軽井沢編11 事故その後
JAFを帰してはならないという一心でした。
「おいお前ら、有り金全部出してくれ」
みんなでお金を集めても足りません。
最後の頼みは、誰かを呼ぶしかない
深夜です。
こんな時に頼めるのはあの人だけだと思いました。
鎌Pです。
ただ、ここは僕が頼むと会社の関係上良くないと思ったので、鎌pの直属の後輩のハリオに電話させました。
鎌Pは東京へ帰省の際も僕は無償で車に乗せたこともあるし、何より麻雀仲間です。
その思いを胸に祈りました。
ハリオ
「あのー・・・・事故っちゃいまして・・・・はい・・・・いや、僕じゃないんですが・・・・はい」
(そうだもっと困った声をだせ)
「はい・・・・・上田です・・・・はい・・・・本当すみません・・・お願いします。」
(おい!!切るな!!金の件を言え)
「あ・・・・あと・・・・・本当に申し訳ないのですが・・・・・出来たらお金も少々・・・・はい・・・JAFなんで・・・」
祈りは届いたらしく、1時間半かけてこんな深夜に迎えに来てくれるそうです。
ついでにお金も貸してくれるそうです。
JAFもさすがにそこまでは付き合ってくれません。
入会書の書類を置いて、又あとで来てくれるという約束をして、一旦引き上げました。
こうして無事何とかJAFに借りた金で支払いを終え、軽井沢へ帰ることになりました。
JAFには入会金とレッカー代諸々を支払って、その日は帰りました。
この事がTPのトップの大咲の耳に入れば間違いなく僕は解雇です。
ただ、鎌Pは報告しませんでした。
感謝しかありません。
後日足が無くなった僕は、会社の車を密かに借りて上田に行きました。
JAFにレッカーして貰った車を廃車にする為です。
白馬を一緒に乗り切ったセフィーロ
雪山で頼りになったセフィーロ
友達が好意で格安の3万で譲ってくれたセフィーロ
はあっけなく廃車になりました。
悲しすぎて写真を三枚も撮りました。
そうはいっても、これからの足を探さなくてはなりません。
上田市と佐久市を見て回りました。
予算は30万
冬のボーナスをそのまま+給料+貯金
佐久で良い車が見つかりました。35万の三菱ディアマンテです
でもそこは
ボロ臭い怪しい車屋で、青空Pにプレハブ小屋の事務所。
尋ねると汚いオッサンが一人
ここから交渉にはいりました。
もう日も暮れて帰らなきゃいけない時間が迫ってます。
「このディアマンテ車検は残ってますか?」
から入入りました。
車検切れとのこと。
車検代入れて乗り出し価格で30万で交渉しました。
予算が無い事と、どれだけ今すぐにでも車が必要なのかという事と、不幸話を盛り込んで泣き落としなんとか30万で契約しました。
1日でした仕事としては最高の出来でした
が、全財産吹っ飛びました。
鎌Pへの借金もまだあります。
この件がきっかけで、僕はクレジットカードの重要性を見出しました。
後日クレジットカードを発行したのは言うまでもありません




