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裏Resort  作者: まさぐりまさお
1年目
48/108

白馬編19(白馬編最終話)

僕は3月20日をもって白馬の勤務終了を迎えた。






同じ部屋の東条さんは、有休を使い一週間くらい早く白馬を去っていた。


よほど嫌だったと見える。




さっさと荷物を纏め、あの重そうなテレビを小さい軽自動車に詰め別れの言葉もなく去って行った。


とはいえ、また軽井沢で会うのだが・・・


東条さんは軽井沢に一番いい寮を月額25000円で借りていたので、そこへ帰って行った。


軽井沢の寮は、僕らは遊園地の近くで月額5000円


アルバイト寮とも近く、飲めるり勤務地も歩いていける。


でも、東条さんは、25000円払ってでも、僕らとは違う生活をしたかったらしい。


その寮は新築で家族とか夫婦が住むためにの寮で、遊園地からも車で15-20分かかる場所にある。


そこを一人で使っているのだ。


しかもなぜか、車も二台所有している。




そんな東条さんが去った僕の・・・いや僕らの部屋はパラダイス。




毎日誰かを連れてきて飲み会をしていた。


柴咲君と那須君には悪かったが、絶対に苦情を言わないと高を括っていた。


まぁその通りなのだが。




そこで、クビになって帰宅したはずの渡辺と幸子が帰って来たのだ。


だから僕は迎えに行った。




この時


2000年の白馬コルチナ国際では、そういうアルバイトが多かった。


会社側の一方的な理由でアルバイトを帰すのだが




「もっとスノーボードしたい」




「もっと遊びたい」




「東京に帰ったけど、淋しい」




という理由で、会社側の許可なく寮へ住み着いてしまうのだ。


寮の管理人も見て見ぬふりだし、元々いた人間だからバレないのだ。




飯と寝るところは無料


こんな良いことは無い。


多分それに気が付いている奴が何人かいた。




ある程度金が溜まったら、アルバイトを辞めて寮へ住み着く。




これが後々軽井沢でも問題になった。が




渡辺と幸子に関しては、一週間経ったら一緒に東京へ戻るし、何より、渡辺は納得いかない理由で解雇になっているから、いいかなと思えた。




渡辺はこの頃借金が沢山あって、地元にも戻れない状況だと聞いていたので、僕が軽井沢に戻るタイミングで、軽井沢入り出来るように手配していた。


グリーンプラザは解雇になっているので、ブラックリスト入りしてしまい、軽井沢だろうとどこだろうと二度と雇用してもらえない。


だから僕は考えた。




TPがある。




あの石川さんや、鎌Pやハリオが所属している派遣会社だ。


そこへ入れることにした。


この時現場人事の権限を持っていた鎌Pとは先輩ながら、麻雀仲間だったし、押せば行けると思った。


鎌Pに依頼した。




でも、鎌Pは真面目な性格だから、解雇になった人間という事は伏せて話した。


渡辺にも、履歴書をイジれと指令を出した。




「白馬で知り合ったアルバイトがいるのだが、軽井沢で使えそうなのでTPで拾ってください。」




上手くいった。


TPのトップの大咲さんよりokが出て、4月よりオープニングスタッフで軽井沢入り出来ることになった。






3/20日勤務終了


荷物をまとめた部屋で盛大に飲み会をした。


部屋はパンパンだった。




最後に思いで作りとして春ちゃんに、おっぱいだけでも触らせてとお願いした。


そしてらなんと!!




一緒に寝てくれた。




この日は部屋がカオスな状態になった。


二段ベットの上で、隣でと方々から色っぽい声がきこえた。




若いっていいね。


そんなめちゃくちゃな最後も白馬らしかった。






翌朝


僕の車に渡辺と幸子を乗せて、山を下った。


高橋姉さん、ブラジル人達、アイドルのリフトマンたち、リフトで働く地元のおっさん達


色々な思い出があって本当にお世話になったし、楽しかった。


でも、もう二度と会わないような気がした。




パトロールの人々、レンタルのゆめっち


もう二度と会いたくなかった。



学校の卒業式みたいな気持ち。




東京行の車の中では、幸子の希望によりラルクのテープを掛けた。

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