再生 1
ママが退院して二日目の朝、リビングで新聞を見て居たパパが素っ頓狂な声でママと僕に
「おい、親父がのってるぞ、家の裏の神社に円盤が出た。て書いている」
「パパ本当に、お爺様なの、私にも見せて」
僕は、お爺ちゃんから当分この辺りは騒がしくなる。と聞いていたので、あまり驚かなかった。
ママが新聞を見せてくれたが、そこには三枚の組み写真とその下にお爺ちゃんの上半身の小さな写真が載っていて。
新聞のタイトルは、宇宙人空に帰る。と大きく見出しで写真は、真黒な背景に一枚目は正三角の光、二枚目は不当変三角形の光、三枚目は光りの線で夜間三時間に渡って目撃された。と記載されていた。
お爺ちゃんは、ただ一言
「精霊様は故郷に帰られた」
と、話しただけであったらしいが、残りのタイトルは、編集者が書いたもので写真を見る限り円盤は不明だが空中から光りが出ているのは、お爺いちゃんが言った通りだった。
パパは、ぽっんと
「これで親父も精霊様という幻から目が覚めればいいが」
「でも、お父様これで気落ちしなければいいのですが」
と、ママが心配するとパパは
「なーに、あの親父の事だ。ママが心配する事は無い」
「相変わらず貴方は、お父様に厳しいのね」
「当たり前だろ俺は、小学一年の時に捨てられたんだぞ」
「何も捨てた訳じゃないし、もう許してあげたら」
「俺は、許す事は出来ないね、有る日突然お袋や俺に相談無く明日故郷に帰る、と言われてみろ一番にお袋が辛かったんだ。実家から出た事の無い人だから」
「あら私だって実家から出た事在りませんは」
「お前は田舎生まれだけど、お袋は横浜生まれだもの」
「あら貴方だって横浜生まれの横浜育ちで、田舎生まれの私と結婚したでしょ」
「ねえパパ、ママとどこで知り合ったの」
「パパはね東京の本社に勤めていたのだけどプロジェクトの関係で此方に派遣され、そこの事務所にママが居たのさ」
「ねえ、もう一つ聞いて言い、どちらがプロポーズしたの」
僕の問いにパパとママは顔を見合わせた。するとママが
「いゃぁね、いっちゃんそんな事聞くものじゃないわ」
と言って顔を赤らめた。
「いずれにせよ、俺の親父とお袋は横浜の爺さん婆さんだと思っている。だから親父やお袋の居る此処にくるのはいやだったんだ」
「あらそうすると私と結婚も嫌だったの」
「違うよ親父やお袋が近くに居る事が嫌なのさ」
「だから貴方結婚式に主席するのを反対したのね」
「当たり前だ、だから横浜の爺さん夫婦が親代わりに出ただろう」
「お父様もお母様も一人息子の結婚式に出たかったでしょうね」
「バカいえそんな大事な息子なら捨てる訳ないだろう」




