表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灰の隔離地に咲く魔女  作者: 榛原
5/10

第四章 魔女覚醒へ前兆

戦闘経験に慣れて支配者の力や魔女の血を引いているエドが苦戦するにつれてエミルの中の魔女の力が強大になってくる

第四章 封印の刃


灰と血の匂いが、空気を重くしている。

戦場に立つ者の心を、

押しつぶすように。


だが、エドの足元だけは

揺るがなかった。


白い光――

それはただの輝きではない。

彼の内に眠る力、母の魔女の血の残滓が

最初の目覚めを迎えた証だった。


黒き巨影は、その光に動揺した。

かすかに体を震わせ、

周囲の魔獣たちも不安げに足を止める。


「……何者だ」

その低い声に、

かすかな苛立ちと恐怖が混じる。


エドは答えない。

代わりに、剣を握り直す。

そして一歩、前へ。


光が刃を包み、

その存在が明らかになった瞬間――


黒煙の中に潜む群れが、

一斉に向きを変えた。

標的は、ただ一人。


「……来るぞ!」

兵士たちが叫ぶ。

矢が飛ぶ。

槍が突き出る。

だが、すべて空を切る。


光に包まれたエドの前では、

すべての攻撃は無力だった。


そして――


巨影が唸った。

恐怖と怒りが混ざったその声は、

戦場の空気を震わせる。


「……封印側か」


その言葉に、

エドの瞳がわずかに光った。


封印側――

それは母が最後に語った言葉。

そして、帝国に隠された秘密の名。


「……なら、全て終わらせる」


その声が、

戦場に響く。


一方、城壁の上。

エミルの心臓は、激しく打っていた。


「エド……!」


目の前で光を纏い、敵に立つ彼の姿。

その背中には、揺るがぬ意志が宿っている。

少女時代に見た、あの約束のままの背中。


しかし、彼の力の片鱗を見た瞬間、

エミルの胸には新たな不安が生まれた。


――まだ、封印は完全ではない。

そして、あの光は、

彼のすべてではないことを知ってしまった。


「……行かせない」

小さく呟き、エミルは手を握りしめる。


その手の奥で、

潜在する魔力が静かに目覚めようとしていた。


灰色の空を裂く光。

黒き巨影と迫る魔獣たち。

そして、戦場の中心で立つ二つの意志。


世界は、

これから大きく動き出す――


戦場の灰が、

やがて血に染まるその瞬間。


エドは刃を振るい、

黒き巨影が、最初の一撃を放った。


衝撃は、空を引き裂き、

戦争の本格的な幕開けを告げる。


そしてその裏側で、

エミルの魔女としての力も、

ゆっくりと覚醒へに向けて魔力が高くなってきた



エドのピンチの状況にエミルは目覚めさせてはいけない魔女の力の気配を感じていた


その力はかつて帝国軍として周辺諸国を滅ぼす強大な力で魔女になれば今までエドと一緒にいたエミルではなくなってしまう恐れがある


帝国に殺された魔女の亡霊はエドやエミルを見守っている

その顔は微笑みではなく涙を流していた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ