軽井沢編-17
夏も真っ盛りで遊園地も1年目で多くの集客があった。
サービス業の1年目はそんなもんですね。
珍しく新しければ大体集客があります。が、ここでいい印象を与えてリピーターを獲得できなければ終わります。
悪い印象だと最悪潰れるのは早い。
だから、スタッフも上層部も不慣れながら気合が入っておりました。
僕はというと、色々な仕事に追われ、主にトイレ君と言われるようになっていました。
トイレ掃除を徹底していました。
僕の考えでは、トイレが汚い施設はダメ。
どんなに新しくても
どんなに施設がキレイでも
どんなにお洒落でも
どんなにご飯が旨くても
トイレが汚いとダメ
だから、トイレだけは徹底してやるようにしておりました。
1個だけでも心情を持って仕事に取り組むことで意識は変わります。
僕が入った当時はトイレ掃除は、一部のスタッフだけが見回って、掃除することになっていました。
これじゃだめだとすぐ気が付きました。
上司に相談しました。
気が付いたスタッフがトイレットペーパーを補充したり、汚い部分を清掃すれば全然違う。
そして、閉園後自分たちの持ち場のトイレを皆で掃除すれば一か所10分あれば終わるのに、なぜやらないのか?
すると上司は
「じゃあやってみろ」
ある意味こういうなんでも出来るから良かったのかもしれません。
仕事は増えるけど、根本の仕事だと考えてたので各部署に提案しました。でも
速攻でトラブルに。
以前にも書いた、外部委託の遊具会社「佐伯工業」が猛反発してきました。
言い分は
「わしらは遊園地のことは関係ない。遊具を安全に動かすことだけが仕事や」
こいつは糞だと思い一年目の若造がキレながら
「あんたたちも遊園地のスタッフだろ。何が関係ないんだ。とにかく掃除をしなさい」
言い分も、言い方も出鱈目でそこの偉い奴50代の空手家を激怒させてしまった。
上司に即刻怒鳴り込まれ、関西から来た気象のあらいおっさん空手家が、事務所で切れまくった。
「小僧ぶち殺すぞ」
とも言われた。まぁそんな時代で
僕は、無理やり謝罪させられ、居酒屋に呼ばれ、永遠とこのおっさんの説教と、金持ち自慢の話を聞かされた。
やっぱり社会はしんどいと思った。でも考えは曲げなかった。
上司が上手く説得してくれて、こいつら佐伯工業も含め、みんなでトイレを掃除することになった。
あたりまえじゃ糞がと思っていた。
この時の上司の法橋mgには毎日怒られて説教されていたが、こういう迷惑も沢山かけた。だからイーブンだな。
こういう風に本当に今じゃ犯罪の行為もなんのその
荒っぽい出来事満載でした。
もう一個言えば
タイムカードを押し忘れると凄く怒れれる。
上司のハンコを貰いに行って、やっと時間を手書きで記入できる。
でも、
出勤の時は半分寝ぼけているからつい忘れる。
退勤の時は、残業時間が限られてるから、押さなきゃいけない時間があって(それも変な話だけど。明らかに違法だ)
何時までに押せみたいな決まりがあった。
みんな必死で守っていたが、那須君(21男)は無理だった。
忙しさにテンパりどんどんおかしくなっていった。
タイムカードも多々忘れ、ある日上司がモロに切れました。