コント「軽い医者」
男 ○
男 *
次の方どうぞ(女性の声)
○「まぁまぁ、そこに腰掛けてくださいよ、お客さん!」
*「客じゃねぇーし。患者だ患者だ。」
○「まぁ、俺ら的には、お客さん的な感じなんでぇー。
んで、今日どうしたんすか?
あっ、分かった〜、大丈夫ですよ、お客さん。これ、加齢臭抑える薬なんで!」
*「ちげーよ。何で加齢臭なんだよ。まだ20代だっつーの。」
○「えっ?じゃあ、全然わかんねぇーっす。」
*「だから、それをこれから、言うんだろが、もっと落ちつけよ、お前!」
○「オチケツ、オチケツ〜。
お客さんもオチケツ、オチケツ〜。」
*「ふざけたやつだな。
まぁ、いい。
俺が今日来たのは、ずっと、この胸あたりが痛いんだ。」
○「オッケー、オッケー!そういう系ね。任して、得意だから、そういうの。
ちょっと、胸触らしてもらうよ。」
触診して聴診を当てる○
○「うん、うん、うん?えっ?どゆこと?」
*「なっ、何だ。何がどうした?」
○「えっー?どうしたって?
この胸、
ドキドキ言ってる〜、超ウケるんですけど!」
*「ふざけんな!紛らわしいいい方すんな!
んで、なんか分かったのか?」
○「はい。」
*「何?分かったのか?」
○「これは、確実に、あの病っすね。」
*「あの病?どの病だ?」
○「あっー、これ、あれっす、あれ。あー、あれあれ病ってことでいいっすか?」
*「いいわけねぇーだろ、てめー。
しっかり診断しろよ!」
○「んじゃ、ちょーっと、まっててくださいよぉ。今調べてきますんで。
えっーと、あったあった。これこれ!
お客さんわかりましたよ。」
*「客っていうか、患者だけどな。」
○「お客さん、あれっす。」
*「だからアレじゃわかんねーだよ。
調べた意味ねぇじゃねぇか!
はっきり言え、はっきりと。」
○「あっ、はい。はっきり言っちゃいますと、ガンです。末期ガンです。もう手遅れっすね。お客さん、だからって、ガーンとか言わないでくださいよ。」
*「ふざけんな!んなテキトーなノリでいう病名じゃねぇだろ?
テメー誤診じゃねぇーだろーな!」
○「んなわけ、ないじゃないっすか。
これ見てくださいよ。ちゃんと田中与四郎って書いてあるじゃないですか。」
*「俺は、赤城克也だ!
全然違うじゃねぇーか!
誰だよそいつ!」
○「あれ?俺、やっちゃいました?
でも、お客さん、改名して、田中与四郎ってことでよくないっすか?」
*「それに何の意味があんだよ?
てゆーか、テメー、本当に医師免許もってんのかよ?」
○「もってますよ。はい、これ医師免許。どうですか?」
*「中山邦三郎?」
○「はい、親父の名前っす。」
*「テメーのじゃねぇのかよ!
闇医者でヤブ医者とか、最悪だぞ!」
○「えっ?俺医者じゃないっすよ。」
*「じゃあ、何で診察してんだよ!」
○「お客さんが勝手に入ってきたんじゃないっすか?
俺、彼女とお医者プレイしてただけっすよ。
てっきりお客さん、俺らのプレイに混ざりたい系の人かと思ってましたよ。」
*「んなわけ、ねーだろ!
そもそも病院で、んなプレイしてんじゃねぇーよ!」
○「えっー、そんなこと言われても。
ここ病院じゃねぇーっすから。」
*「いやいや、看板にクリニックって書いてあったぞ!」
○「お客さん、早とちりし過ぎってすよ。ここの名前、ラブラブクリニックすよ!ただのイメクラ店ですよ!」
*「マジで?
そりゃどうも、失礼しました。」
○「ふざけんな!」