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裏Resort  作者: まさぐりまさお
1年目
1/108

軽井沢編

1999年





ゴールデンウィークが終わった。


遊んでばかりはいられない。そろそろ貯金も尽きそうだし、親もうるさい。


3月に専門学校を卒業したものの、一向に就職が決まらず、毎日就職活動の日々だ。


でも、どこに履歴書を出しても、なんとか面接にこぎつけても「採用」にはならない。


つらい現実から逃れるように、ゴールデンウィークは遊びまくった。


いよいよ、親が話を持ってきた。


東京グリーントラベル(㈱)


旅行会社?


詳しいことは聞かされず面接にいけとのこと。





原宿の竹下通りの入口のどでかいビルにその会社はあった。


「東京商事」



なんでも、話によればリゾート開発をしている会社で、現地へ出向という形で働くとのこと


22歳のバカな私は意味が解らない。


出向?


「それで、どんな業務なんですか?」


と聞くのが精いっぱいであった。


面接が終わると10日後に二次面接に来てくださいとのこと。


僕はうなだれるように竹下通りを歩いた。


家に帰るなり、親父には猛烈に抗議した。


聞いてない!! 長野の山奥に就職なんて!!しかも、寮に住み込み?遊園地?


全くやりたくない!!


「じゃあ出て行け。東京に住みたいのなら、自分で家賃稼いで自分でやっていけ。 もう22歳なら大人だろ」


ごもっとも・・・である。





僕は仕方がなくそこへ就職することにした。


二次面接とは名ばかりで、


「では1週間後にこちらへ来てください」


との案内だけでその「二次面接」は終わった。ハメられた感が強い。


もっと東京で遊びたかった。


東京で就職するつもりだった。


東京で彼女を作るつもりだった。


むしろ、生涯東京を出るつもりもなかった。


学校を卒業したら、下町から出て、世田谷とか新宿方面のマスコミ系に就職して、職場の近くで一人暮らしをして・・・・とお洒落な計画が一気に崩れた。


5月の晴れの日


僕は着慣れないダブルのスーツに大きなバックを背負って実家を出た。


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