軽井沢編3
開園作業に追われ
アルバイトの指導に追われ
とても忙しい日々が続いた。
新入社員の篠田と町田と遊んでいた日々が嘘のようだった。
しかし相変わらず篠田と町田は仲がいい。
ある日問い詰めてみると、
「一緒に寝てます」
とのことだった。
お互いの部屋を行き来しているらしい。
同じコテージで全く気が付かなかった・・・
実は、この「一緒に寝ている」はresortでは良くあること
身体の関係がある無しに関わらず、とにかく男女が「一緒に寝る」
今考えると特殊すぎる・・・
でも、白馬でもそうだったようにとりあえず
「一緒に寝る」
羨ましかった。
あのおっぱいを・・・
僕は中途採用で入社した22歳
町田は大卒の22歳
同じ歳。
僕は雑用係を経て、乗っている車は3万のセフィーロ
給料は手取り13万+残業代
隣に居るのは汚らしい顔の「ハリオ」
方や
町田は親の車をとりあえず乗ってはいたものの、大学生の時に貯めた金でスポーツカーの「ランサーエボリューション」を購入
給料は手取り20万くらい+残業代
一緒に寝ているのはおっぱいの大きな同期のギャル
酷い格差社会だった。
僕はこの時から何かが切れた。
見つけた一筋の光
上田と葛西に目を付けた僕は彼等の不良っぽいところを利用しない手はないと思った。
彼らは「元気」と呼ばれる同じ年の若者を早速、子分にしていた。
これは使えると思った。
早速園内の作業から二人を引き抜き、園外の作業にスカウトした。
園内の作業はみんなで和気あいあい的な感じでやるのだが、園外の作業というのは、主に社員が軽トラックに乗って、パーキングの手入れとか、森の中に入って行って偉い人からは見えない仕事なのだ。
この時の仕事がキャンプファイヤーの準備だった。
キャンプファイヤーというのは、ホテル側が請け負うプランで、夜に駐車場の一角で、30-60分間のキャンプファイヤーを囲めるという金持ちの団体しかやらないプランがある。
料金は5-10万。
料金によって丸太の大きさや組み方が違う。
ホテル側は夜の外BBQとセットでこのプランを売っていた。
用意して実行するのはホテルより身分の低い遊園地スタッフ。
その中の下僕
つまり僕らの仕事だった。
この仕事は良く鎌田(鎌P)と一緒にやった。
丸太は、大量に廃棄になっている、古い木の電柱をチェーンソーでカットして、ストックしておく。
注文が入ったら、それを料金と時間によって組む
お客さんが来たら、灯油をぶっかけておいた松明に火をともして演出する。
絶対に崩れないように
絶対に時間より早く終わらないように
かつ、燃えすぎないように。
微調整が難しかったが、楽しかった。
火の後始末をきちんとして山火事を起こさないようにして帰宅するのが夜中の12時とか1時だった。
誰もいない真夜中の森林の中の駐車場はマジで怖かった。
幽霊とかお化けは絶対に居るとこの時悟った。その話はまた今度。
その丸太を用意する作業に上田と葛西を加えた。
園外の良さは、いつでも休憩できるしタバコも吸い放題。
こんなことで、二人は喜んで作業した。
ここでこの二人と仲良くなり、スロットを一緒にうちに行ったりして、親睦を深めた。
そうなると話は早い。
一度大掛かりな飲み会をやろうという事になった。




