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裏Resort  作者: まさぐりまさお
最終章
104/108

軽井沢編15 ー退職ー

2001年 10月


僕は会社を辞めた




夏の終わりくらいからポツポツと考えていた。


理由は沢山あった。




その理由をここで書いてきたつもりだ。




紹介があって入社したので最低でも3年務めるように言われていたのだったが、解雇にリーチがかかっていたことを考えると、2年半で限界だったのだ。






お世話になった一人一人に挨拶をした。




初めは毎日関西弁で怒鳴られ説教されていた。


今考えると絶対パワハラ。


だけど最終的には色々と問題を起こす僕を庇ってくれて、可愛がってくれたHKⅯ


僕の直属の上司


最初に退職することを伝えた時にはどこかホッとした表情があったかもしれない。


それだけ迷惑をかけまくった。


そのⅯも後に聞いた話では、離婚し会社も退職して嬬恋村から引っ越したと聞いた。








もう一人の上司T岡Ⅿ


よく一緒に酒を飲んだ。


ダメな奴の面倒見がよかった。


何時も仕事に一生懸命で体を張っていた。


ハチ退治にトイレ掃除。


時には後輩、アルバイトと本気で喧嘩して殴り合っていた。


これも今ではアウト


そんなT岡Ⅿは当時東条湖にいたので電話での報告で失礼した。


T岡Ⅿは後に軽井沢へ帰ってきて、ホテル、遊園地の総支配人にまでなったと聞いた。


そののちに退職して現在は地元で農家をやっている。






もう一人広報のⅯがいたが、この方は僕は尊敬できなかったし関係があまりなかったので挨拶はしなかった。






そして僕の送別会が行われた。


場所は車で20分くにあるアローズ亭。


二次会もしっかりと行われ、そこでは主役でもない東条さんが全裸になって、はしゃいでいた。


常に対立していた東条さんとも最後の方は和解していた。


というより、東条さんは年上で僕より6-7個上で、この時はサブマネージャーくらいにはなっていた。


そして部署も、飲食へ移動していた


最後に一緒に仕事をしたのは、万座温泉への営業活動で、適当にやっつけてさぼりながら


「今給料っていくらもらってますか?」


と聞いた時だ。


彼は手取りで多分22-23万くらいだったと思う。


その後やはり東条さんも会社を辞め、地元に帰ったという。






送別会の帰り道


僕は一人になりたくて、店から脱走して、真っ暗な道を一人で歩いて帰ることにした。


いつもは車で通っている道も、夜中は真っ暗で木々が風に揺れる音がする。


たまに聞こえる野犬の遠吠えがたまらなく恐ろしくなり、途中でヒッチハイクをしたら、偶然仲間の車だった。




そうだった。


そうやって一人で暴走して迷惑ばっかり掛けても、いつもどこかで上司や仲間が助けてくれた。


やっぱり人間って温かいのだとこの時身をもって感じていた。



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