1/2
みんなと同じー1
皆さんには、心を開ける存在はいるでしょうか。
友達はいるけれど本心を言えるわけではない…。
そのような人は沢山いるのではないでしょうか。
この物語の主人公は、皆さんと同じようにそのような悩みを抱えている女の子のお話です。
友達とは、何なのだろうか。
心を許せる人? 一緒にいて楽しい人?
ふとした瞬間ついそんな事を考えてしまう。
いけない。今は授業中だったのだ。
でも私は頭が悪いから、先生の話を聞いたって何を言っているのかさっぱりわからない。
とりあえずノートに板書をそっくりそのまま写しておこう。
「ねえ、宿題やった?」
「今日の髪型可愛いね!」
「うーわ、次 化学じゃん。だる。」
「放課後マック行かね?」
授業が終わった瞬間、クラス中がざわめき出す。
授業と授業の合間の10分間だけでも「友達」と喋りたいのだろうか。
どうしよう。私だけが独りぼっちだ。