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裏Resort  作者: まさぐりまさお
最終章
107/108

軽井沢編18 ーエピローグ②ー

僕が入社してすぐに僕の面倒を見てくれた優しい先輩


石川さんと新宿で何度か呑んだ。




石川さんは、TPを辞め


着物の女性が接客するのクラブの店長となっていた。


やはり、女の子が好きらしく、扱いが上手いのだなと思った。


BARに行っても、バーテンダーさんに酒を奢り、サッと飲んで次の店に行くような人だった。




そして連絡はお互い取らなくなってから、少し経った頃


新宿駅の電車待ちのホームで偶然にも再会した。


だが、連絡先の交換もせずにお互い別れた。


それきりだ。






TPでいえば、


鎌Pこと鎌田さんは前にも書いた通り


残念ながら結婚後子供にも恵まれたが、急逝していた。


後輩の南谷と結婚したのだが、彼女は一度だけ、子供を連れておもちゃ王国に遊びに来て旦那の事を語ったらしい。






借金王ハリオだが


色々とあったが、仕事を辞めて東京へ帰ってから連絡を取り、仕事を探しているというので、一度だけ面倒を見た。


この頃僕も東京で仕事が上手くいかず、辞めて、またスキー場へ行くことにしたので一緒に連れて行った。


そこでも少しだけ諍いがあり、ムカついたのでそれ以降は連絡を取っていない。








色々なアルバイト達と交流し、東京での飲み会も誘われていったが、それ以降繋がりは無くなった。


知っている中でも多くの男達は風俗関係へ流れて行った。


ある人間は、せっかくいい大学を卒業したのに、裏社会へ就職し、歌舞伎町で風俗関係の仕事をしていたり


ある人間は、借金が返せず、寮のある風俗関係でボーイや呼び込みを生業にしていた。








僕が会社を辞める間際に入ってきた後輩、スギとサダは会社に残り今では出世しているという。


何度かホテルグリーンプラザに宿泊で遊びに行った。






一緒に渓流の釣り堀で働いていた、地元の高校生アルバイトだった青年は、東京で成功している。自分で起こした会社がどんどんと大きくなりもっと色々な事をやってくれそうな気がする。


彼とは今でも連絡を取っている。






そしてもう一人連絡を取り合っている友達がいる。


東条湖で出会ったタカだ。


タカとは今でもやり取りは続き、たまに東京に遊びに来る。


ボディーメイクスタジオを経営し、彼もまた商才を発揮して色々と飛躍している姿を見せてくれる。


東条湖では悲しい事故があり、仲間が死んだ。


幼馴染であったカッチャンは交通事故撲滅を目指し、警察官になったと聞いた。








あれから20年以上経った。


皆それぞれの道を歩み本当に思う事は、あの日あの場所で人生が交わったのは奇跡だった。


日常は奇跡の連続。


今まで築いてきた人間関係は自分を表している。


たまにこうして過去を思い出し、いい気分に浸るときがある。


それが、生きているってことなんじゃないかと考える。




次回で最終回です。

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