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裏Resort  作者: まさぐりまさお
1年目
44/108

白馬編15

それにしても、村田支配人の威圧感がすごかったな。




最後に


「俺が村田だ」


って聞こえてきた気がした。




しばらくはおとなしくしてようと思ったが・・・・


そうはいかないのが若さ。






丁度リフトの仕事も色々な場所を経験するという名目で、隅から隅までのリフト係を日替わりで回っていた。


そしてその日は、第一リフトと言って通常のリフトではなく、いわば「スキー場へ来るためのリフト」


それも、通常は車でスキー場へきて、ホテル前の駐車場に車を停めてゲレンデにくるお客さんばかりだけど、この第一リフトは、地元村民のためのリフトで、小さい入口に小さいリフト乗り場がぽつんとある。




稀に、そこまで滑ってくる人もいるけど、大抵間違って降りてくる人だ。




だから、村民がスキー場へ上がるのに一回だけ使うようなリフトだ。




朝、行って少しだけお客を乗せたら、もう暇。




普段は、近くに住んでいる老人が専業で働いていて、ほとんど小屋の中で居眠りしている状態。


たまに、奥さんと二人で持ちを焼いてお昼ご飯を食べているという、なんとも過疎な場所なのだ。




RESORTという仕事すべてに言えるのだが、繁忙期以外は本当に暇なのだ。


その中でも、有っても無くてもいいような、でも無いとダメという持ち場が結構あって、ボケそうな仕事が多くある。




かと思うと緊張感いっぱいのメインリフトもあって、雪が深い日は、雪かきが大変だし、どうしても屋根に積もりすぎるので、パトロールの隊長がダイナマイトみたいな爆弾を投げて、一気に除雪するという豪快な仕事もある。




僕もあの爆弾を投げてみたかったが、絶対失敗する自信がある。


なので、リフトの仕事でほぼ経験したが、爆弾投げだけはやらせてもらえなかった。心残りである






話は戻りますが、その老人が休むとのことで代わりにその持ち場へ入った。


休むも何も、もとから休みみたいな仕事だろうと思ったが。




暇で暇で、でっかい鎌倉ができてしまったほどだ。




その日に、体力が有り余っていたので、みんなを連れてhotpotへ行くことにした。


僕と渡辺と姉さんと春ちゃんと、レストランのアルバイトの女子で一番イカれた19歳の女子で幸子という子の5人で、僕のセフィーロで、hotpotに行った。




その日は雪が降っていた。




下り坂で、一度スピンしそうになったが持ちこたえたと思ったら・・・・


ブレーキを強く踏みすぎた。


つーーーっと滑って行き、雪の壁に勢いよく刺さったのだ。




事故った!




と思った。




東条さんの話


アルバイトに治療費の話


そして、


「俺が村田だ」


を思い出した。




ああ、終わったなと思ったが、さすがはイカれたスノーボーダー達。


なんとも思っていない。


しかも雪がクッションになって、ガードレールまでは到達していなかった。


良かった良かった。




(本来は良かったじゃない)




その日は難なくhotpotに到着。




皆で呑んでいると、ブラジル人達も来て何時もの騒ぎに。




すると


今度、○○のお別れ会があるとのこと。


そうか


季節は徐々に移り変わり3月になると、徐々に白馬村を去っていく人が出てくるのだ。



12月に出会って、3月に別れる。


これもRESORTに居るもの達の宿命じみたものなのだと実感した。

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