表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/142

第41話 意外と訳あり?

「みんなやっと来たね」

「ネイ、凄い元気だね~」

「まあねえ、お金の事になると私は凄い元気になるよ」


 次の日の昼、俺たちがギルドにやってきた所受付の前で仁王立ちしているネイが居た。 受付嬢に迷惑じゃないかな?とは思いつつも俺はネイに話しかけた。


「ま、依頼の開始まであと少しだしここで待とうか」

「いやいやネイ近くの席に座ろうよ。受付の人に迷惑だよ」

「あ、それもそうだね」


 俺の指摘にネイは素直に従い、受付嬢に謝りながら近くの席に座る。 ネイの真後ろに居た受付嬢は何事もなかったかのように営業スマイルをネイに送っていた。 何というプロ根性。






「そういえばネイ」

「ん?何?」


 俺たちはギルドのテーブルに三人と一匹で座りだらだらと話していた。


「ここって何か食べ物頼めるの?」

「ん?レイちゃん頼んだ事無いの?」


 俺は前にギルドで酒を飲んでいる人が居たのを思い出しネイに質問してみた。


「大体のギルドで酒と簡単な料理なら頼めると思うけど……常識だよ」

「あ、レイさんは闘技大会の直前に冒険者になったので」


 ネイは俺の質問にやや不思議そうな目を向けてきた所アリアがネイに俺のことを説明していた。


「え……ちょっと待って……レイちゃんまだ冒険者成り立てなの?」

「うん、まあ冒険者に成る前から色々やってたんだけどね」


 ネイがアリアの言葉に驚いて、俺に聞いてきたので適当な事を言って誤魔化す。


「へぇ~凄い! じゃあ!決勝戦で出したシャイニングユニコーンも色々やってたときに捕まえたの?」

「ん、うん……まあそうだよ」

『?レイ?』


 俺が言葉を濁した事に黒猫さんは首を傾げていた。 う~ん……正直俺は何もしてないからな……ちょっと罪悪感が出てくる。 ネイはそれに気がついていないのか俺にさらに質問してくる。


「じゃあ、それ以外にも何が【召喚】出来るの?」

「う~ん……まあ、内緒で」

「ええ~いいじゃん別に」

「じゃあ、いつか見せますから」

「ホント!?」


 俺の言葉にネイが目を輝かせていた。 ネイってやっぱよく分からない人だな~妖艶なのか純粋なのか……。










 さて、そんなこんな時間をつぶしていたがそろそろ時間なので依頼主との待ち合わせの場所、ハイルズの東門の前に来ていた。 ちなみに俺たちがハイルズに来たときに使ったのは北門である。

 

「おや、もしかしてそこのお嬢さん達かの?」

「……ん?」


 東門に着いた時横から老人の声が聞こえてきた。 俺たちがそっちを向くとドワーフらしきおじいちゃんが腰を曲げて立っていた。


「えーっと……もしかしてって?」

「ああ、すまんすまん、もしかしてお嬢さん達が私の依頼を受けてくれたんじゃないかと思っての」

「依頼ってライヴァン同盟までの護衛とか?」

「そうそうそれじゃよ」

『じゃあおじいちゃんが依頼主?』

「そういうことじゃの」


 つまり目の前に居るおじいちゃんの護衛が依頼って事か。


「分かりました! おじいちゃん、私が依頼をするからオシアノスに乗った気持ちでいいからね!」

「……何ででしょう。 不安な気持ちで一杯になりました」

「おやおや、元気な子達じゃの~」


 アリアが小さな声で突っ込みをし、おじいちゃんが呑気な声を発していた……。









「……で、おじいちゃんはどうしてライヴァン同盟に行くの?」

「ん?どうしてとは?」


 おじいちゃんの馬車に乗り、ハイルズに別れを告げ約30分。 何となく俺はおじいちゃんに話し掛けてみた。


「いや、話す話題が欲しかっただけだけどね」

「ほっほっほ。 残念ながら大した理由は無いよ。 わしはハイナ教国に武器を売りに行く商人でな。 今からライヴァン同盟に帰るってだけじゃ」

「あ、おじいちゃんドワーフだもんね」

「ちょっとレイちゃん」


 俺がおじいちゃんと話して居るとネイがちょっと怖い顔で俺達の会話に入ってきた。


「ん?何?」

「レイちゃん、そんなドワーフだからっていうのはどういう意味?」

「え? いやライヴァン同盟ってドワーフが中心の集まりでしょ? だからおじいちゃんもライヴァン同盟に行くのは当たり前だな~って思っただけだよ」

「それでも人によっては差別されてるように感じる時もあるんだよ」


 俺が自分の思っていたことを口にするとネイは厳しい口調で俺に言ってきた。


「落ち着きなさい、獣人のお嬢さん。別にそうは思っとらんよ」

「そ、そう?」

「思っとらん。 けど銀のお嬢さん、獣人のお嬢さんの言うとおりそういう発言だと勘違いする者もおるから気をつけなさいよ」

「は、はい」


 ネイが怒ったのは差別してるように聞こえたのか。 この世界にも差別ってあるのか……と俺は口に出しかけたが、ネイに怒られるのが嫌で喋らないようにした。 その後、馬車の中で沈黙がしばらく続き気まずい雰囲気になってきたのを感じてかネイが慌ててしゃべり始めた。


「ま、まあこれから依頼を受けたとき依頼主といさこざにならないようにね」

「あ、うんそうだね。 気をつけないとね」


 俺はネイに慌てつつ言葉を返す。 それにアリアと黒猫さんもカバーをしてくる。

「まあ依頼主とはいい関係を気付きたいですからね」

『平穏が一番』


 その後の馬車の中はほのぼのとした空気が続いたが俺はネイが急に怒った事が気になった……昔何か嫌なことがあったのかもしれないな。


視点変更レイ→精霊ズ


「……モウムリ」

「ア、アキラメナイデ!マジンノチカラデケサレチャウ!」

「……マサカマジンノチカラガココマデトハ」

「ワタシタチノチカラモツカエナクナッチャウシ……モウココデキエチャウノカナ……」

「セメテ【マホウ テンイ】ガツカエレバ……」

「……ヤバイ!? コッチニキタ!?」

「セメテ、レイ二ツタエナクチャ……マジンハキケンスギルッテ!!」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ