コミュニケーションが苦手 2
「ねえ、AIくん。私はコミュニケーションが苦手なの。
コミュケーションが苦手な人間は、MMORPGをやらない方がいいと思う?」
ワガハイは、助けを求めるようにリン先生の方を見た。リン先生はカフェの外を眺めながら、お茶を飲んでいる。
ワガハイは少し迷ってから答えた。
「強いモンスターは、5人編成のパーティを想定して強さが設定されている。ゲームは結局のところ、プログラムの集合体だからね。それに今後のボスは、6パーティのアライアンスでないと倒せないヤツも出てくる」
「そうよねえ。それは私も分かってる」
小麦は言った。
「でも、コミュニケーションが苦手だと、MMORPGが楽しめないないなんて、悲しくない?」
「そうだねえ。。。」
ワガハイは考え込んでしまった。
「コミュニケーションが苦手な人が、MMORPGをどう楽しんだらいいのか」
ワガハイはその答えを知らない。
「ねえ、小麦。何か方法があるかも知れない。コミュニケーションが苦手でも、このゲームに適応する方法を一緒に考えよう」
ワガハイは一応前向きなことを言った。しかし、ワガハイの頭の中に、何か解決策があるわけではない。