、好待遇なことが納得いかなかったらしい。
TPには時給1300円支払っている。
そのうちTPのスタッフの取り分は時給900円
自社のアルバイトは時給850円
これだけ見ても、TPという会社がどれだけ好待遇で迎え入れられているかが解る。
そんなTPスタッフをボコボコにしてしまった。
解雇だろうなと思った。




