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裏Resort  作者: まさぐりまさお
1年目
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軽井沢編 ④

ボロボロのキャラバンの後部座席に乗って揺られる。


あたりの雰囲気を見る。


マジか。


田舎すぎる。


想像していたより田舎だ。


嬬恋村は社会の教科書の中でしか知らなかった。


ぐるぐる道を登ってゆくと、なにやらきれいな有料道路に出た。


浅間山がすぐそこに見える。雄大だ。


そんなことより、まだ?


運転している大男に話しかける勇気もなく、ただじっとしていた。


大男は何も話しかけてこない。


いよいよそれらしき敷地内に入った。




郵便局とか銀行とか・・・ない。


手持ちの金は親から餞別でもらった10万円だけだ。


勇気をだして聞いてみた


「あの、お金はどこでおろせばよいのでしょうか?」


大男は答えてくれた


「あー、この辺にはないから、下までいかないとね」


やっぱし・・・・






*この頃はコンビニに未だATⅯが無いころで、銀行とか郵便局じゃないと金も下せなかったし、時間も短かった。


だから車が無いと絶対無理だった。








ってことは、今きたところだ。


車で20から30分はかかる。


車を持ってないから、無理だ・・・・


どうしよう・・・


なんとかこのお金でやっていくしかない。


そうこうしているうちに「おもちゃ王国」についた。


大男が言った。


「明日、8時に朝礼があるからここのに来てね」


「はい」


そして、車は「総務」がある別の建物へ向かった。


「総務」で大男が下りて言った


「君は車でまってて」


「はい」


大男が総務で受け入れをしてくれたのだった。


ここでカギをもらってきて、また別の建物へ案内された。


「はい、到着。ここが君の寮ね。あとは管理人さんに聞いて。それじゃ」


と言い残し大男は去って行った。




忘れもしない。


そこには「ヤングロッジ」と書かれた小汚い看板。


中へ入ると片言の日本語の管理人さんに部屋に通された。


廊下は饐えたにおいがした。「刑務所」とか「留置所」とか入ったことはないが、こんな感じなんだろうと想像した。


泣きそうだった・・・・


すぐにでも帰りたかった。


初夏の午後3時


部屋に案内されたがそこには人が住んでる気配があった。つまり相部屋だ。


二段ベットが一台。そこの下の部分が空白になっていた。


いったん落ち着くと、思い出した。


東京から洋服やら生活道具を詰めた段ボールを3箱おくってある。


再び玄関の管理人さんのところに行って確認すると、無事に届いていた。


こんな場所に荷物が届いていることに感動した。


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