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PLATONIC LOVE  作者: たまご
10/17

-10-

茜は病室で目を覚ました後、医者にあることを耳打ちされた。


茜は目を見開いたが、その後なす術もなく俯いた。




すると、フェニックスのメンバーがお見舞いに来てくれた。


「茜ちゃん大丈夫?」

「宮本さんがフェンスから落ちたって聞いたからさ・・・ビックリしたよ。

でも無事でよかった。」



茜は笑顔で答える。


「心配かけてすみません。ありがとうございます。

もう大丈夫ですよ。」


そこに郁海(いくみ)の姿はなかった。

するとおもむろに選手会長の村田が言った。


「郁海は後で来るって。」



今度は俯いたまま答えた。


「そうですか・・・」





そこにホエールズの選手たちもやってきた。


「お加減どうで・・・」



落下した女性がフェニックスのメンバーに囲まれているのに驚いたようだ。






一通り説明が終わった後、全員帰って行った。


ホエールズのメンバーの中に亮祐(りょうすけ)の姿もなかった。

茜は泣き出しそうになった。







それからしばらくして、郁海が亮祐とともにやって来た。


「茜、お前大丈夫か?」


凄く心配そうに郁海が尋ねてきた。

今まで見た事ない郁海の様子に、茜はつい吹き出してしまった。


「ごめ・・・だって可笑しいんだもの・・・

もう大丈夫よ。」



亮祐はほっとしたと同時に胸が痛んだ。

初めて会った時と同じだ。


2人が恋人に見える。




「じゃあ、退院できそうになったら言えよ?

俺が迎えに来るから。」


「ん、ありがと・・・」



郁海はさりげなく亮祐を睨みつけた。


それに気付いた亮祐は居心地が凄く悪く感じた。




「・・・茜が元気そうで良かったよ。

俺はもう帰るから。無理すんなよ。」


そう言って郁海が帰った。




別れて以来の二人っきりだった。


2人の間に沈黙が流れる。






しばらく経った後、最初に口を開けたのは茜だった。

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