別れ 2
先輩も今の会社での役職は、これ以上望めない。
まあ先輩は、創業者一族の人ではないから、あえて自分から提案して、火中のクリを拾ったのかもしれない。
何しろ剃刀と呼ばれる先輩だから。
とパパは話した。
「でも貴方の先輩だけでは、対応は無理でしょ」
「だから先輩を早期に退職させ、新会社設立と立ち上げ準備をさせるのさ」
「貴方は、どうなるの」
「俺は、技師長だから異動は、無いと思うけど、あの先輩の事だ。根本君たのむ、なんて軽く言ってくるかも」
「貴方は、そう言われたらどうするの」
「そこだよ悩ましいのは、先輩がたのむ、と言えば嫌とは言えないし君ならどうする」
「あら私が聞いてるのよ、こちらに振るなんてずるいわ」
「違うよもし俺が先輩に着いて行く事になった時はどうするか聞いたのさ」
「あらそんな事なら私達の答えは、決まってますわ、ねいっちゃん」
ママの返事をパパは吃驚したように
「エッ、ママどうするの」
「バカね、決して貴方一人で行かせないわ、以前も言ったけど私達は、貴方が行く所ならどこでも付いて行くわ、いっちゃんも一緒でしょ」
「パパ僕もママも一緒に付いて行くよ」
「ママもいっちゃんも有難う、一つ楽になったよ」
「パパまさか今度の送別会で転勤なんて話は、無いでしょうね」
「そんな話は出ないと思うよ先輩は、こと人事に関しては、厳重でスジを通す人だから」
僕は、パパの話を聞いていて、ふと精霊様の言われた言葉を思い出した。
この世界に永遠に続く物は無い。
生と死、繁栄と滅亡、始まりがあれば終わりがある。
だから人は、変化に対応をしていかなければならない。
アラブの国王も石油一本に頼る不安を取り除く為変化を求めたのかも知れない。
それから十数日たった。




