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ガキ大将
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もっとも、ガキ大将のアーラには、手を焼いている。
カレイラが、書類整理していると、職員室まで駆け込んで来て、
―先生、またルカが泣いている!!
とアーラは、訴える。
そして、ルカのところに急いで、赴くと、ルカは、キョトンとした顔で、
―先生、どうしたの?!
と言われる始末。
内心アーラはほくそ笑んでいるに違いない。
先生が、出て来れば、ことは無事解決するとでも思っているようだ。
カレイラは、そんなことにめげず、頑張るのだが、どうも、仕事に集中できない。
アーラは、子どもたちの王様であり、先生の前では良い子を演じているじゃないか?!
そんなことを頭がよぎり、ルカも去ることながら、サティも、ペータも、アーラには逆らえない。
子どもたちの中で、順列があり、少しのズレでしか、遊びも生まれない。
そんなことがあって、カレイラは、子どもの世界をどう扱ったら良いか?を考えるわけである。