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因縁  作者: メンタン
1章 キャリアスタート
1/22

始まり

専門用語が多く登場します。

できるだけ、あとがきにかみ砕いた解説な単語の意味は載せます。


※完全なフィクションにつき、実在の組織及び団体、個人とは一切関係がありません。

 

 ピピッ


 スマートフォンの通知音が聞こえる。この音はおそらくEメールだろう。スマートフォンを開くと、メッセージが一通きていた。


【選考結果のご連絡】

 慎重に検討を重ねさせて頂きましたが、誠に遺憾ながらご希望に沿えない結果となりました。

 末筆ながら、今後の迫田様のご健闘をお祈り申し上げます。 以上


 私はスマートフォンをベッドへポイッと放り投げた。何度見たことかわからない、そのメールを見ても怒りすらも湧いてこなくなった。怒りよりは、情けなさや申し訳なさが先行してしまう。

 名の知れた商社やメーカーへは、リクルートサイトを通じて、何社エントリーしたかはもう自分でもわからなくなっている。


 そのとき、一階から母の声が響いた。


(はじめ)。ご飯できましたよ」


「すぐ行きます」


 私は一階のリビングへ降りていく。母が夕飯を作り終えたところだった。


「就職活動はどう?」


 私はばつが悪そうに答える。


「あまり………… 上手くいっていません。でも頑張るので、もう少し待ってください」


 母は頷きながら、テーブルへ料理を並べていく。私は気を使わせていることがわかっており、居た堪れなくなる。

 私はその後、無言で夕飯を掻き込み、自室へ戻った。



 二時間ほど経った頃だろうか、父が帰宅したようだ。


「ただいま」


 その声を聴き、私はベッドに潜り、寝たフリをした。大学まで行かせて貰った恩に報わねばならない。しかし、現状のあまりにも不甲斐無い自分を曝け出したくはなかった。



 そう、私の本当の両親ではないのだから……







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