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第49話 「平原の主」の習性

視点変更 ナル→レイ


 目の前には焼けた「平原の主」。 俺的には捕獲をしたかったがしたらガインや少女に何言われるか分からないので、普通に倒した。


「私は中継地点に戻るけど、あなた達はどうするの?」


 俺はガインと少女に向かって普通に尋ねる。 そういえばこの人たち馬車無くなったんだよな。 大丈夫なのかな?


「あ、私達も中継地点に行こうと思います。 ね、ガイン」

「あ、ああ……そうだな」

「ふーん……そういえば、そっちの人名前は何て言うの?」


 俺はガインの隣にいる少女に聞く。 そういえば少女の名前聞いてなかったよな……。


「ナルです。 私達を助けてくれてありがとうございました」

「ふふん、どう致しまして。 さて、中継地点までどうする?私のシムルグに乗ってく?」

「え……シムルグですか?」


 ナルが驚いたような声を上げた。 ……ああ、召喚って難しいんだったな。 俺は隣にいるシムルグを撫でながらさらに話す。


「そう、シムルグ。 あ、あっちにいるスレイプニルでもいいよ」

「おいおい……どっちも神話に出てくるようなモンスターじゃないか」


 俺が遠くで草を食べているスレイプニルを指差しながら言ったら、ガインが驚いた声を上げた。 確か来るときに乗ってきたんだけどな……


「さあ、どっち? 私は早く帰りたいからそんなに長くは待たないよ」

「うーん、じゃあシムルグに乗りましょう。 ね、ガイン」

「……ナル順応するの早いな」

「こういうのは考えちゃ負けってやつです」


 ナルが失礼な事を言っている気がするが俺は気にしないことにしてシムルグの上に乗る。 ちなみにスレイプニルは草を食べてる所悪いけど召喚解除した。


「さあ、乗っちゃって! ナルはタダだけどガインは100G払ってね」

「俺だけ有料かよ!」

「では、失礼します」

「おい、ナル! 俺は放置か!?」


 ガインがなにやら喚いているな……俺が男をタダで乗せる訳ないじゃないか。


「……まあ、命の恩人だしな。 ホラ、100Gだ」

「毎度あり~」


 俺はガインから銅貨を一枚受け取る。 何だ、この人色々言ってきたくせに案外素直な人じゃん。


「じゃあ、行くよ! しっかり落ちないように頑張ってね」

「頑張るって!?」


 ナルの叫びが聞こえた気がするが一切気にしないでシムルグは飛び立ち、中継地点へ向かう。 ……そういやアリアやネイは大丈夫かな? ま、黒猫さんが居るし大丈夫か。






「けどおかしかったよね」

「ん?何が?」

「ああ、明らかにおかしい」

「だから何が?」


 シムルグの上でナルとガインが何か話している。 そしてその会話に真剣なのか俺が見事にスルーされている。


「そうですよね……」

「だから何なのよ!? 私にも教えてよ!」

「あ、ああレイ悪い「平原の主」の事だ」

「「平原の主」?」


 その後、ガインが会話の内容を説明してくれた。 ガイン曰わく中継地点に「平原の主」が出てくるのは異常な事だという。


「レイさん、中継地点は「平原の主」の場所によって位置を変えるって言うのは知ってる?」

「ああ、うんネイに聞いたよ」

「ネイ?」

「うん、冒険者で友達。 良い人だよ」


 確かハイナ教国から出た辺りで聞いた気がする。


「だから「平原の主」に遭遇する事はめったに無いんだけど……」

「今回遭遇したのがおかしいって事?」

「はい」


 ナルが真面目な顔をして俺の言葉に反復する。


「「平原の主」は約半年掛けて平原を一周します」

「へー」

「つまり一度通った所は半年間「平原の主」からは襲われないと思っていいんです」

「それは知らなかった」


 「平原の主」の習性なんて今聞いてもな~なんて思いつつナルの話に相づちを打つ。


「確かここら辺は1ヶ月前に「平原の主」が通ったばっかりなんです」

「あ、あ~成る程」


 つまり今まで半年後だったのが直ぐにやってきた=おかしいという事か。


「何でなんでしょうね?」

「まあ、いいんじゃない? 「平原の主」はお亡くなりになったんだし」

「それもそうですね」

「全く、お前達は……」


 ガインが何かため息を着いているのを見て俺は不思議そうな顔をしていた。










「あ、レイさん!?」


 シムルグで中継地点へ来たところアリアに見つかった。


「レイさん!? 大丈夫でしたか?どこか怪我とか」

「大丈夫、怪我はしてないよ」


 シムルグが着陸した時、アリアが思いっきり抱きついてくる。 その時アリアの大きいとは言えない胸が俺の胸に当たる。 ……ああ、俺よりも小さい所が良いな。


「……レイさんかなり失礼な事考えていませんか?」

「え?いや? ただちっちゃくて可愛いな思っただけだよ」

「……レイさん、私のコンプレックスを」


 あ、アリアって胸がコンプレックスだったんだ。


「まあ、いいや。 アリア、ネイは?」

「まあ、いいやって……ネイなら多分馬車の近くでおじいちゃんと一緒に居ると思いますよ。 そういえば「平原の主」は?」

「もちろん私がしっかり倒したよ」

「まあ、予想通りですね」


 アリアは何のためらいもなく言う。う~ん、アリアは俺のこと信頼してるんだな。 アリアは良い子だ、仕事をするとき一番部下に欲しいタイプ。


「じゃあナル、ガインはこれからどうするの?」

「とりあえず俺たちはナヤを探そうと思う」

「ナヤ?」

「はい、「平原の主」の襲撃で怪我をしてしまたので中継地点に援護とかを頼みに行かせた私の仲間です。 レイさんは知っていますか?」

「あ、あの人か」


 俺が中継地点で治療した男。 あいつがおそらくナヤなのだろう。


「知っているんですか?」

「うん、中継地点で大声で叫んでたからね。 私が治療したから大丈夫だと思うよ」

「そうですか。 良かった……」


 ナルは安心したのかため息を着く。


「じゃあ、俺たちはここで解散だ。 ありがとよレイ」

「どういたしまして」


 ガインが俺に礼を言い、ナルと一緒に俺たちから去っていく。 ナヤを探しに行くのだろう。


「レイさん、私達も馬車に戻りましょう。 おじいちゃんもネイも黒猫さんも待ってますよ」

「あ、そうだね」


 俺はアリアに腕を引っ張られながらゆっくりと歩く。


「あ、そういえばロックキャンサーはどうしたの?」

「まだ馬車の近くに居ますよ」


 ……俺、あいつの事すっかり忘れてたよ。

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