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守り人 2
「思い出したねあの時の僕だよ」
「・・・・・」
僕は返事が出来なかった。
だって今の今ままでこんな不思議な事は初めてと思っていたからそんな経験をしていたなんて吃驚して言葉が出なかった。
と言うより頭の中で考えられ無かっただけかも知れない。
僕が混乱しているのを察してか
「いっちゃん今日はお家に帰って休んだ方がいい僕と話したかったら僕は何時でも此処に居るから」
僕は
「うん」
と頷くと神木から耳を離して眼を開けた。
其処には静寂な中にも凛とした神社の風景があった。
僕は境内を横切り真っ直ぐな参道を降りて行った。
否定と肯定のせめぎ合いを胸に秘め
家に帰るとお爺ちゃんが居て僕を見ると
「どうだった」
と聞いて来た
「うん」
と返事を濁した。
「不思議な事が多いだろ」
「うん僕なにもかも分らないんだ」
「でも話は出来たろう」
「お爺ちゃん知ってたの」
「うーんいっちゃんは前にもこんな事が在ったからね」
「ねーお爺ちゃん精霊ているの?」
「いっちゃん、その精霊と話をしたんだろ」
「うん」
「だったら考える事は無いだろうもっと話をして見ていっちゃんが疑問に思っている事を聞いてみると良いと思うよ」
僕はお爺ちゃんも精霊と話をした事が有るのだろうと思った。




