ステータス表示
案の定、主人公、チートですね。
少しだけ訂正しました。
ステータス表示
「後、俺の聞きたいことは、解ってはいると思うが、俺の強化方法だ。できれば先輩勇者のナガノさんにご教授お願いしたいところだが、ここに居ないということは、今はできないのでしょ?。潜っているのか? まあ、纏めて襲われるリスクは避けるべきだろうし。」
「うむ、イオリは今この街にはおらん。場所は儂も知らん。それでじゃ、まずは最初にイーライ!」
「は!」
祭祀長が立ち上がり、俺の側に来る。そして、おもむろに懐から何か石?鉱石?のようなものを取り出した。
「近衛様、右手をこの石にかざしてください。今から行うことは、この世界においての身分証の発行のようなものです。」
俺が石に手をかざすと祭祀長が何やら呟く。
石が一瞬光った!
「おお~、これが魔法って奴?」
「はい。では近衛様、右手に意識を集中して【ステータス表示】と念じてください。」
俺が言われたとおりにすると、右手からスマホの画面のような半透明の表示が浮かび上がる。
【ステータス表示】
氏名:アラタ・コノエ 年齢:22歳 性別:男
職業:勇者 レベル:1
体力:120/120
気力:170/170
攻撃力:130
素早さ:150 -10
命中:150 -5
防御:120 +5
知力:220
魔力:180 +5
魔法防御:170
スキル:言語理解5 交渉術2 人物鑑定1 特殊性癖1 水魔法0 土魔法0 光魔法0
家事0 社交術0
氏名、年齢、性別、職業、レベルの欄の表示が少し薄いな。
なんとなく理由を推測できるが。
なるほど、普通のRPGとかの能力表示と一緒だなと、目を通していく。
今までの話じゃ、この数値、多分チートなんだろうけど、基準が分からんな。
下の方まで行って目が止まる。
【特殊性癖】って!
まあ原因は想像つく、あの変態侍女達のせいだろう。
しかし、その後の【水魔法0】ってなんだ?
使えるのか? 素質自体はあるってことか?
等と考えていると祭祀長が声をかけてきた。
「流石は勇者様ですな。素晴らしいステータスです。」
「この世界の一般が分からんしな~。他の勇者との比較も。あ、これ、どうやってしまうの?」
「右手に集中して、【解除】と念じてください。」
俺が集中すると、表示は消えた。
「これ、周りの人にも見えた?」
「ステータス表示画面は、持ち主が見せたいと思った人以外には、基本的に見えません。高レベルの人物鑑定スキルと魔力を持っている方は、こちらにその気が無くても覗かれますが。私が見えたのは、私の能力もあるでしょうが、近衛様が無意識に私に見せようと思われたのでしょう。」
カサードに視線を向けると、何やらニヤニヤしている。
こいつにはバレたな。
周りの貴族や兵士は特に表情を変えてないから大丈夫だろう。
「判ってはいると思うけど、カサードさん、祭祀長、頼むよ。」
「無論、わが国の財産である勇者の『特殊な』能力を口外するはずがなかろう。」
完全に黒だな。
「では、祭祀長、ステータスの意味を簡単にお願い。」
「はい・・・」
要約すると以下のようだ。
上から体力、気力までは説明するまでもなかろう。
レベルは普通に生活しているだけでも、勝手に上がるらしいが、魔物等を倒すと上昇率が高いらしい。
ステータス全般はある一定年齢を境に個人差はあるが下降していく。
また、一般人の20歳なら、平均ステータスが80もあればかなり優秀らしい。
勇者に関しては直接聞いてくれとのことだ。
攻撃力は素手での値らしく、武器等を持つと上昇するらしい。
素早さは字の通りだ。回避率に影響があり、特殊な攻撃にも影響がある。マイナス値はハイヒールのせいだろう。
命中は武器や素手での命中率に影響する。また、回避同様、特殊な攻撃の攻撃力にも影響が出るらしい。
防御もそのままの意味らしい。ワンピース、意外と防御力高いな。
知力はスキルの習得や魔法の命中等に影響が出るらしい。
特殊な魔法の攻撃力にも影響がある。
これだけ少し高いな。
魔力は魔法攻撃力、魔法防御もそのままの意味だ。
スキルは使うことによって上昇し、最大レベルは現在確認されているところで5ということらしい。
習得条件は、基本的に鍛錬すれば勝手に覚えるのだが、不明な物も多い。
また、自分で意識しないと発動しない物と、意識せずに発動する物の2種類に分かれる。
人物鑑定や魔法等は前者、言語理解等は後者だろう。
レベル0の意味については、何も説明されなかったところを見ると、イレギュラーなのだろう。
気を遣わせて悪いな。
ステータス表示には実はもう1ページあって、そこには武器防具、所持品等の情報が出るらしい。
後で確認しよう。
「祭祀長、ありがとう。」
「とんでもございません。」
「アラタ、そろそろ疲れたじゃろう。昼食でもどうじゃ。」
「そうだね。あ、ごめん、その前に便所行きたいんだけど?」」
「ミレアがご案内致します。どうぞ、こちらです。」
後ろから来たミレアに手を引かれて部屋を出る。
「こちらです。」
「ん、俺が泊めて貰っている部屋のほうが、近いのでは?」
「近衛様のお部屋は、現在清掃中です。」
何か引っかかるところがあったが、黙ってついて行く。
「ささ、こちらです。」
案内された部屋は、日本のごく普通の一般家庭にある洋式便所だ。ちゃんと紙もある。
女って面倒くせぇ~、と思いながらスカートを捲って、下着を下ろし、用を足す。
すっきりしてから、洗面台で手を洗おうとすると、いきなりミレアが駆け込んできた!
「おい!」
床が円形に光った!
その瞬間、ミレアが無言で俺の手を握る!
「てめえ!」
一瞬、視界が真っ暗になる。
目の前の景色が変わった。
ステータスは後でいじるかもしれません。
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