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親友面した女の巻き添えで死に、転生先は親友が希望した乙女ゲーム世界!?転生してまでヒロイン(お前)の親友なんかやってられるかっ!!  作者: 音無砂月
第3章 ゲーム開始?時期じゃないでしょう

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第51話 ポスト不在のお茶会

良識のある人間とそうでない人間を半々ずつ用意した。その中にはアイルから聞き出した『王女アイルはヤンデレ男に溺愛される』の悪役令嬢ポジションであるミランダ・ヨルダンもいる。

ミランダは乙女ゲームの悪役令嬢らしく、地位も公爵令嬢と高く、またハイスペックの持ち主だ。私が神様にチートを与えられいなければ間違いなくこの学校でも首席入学可能だったはずだ。

そう考えるとズルしているみたいで申し訳ない気がしてくる。

ミランダは癖のある紫の髪にこの世界では珍しい黒い目をしている。少し吊り目でキツい印象を与えるがかなりの美人だ。

そんな彼女たちと今日はお茶会だ。

お茶会会場に向かう途中でマクミランに会った。そう言えば、同じ学校に通っていたわね。

アイル対策に忙しくてすっかり忘れていたわ。ダメね。ただでさえ、他の婚約者たちと比べて圧倒的に交流が少ないのに。

「レイファではないですか。今からお茶会ですか?」

「ええ」

そう言えば、あれからアイルはマクミランに対して何のアプローチもしていないわよね?

私とアグニスを婚約させたい彼女は私の婚約者のことが気に入らないようだった。陛下を通じて迷惑をかけていないといいけど。

今回のお茶会で彼を見た時のアイルの反応や彼の反応も確かめてみようかしら。

ミキの彼氏はよくマヤに取られていたから。マクミランはいい人だし、誠実そうだから大丈夫だろうけどこの世界は身分がものを言う。その中でカースト上位にいる彼女からの命令を一貴族が断るのは容易なことではないだろう。

それにマクミランは少し、気が弱そうだし。

私は急ではあるけど、彼をお茶会に参加させることにした。これが公式的なお茶会であれば、少々問題のある行動だが学校で行われる私的なお茶会の場合は許されるのだ。

学校限定となるが。そこは不審者がいないという前提があるが故だ。


「あら、マクミラン様ではないですか」

「先ほど会いまして、お茶会にお誘いしましたの。あまり、お会いできる日がないものだから、つい。よろしいですか?」

「私は問題ありませんわ。皆様はどうですか?」

「ええ、問題ありません」

「ミラノ公爵令嬢は何かと忙しいですものね。会える時に会っておかなくては」

私と同じ公爵令嬢であるミランダが許可を出したことで他の参加者たちも反対はしなかった。

「王女殿下はまだいらしてないんですね」

「ええ、それでどうしようかと皆様と悩んでいましたの」

私が提案したお茶会だけど一応、ポストはアイルになる。この場に居ればアイルにもマクミランの参加許可を確認できたのだけど、いないのなら仕方がない。まぁ、織り込み済みだけど。

マヤだった時からそうだ。あれは時間にルーズなのだ。

自分から誘っておいてすっぽかされることがよくあった。日本では許された。まぁ、内心は別だろうけど。それでもアイルの周りは一般庶民ばかりだったから許すしかないのだ。金持ち同士での付き合いはどうか知らないどね。

でも、ここには私始め、高位の貴族もいる。当然だけど、待つなんて行為には慣れていない。

「ここで待っていても仕方がありませんし、先に始めてしまいますか?」

攻略対象者以外にもいい男がいるので探させるためのお茶会だから令息も何人か参加している。だから、マクミランが退屈することもないだろう。

まぁ、参加させた中には怒らせては困る相手もいるけどね。それこそ、他国と繋がりがあり、王家すら逆らえないような家の人間が。

そういう人間を敢えて、呼んでおいた。だって、あいつは必ずやらかすから。

王家でも絶対優位ではないのよ、アイル。

あなたが転生した時点で、あなたの世界は壊れた。壊したのは、あなた。そのことを思い知ればいい。

「大丈夫かしら?」

「あまり宜しくはないでしょうが、参加メンバーを見る限りではここに無意に留まらせる方が問題ではありませんか、ヨルダン公爵令嬢」

周囲を見渡して「確かに」とミランダは呟いた。ポストであるアイルがいない以上、ここでの決定権は一番高位の私とミランダにある。マクミランも同じ公爵家だけど、彼は私が誘った人なので彼が決めるのは不自然だからだ。

「問題があれば、私が対処します」

それは王女の怒りを受け止めるという意味だ。正しく、受け取ったミランダは心配そうな顔を私に向ける。彼女もアイルがどういう人物なのかある程度は知っている。それでも王女であることに変わりはないので進んで怒りを買いたいとは思わない。

だからと言って私をスケープゴートにするのも憚れるのだろう。

「幼い頃から侍女、そして現在では騎士のようなものをさせられているのである程度は対処できます。それに、怒りを買い、この国に入れなくなったとしても問題はないよう資金も蓄えています」

「そのための、事業だったのね」

感嘆するミランダに私は敢えて苦笑し、「神様のどんな気まぐれば起こるか分かりませんから」と呟いた。いや、本当に。どうか、このまま謹慎させられててくれと切に願うよ、神様。

「もしもしの時は、私からお父様に働きかけて大事にならないように致しますわ」

「感謝します、ヨルダン公爵令嬢」

遠回しではあるけど、アイルの横暴に振り回される哀れな令嬢を印象付けられただろう。もちろん、聞き耳を立てている周囲にも。

まぁ、事実だし、何の問題もない。たとえ、アイルに私を国外追放する気がなくても公爵令嬢を権力を使って使用人に貶めたり、騎士という野蛮な真似事をさせる(周囲から見たら)様子を見たら深窓の令嬢であったはずの公爵令嬢が危機感を覚えても仕方がないのだ。


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