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22歳♂ 何故か女の体に転生しました。  作者: BrokenWing
第二章
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早く終わらせる為に

      早く終わらせる為に  



 食事中、皆で相談する。


「確かに、一旦引き返すのもありだろう。まだ81階だし、魔物の再配置を考えれば、明々後日の朝までに戻れば大丈夫だ。」


 そう、今日この階層を狩り尽くしたので、この階層の魔物の再出現までは3日かかる。


「でも、せっかくいい感じですし、なんか勿体無いですわ。」

「あたいは、屋敷の工房で装備を作りたいっす。」

「それなら、もう少し素材を集めたいですね。ドラゴンはもう間に合っていますが、スワレントラップは、後5体は欲しいですね。」


 うん、スワレントラップの魔核は2つを合成してから付与するので、まだ2セット半しかない。

 ドラゴンに関しては、7体倒しているので、実験に使ったのを除いても、もう必要無い。

 ミレアの言う事ももっともだ。


 最近はこうやって、彼女達も積極的に意見を出してくれるので、本当に嬉しい。


「あたしはサラちゃんのベッドの位置が気になるわ。アラタは許したようだけど、あたしは認めないわよ!」


 おい、リム、それは違う話だろ。


「私はお風呂に入りたいですにゃ!」


 サラも何か違うぞ。


 しかし、これが鶴の一声になったようだ。

 全員、頷く。

 確かに、今からの一風呂の誘惑に勝てる奴は居ないだろう。


 皆で、広げた野営セットをマッハでアイテムボックスに仕舞い出す。

 サラは、マリンにテレフォンで連絡を取っているようだ。



「今回は早かったざますね。お風呂は、後は沸かすだけざます。」


 マリンが出迎えてくれるが、全員走って風呂場へ行ってしまった。

 湯を沸かしてくれているのだろう。

 俺がリビングで寛いでいると、サラが来た。

 素っ裸だ!


「お風呂、沸きましたにゃ!」

「おい、サラちゃん、流石にここでその恰好は不味いと思うぞ。」

「そうざます。サラちゃん、女の裸は気安く見せるものじゃないざます。ここぞという時に、とっておくざます!」


 マリン、それも違う気がするぞ。


 しかし、俺はそのままサラに手を引かれて、風呂場に連行される。

 全員、既に浸かっていて、目が糸になっている。


「う~ん、やっぱり最高だな。」

「そうですわね。この時の為に生きている気がしますわ。」

「ダンジョンにも風呂を付けるべきっす! 職人を呼んで来るっす!」

「カレンさん、それは流石に無理があるのでは?」

「サラちゃん、そこはあたしの指定席なのよ!」


 現在、サラは俺の膝の上でご満悦だ。

 俺も、サラなら全く変な気にはなれないのだが、思わず耳をモフってしまう。

 うん、いい感触だ。


「じゃあ、今晩は、全員ゆっくりと休もう。工房は無しだ。明日全員でやろう。」

「「「「「はい。」」」」ですにゃ。」



 その晩はカレンを抱く。


「しかし、良く気付いてくれたな。あの素材を見過ごしていたらと思うと、ぞっとする。」

「たまたまっす。ただ、以前のアラタさんの話を思い出したっす。」

「ん? 何かしたっけ?」

「ゲームとかの話っす。そこではドラゴンが大抵最強の部類に入って、落とすアイテムとかは、高価な物が多いとかって奴っす。」


 うん、俺もその線でドラゴンの牙を思い出したのだった。


「あはは。本当にくだらないことまで覚えていてくれたんだな。しかし感謝だ。」

「じゃあ、ご褒美が欲しいっす。その・・・、子供が欲しいっす。」

「済まんな。それはクレアにも言われたよ。だが、あと少しだ。待って欲しい。」

「分かってるっす。あたいも、アラタさんの目的を達成するまでの我慢ってことくらいは。その為には、あたいも頑張るっす!」


 俺は礼を言う代わりに、カレンを抱きしめた。



 翌日、皆で工房に籠ろうとしたが、流石に手狭だ。

 結果、俺とサラは、リビングでの作業になる。

 俺は魔核を、サラは石に魔法を付与することに専念する。


 サラはこっちが気を付けてやらないと、気力切れを起こしそうになるのが心配だ。


「サラちゃん、闇魔法、【サイコドレイン】は使えるか?」

「使ったことないですにゃ。でも、教えてくれれば出来そうですにゃ。」


 ふむ、また『出来そう』か。

 しかし、サラが言うと、本当に出来てしまいそうだ。


 俺が実演すると、根こそぎ気力を吸い取ってしまいかねないので、イメージだけを説明する。


「むむ。あの時の感じの逆ですにゃ! 簡単そうですにゃ!」


 その時とは、俺が【サイコギフト】で、サラに気力を分けた時のことだ。


「よし、じゃあ、俺で試してみろ。俺はゆったりした気分で、魔法防御が極力利かないようにするから。」

「はいですにゃ。」


 俺は自分のステータスに注目している。

 ふむ、50くらい持っていかれたか。

 しかし、流石だな、あっさり成功しやがった!

 俺の魔法防御がどれくらい阻害しているのかは、分からないが、急場凌ぎなら、これで充分だろう。


「おめでとう、サラちゃん。しかし、一回で成功されると何か感動が薄くなるな。だが、これはこれから役に立ちはずだ。多分、魔物相手からならもっと吸えるはずだからな。まあ、俺からなら、いつでも吸っていいから。」


 事実、俺はこの魔法を覚えてから、気力切れで困ったことは無い。


「ありがとうですにゃ。他のも教えて欲しいですにゃ。」

「ん~、そうだな~、今は思いつかないな。でも、思いついたら、教えてやるから。」

「待ってますにゃ。」


 そこにミレアが入って来た。


「服の方は、これで人数分揃いました。付与、お願いします。それで、これはリムちゃんのです。」


 そう言って、ミレアはナインティードラゴンの服を2着と、魔核を6個、俺に手渡す。

 魔核は、リムが2個の魔核を1個に合成してくれたものだ。

 彼女は、魔核の合成だけなら、もはや完璧だ。

しかし、付与の方は、空き2個までのものなら、成功するが、3個の奴だと、最後の一個で失敗してしまう。


 リムがレッドウィッチの首輪で失敗した時は、泣いてしまって、後が大変だったのを覚えている。

 俺も、3個目を付与する時は、かなり神経を使うので、これは仕方無い。


「うん、ご苦労様。それで、帽子や靴の方はどうだ?」

「帽子の方は問題無さそうなのですが、靴はどうしても履き心地がダメのようです。また、歩くだけならいいのですが、走ると、鱗が地面に引っかかって、割れてしまいます。」

「ふむ、底だけ別の素材を使う訳にはいかないのか?」

「それも試してみたのですが、そうなると、全く別の物になってしまい、効果も空きも消えてしまいました。」


 う~ん、なかなかうまくはいかないものだ。


「まあ、今は靴までは要らないか。じゃあ、帽子の方、頼む。」

「はい。ですが、あの、【認識阻害大】は別にした方がいいようです。」

「ん? 何でだ?」

「リムちゃんが試しに着けたのですが、私達がリムちゃんの気配に気付けなくなりました。」


 ぶっ!

 何事も、過ぎたるはって奴か?

 確かに、お互いが認識できなくなれば、戦闘中は困る。


「カレンさんが着けた時は、大丈夫だったのですが。」


 ふむ、効果は、ある程度、装備者の魔力か知力にも影響されるのだろう。

 当然、認識する側の能力も影響してそうだ。

 あの魔物を認識できたのが、俺とリムだけだったことが、その証明だ。


 しかし、【認識阻害弱】の、ロッタの帽子では、そこまで酷くは無かったのだが。

 まあ、俺達がそれだけ成長したってことか。


「分かった。服の方は、予定通り、【防御+60】を2個と、【防御20%アップ】で統一しよう。しかし、帽子は悩むな。【知力20%アップ】と【自動回復】を他のに付けてしまったのが悔やまれる。」


 そう、この2つと、【状態異常無効】の効果だけは、数を揃えるのが大変なのだ。

 全部を作り直すとなれば、また何度も潜らなければならなくなる。

 潜るのは、レベル上げにもなっていいのだが、クレアとカレンの事を思うと、なるべく早く攻略を終わらせたい。


「そうですね。元の魔核に戻せればいいのですが。」


 ん? その考えは無かったな。

 幸い、希少な魔核は、効果を付け終わった後も、何かに使えるかもしれないと、名前を書いて残してある。


「ふむ、ミレア、それは気付かなかったぞ。試す価値ありだ。」



 まずは【知力の帽子】で試してみる。


「成功だ! 元に戻せた! ミレア、ありがとう!」

「え? 本当ですか? 私は軽い気持ちで言っただけだったのですが。相変わらずですね。」


 ミレアは、そうは言うがとても嬉しそうだ。

 キスをせがんできたので、軽くしてやる。

 すると、サラに恨めしそうな顔で見られてしまった。

 

次は、【回復の鎧】で試してみる。


 げ!

 魔核が割れてしまった!

 慌てて鎧を確認すると、こっちは効果だけが消えている!

 

 なるほど、こいつには、【自動回復】と【防御20%アップ】の二つがついているので、片方だけに意識を集中できなくて、纏めて移してしまったのだろう。

 結果、魔核が耐えきれずに割れたと。


「う~ん、流石に、効果2つの奴は無理だったようだ。」

「残念です。でも、一つので成功しただけでも、流石です。」

「そうだな。まあ、失敗してしまったものは仕方が無い。じゃあ、後で、カレンの【回復の帽子】と、お前の【知力の帽子】を持ってきてくれ。」


「了解です。では、帽子の方はどういう方向で行きますか?」

「そうだな。なるべく被らないようにしたいから、【火無効】だけ付けて、後は空けておこう。余った空きは個人ごとで変えるのがいいだろう。それと、このファイアウルフの帽子には、【認識阻害大】を付けよう。」

「じゃあ、リムちゃんにそう言っておきますね。」

「うん、宜しく頼む。」



 皆で頑張った甲斐があって、その日で、鎧と帽子は完成した。

 俺の帽子には、【知力20%アップ】と【魔法防御20%アップ】、ミレアのにも、【知力20%アップ】、 カレンのには、【自動回復】をつけることにより、全員、ほぼ穴が無くなった。

 後は、魔核の数が揃っていない、【認識阻害の帽子】だけだが、これは潜ればすぐにできるだろう。


 サラの方も、俺が一度【サイコギフト】をかけてやった結果、50本ほど作れたようだ。

 矢の方が足りなくなって、途中で武器屋に買いに行かせた程だ。

 おまけに、サラの水魔法のレベルが5になった。


 うん、懸念事項が無くなり、今日の風呂もいい気分だ。

 装備が、より完璧になったこともあり、皆、目が生き生きしている。

 カレンなんかは、今からでも行くとか言い出す始末だ。


「今日はリムちゃんざます。」


 大奥取締役、ぶれないな。


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