改造2 改造人間だって普通に生活しますよ、あたりまえでしょう?
第2話です
気ままに見てくださいね!
「改造・・・人間・・・」
凛は目を丸くして目の前の改造人間を見ていた
怪人に襲われ、危ない所に現れた謎の戦士『改造人間』
はい、繰り返して、かいぞーにんげん。
ここ重要です
そもそも凛は改造人間と言う存在はテレビや漫画の世界だと思っていた、さらに言えば日曜朝の国民的ヒーローの元祖と言えるバイク乗り的な・・・
だが実際に彼はあの怪人を蹴り飛ばし、瞬時に姿を変えた
それだけでも実際に嘘ではないという確信を持つには十分だった
『邪魔をするな!改造人間!』
「お前も改造人間だろ」
ごもっともである
『あ・・・じゃあ、名前はあるのか!?』
「ん~、そうだな~じゃあこういうのはどうだ?」
「・・・ヒューマン・ブレイカー・・・『アインス』」
そう名乗った瞬間、改造人間『アインス』は地面を蹴り猪怪人の腹に拳を撃ち込んだ
さらにもう一発、もう一発と連打する
『おぶ!おぶ!おぶぅふうあ!!』
とどめのアッパーカットで猪怪人が宙を舞う
そして頭から落下する
『おのれ・・・!?』
「あれ・・・?」
凛はこの時気付いたいつの間にか周りの風景が住宅地からどこかの採石場のような場所に変わっていることに
『ど、どこだここは!?俺の空間ではないぞ!?』
「いつもの採石場だよ」
『いつもの!?』
すずしげな声でアインスは答え、猪怪人がアインスに向き直ると既に目の前にアインスがいた
そして、
「はい!!」
『ごはぁ!!』
空中上段回し蹴りが顔面にヒットした
そのせいで地面を転がる猪怪人、それを追いかけるアインス
猪怪人は立ち上がるが追い打ちの蹴りがさく裂し、パンチを2発喰らう、さらにアインスは猪怪人の肩を両手でつかみひざ蹴りを連続で浴びせる
その様子はまさに容赦なし
『おのれぇぇぇ・・・ブるるるるぅうあああああ!!』
猪怪人が突進してくる
かなりのスピードだ、これをまともに食らえばひとたまりもない
だが・・・
「トオォウ!」
アインスは猪怪人の上をジャンプで飛び越した
すると猪怪人はアインスの後ろの岸壁に頭から突き刺さる
「・・・」
『ん!んぐぐっ!!んぐ~~!!』
アインスは頭を抜こうとしている猪怪人に近づき
「トオッ!」
猪怪人の尻に蹴りを浴びせた
しかも
「トオ、トオ、トオ、トオ、トオ、トオ、トオ、トオ、トオ、トオ、トオ、トオ、トオ」
何度も・・・
これはヒーローとしてはどうなんだろう・・・そう考える凛であった
心なしかどんどん力を入れているようで岸壁のひびが広がってきている
しばらく蹴り続けたあとアインスは猪怪人をつかみ引き抜き、思いっきり投げ飛ばす
「ドッセェェェェェイ!!」
『グボォう!?・・・し、尻がぁぁぁ・・・』
相当ダメージになったようだ・・・
猪怪人は地面に落ちて尻を押さえ悶絶している
あまりにも痛々しい光景だったので自分もなんとなく尻を押さえている凛であった
「さぁて、とどめといきますか」
指をぽきぽきと鳴らしながらアインスがそういう
そして思いっきり体制を低くして
「トオオオオッ!!!」
跳躍したそして空中で右足を前に出し背中の装甲の一部が展開しそこからジェット噴射張りの風圧が巻き起こり、猪怪人に向けてキックを放つ
「急降下!ジェットキィーーーーーーック!!!」
『ぐああああああっ!!』
彼のキックをもろに食らった猪怪人は岸壁に吹き飛ばされそして
『おのれええええええええええええええええええええええええ!!!!』
ードッカーーーーーーンッ!ー
爆発した・・・
凛は終始この光景をきょとんと見ていた
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「危なかったな~、災難だったろう?あんなんに追われて」
「ええ・・・まあ、ありがとうございます・・・」
「しっかしあれだよな~ホント災難だったよな?目をつけられて追いかけまわされて、俺がいなきゃやばかったもん」
「その点は感謝してます・・・してますけど・・・」
「なんで普通に家でくつろいでるんですか!!?」
あの後彼女はアインスによって助けられいろいろと事情を聞いたのだが
現在いるのは凛の家、そのリビングで共に食事を取っているのは先ほどの改造人間『アインス』の青年である
「だって、俺家ないし、変身するとエネルギー消費するんだよ?」
「そうじゃなくて!なんであなたの荷物が置いてあるんですか!?」
「ここに住むから」
「デリカシーとかプライベートとかあなた知ってます!?」
彼女が指さした先には大きめの荷物がいくつかあった、それは全部アインスのものであった
金髪青年はアジの開きを口に運び咀嚼しながら答える
「さっきも言ったろ?俺は改造人間で、お前は悪の組織に狙われていて、それを防ぎ、奴らをぶっ潰すのが俺の役目、家にいた方が守りやすいし俺も生活できる、一石二鳥だ」
「それはそうですけど、年頃の女の子の家に居座るなんて許されると思ってるんですか!?」
「俺改造人間だから大丈夫だ、問題ない」
「いいわけないでしょ!!」
激しく突っ込む凛、軽く肩で息をしながら再びイスに座る
それに対して青年はすずしい顔で凛を見る
「ていうかそもそも何なんですか?悪の組織って」
「まんまだよ、悪の組織、世界制服をたくらむ悪の組織」
先ほど青年が言っていた悪の組織、詳しく言えば彼女はその悪の組織に狙われていて捕まれば改造人間にされていたらしいのだ
だがこの青年はその悪の組織を倒すために作られた改造人間第1号であり、警察の特殊犯罪組織対策課の一員らしいのだ、上司の命令により凛を守るためにやってきた彼は年齢16歳凛と同い年なのだ
これらを話しながら彼女を家に送り届け今に至っている
そして今現在ここにいたる
「なんで悪の組織が普通に存在してるんですか・・・しかも私が狙われてるって」
「いい素材だったんじゃないか?まぁ胸はないが見た目はいいし、ぶっ!?」
「言わないでください!スケベ改造人間!!」
近くにあった蠅たたきで青年を殴る凛
たしかに彼女の胸は平均より小さめだ、だがまぁこれは彼が悪いだろう
だが気になることが一つ
なぜ他人とのコミュニケーションが苦手な凛がこんなにも話せているのか・・・
そう不思議に思っていると
「俺と普通に話せるのは、俺が改造人間だからじゃねーの?」
「あ、そうか・・・」
ポンと手をたたく凛
だが普通に思考を読まれている凛は再び蠅たたきで殴る
「人の考えが読めるんですか・・・?」
「上司から渡された情報でお前が他人と話すのが苦手って書いていたからだよ・・・それで何となくだちなみにお前の親が二人とも刑事でなかなか帰ってこないってこともな」
個人情報どうなってんの・・・
心の中でそうつぶやく凛であった
「ちなみにお前のスリーサイズもバッチリと・・・」
「もう一発いきます?」
「すんません・・・」
すぐさま身を引く青年、さすがに恐怖を感じたようだ
私はこれからどうなるのだろう・・・
そう考える凛であった
いかがでしたか?
ご感想お待ちしております!