事始め
1
世界が崩壊するという報せを読んだのは、一昨年の今頃だったか。
なるほど、世界は変化していないように見える。
戦争もそれ程大きくないし、街は平然と行き交う人でごった返している。
カレイラは、街外れの小さな民家で暮らしている。
自分のこと周りだけしか手につかないが、静かに生活を営んでいる。
希望を持つこと。
このことが、非常に難しい時代になった。
いつの時代も、そうだといえば、それまでだが、カレイラは、本を読み、
希望を持つことを信じた。
まさに夏の盛りである。時は、場所は?
未来である。異国である。
人工知能が世の中を支配する。
そして、食も薄くなって、ただ、生活するのに、電車を使ってでは、なく、
自転車で移動する。
By bicycle。
And eat foods a little bit。
そういうことがあって、学校へと仕事に出向く。
子どもたちに勉強を教えに行く。
毎日、子どもたちが、カレイラについて来てくれるのは、教えるのに手がかからない。
子どもたちは自由を求めている。
それに応える形で、先生同士話し合って、カリキュラムを作った。
子どもの自立心を育てる。
歴史を教えないといけないけれど、歴史は繰り返してはならない。
言葉の端端に戦争の悲惨なイメージを植えてやる。
あるいは、打ち直しで、公害を悪と教える。
移りゆく経済の動向に対応する、勝ち負けもそこでは教える。
経済大国には、絶対に勝てない理由がある。
併せて、愛・信という神学もある。
気運をよくする方法はない。