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第5話〜日常との別れ〜

描写と文章を加筆致しました。


フェリオside


今、僕は、この病院に、マスターと二人で病室に居る。在り来たりの病室で、お日様の光が気持ちよく病室を照らしている。

ただ、部屋の外には警備の人がいて、あまり勝手に出歩けないのが少し不満だ。

マスターは、この、一ヶ月眠ったままだそれは良いんだけど、僕は散々検査をさせられた挙げ句…… よりにもよって、この僕を病院の託児所に預ける何て言う始末だ、いや、外見は人間の子供と同じなのだけれど僕の同種族の固体は大昔の戦いで、めっきり数が減り最近では、割と小さい隠れ里で暮らすか、他種族の混血が増えてきて、純血統の血族はほとんど見かけなくなった。だからって、いくらなんでも、僕の扱いが獣人の子供と同じなんて……

それに、マスターの事も聞いても、教えてくれなかったので

少しだけ、今の姿で暴れてやった、大体僕は獣王なんだぞ!

それなのに、検査の時に、採血用の注射器された痛くは無かったけれど、もしかしたら、変異体扱いをされているのかもし知れない。

でも、注射は嫌いだ、でも、騒ぎを聞き付けたリフィアて女の子に宥めて貰った。

しかも、アイスまで、おごって貰ったし、しばらく10才の子供で通をそうかな〜♪

うん、その方が相手も油断するし、いざとなったら、此処から脱出する時、こちらが動きやすいしね?


「失礼……する、入っても良いか? 少年」


と、あれこれ考えていたらドアの叩く音くがする誰か来た様だ? 声からして、落ち着いた女性のようだ。

とにかくあまり騒ぐのも今の状況では、マイナスになるばかりなので

とりあえず、しばらくは大人しくしていよう。


「はーい、今開けまーす」


僕は、最近では、出来るだけ、子供らしく振る舞う事にしている、相手によるけれど、とにかく怪しまれないようにしないと、今の所、僕は、マスターに保護されたと思われているので

此処は、獣人の子供の振りをしておく事にした。

この方が何かと都合が良いのだ、ドアに近づくと水色の髪の長い白衣の女の人が入って来た

少し、冷たそうな雰囲気の女性だった。


(この病院の先生かな?)


彼女は、マスターの変異した腕を見て、何かの書類にボールペンで、文字や数を書いていく

あと、そして、僕のほうを見て。


「なるほどな? これは興味深いな? 右腕の変化は止まっているようだな? 今は、もう少し彼女の様子を見ておくか…… ん? この武器は…… 少年、少しこの武具を見させてもらってもかまわないか?」


女の先生は、人仕切に、マスターの様子を見た後、僕のガントレッドに目を向ける

その眼は、おもちゃを見るような物ではなく明らかに、獲物を捕らえた猛禽類の類の眼に近い感じだな。


(病院の先生なのに僕の武器に、でも興味あるのだろか?)


僕が、返事を返す前に、先生はガントレッドを手に取って勝手に、角度を変えたり、片腕で持ち上げたり、アレコレと調べる、ただ、視線は……物凄く怖かったりする。


(あのーっ、それ僕の何ですけど?)


「フム…… 籠手形の武装で外装は形状記憶で…… 素材は…… なるほど、この手の金属はもう手に入らないか…… なら、動力部分はどうなっている?」


物凄い…… 年代物なのに初見で解っちゃった!? しかも、ガントレッドの動力コアの開け方も知っていて、コアを、じっくりと調べている。


「小型紋章兵器機関…… 逸れも初期型だと? まさに、奇跡だな? もう初期型なんかは博物館でしか、お目にかかれないしな?」


本当に病院の先生かな? うん、なんとなく病院の先生の先生とは違う気がしてきた。

でも、声かけるの恐いし目が…… 獲物を仕留める前の僕並何だけど?


「かなり、無理をさせているな? 少年、もう少しこの手の武器は丁寧に扱わないといけないぞ? フレームや動力部がショートしている…… 相当、手荒く使ったな?」


失礼にも程があるよ、この人は(怒)でも、この人の言う事にも一理あるので、言い返せないのが悔しい。しかし、この人が何者なのかわからないので僕は思い切って声をかける。


「あの何か、ご用があるですか?」


恐る恐る聞いてみる、でも、完全にガントレッドに興味が行っていて、まるきり僕が声をかけたのに気がついていない凄い集中力だ。


「なるほど…… これは、【ギガ・ガレット】だな? しかも、上位種族向けに作られた、武器の物の一つだな?」


す、凄い10分で、僕のガントレッドの名前当てちゃった。この人、紋章兵器とかに、詳しいのかもしれない。


「これを…… 清音に見せたら、フフフフッ♪」


何か勝手に、話進めてるーっし!! それに、勝手に持っていかれても困るのでこうなったら無理にでも止めてやる。


「ソレ…… 僕のです…… オバサン」


僕はボソボソと呟いた、すると【オバサン】という単語に反応して、ゆっくりとこちらに振り向く、そして、今なら、猛獣さえも目で射殺せるような視線で

静かにつぶやくように。


「誰が…… お・ば・さ・んだって、し・ょ・う・ね・ん?」


(やばっ、女の人に言ってはいけない言葉が有るって森の長老様、言ってたっけ?)


僕は直ぐに先生に謝った、悪い事をしたら、ごめんなさいと、直ぐに謝るれと昔教えられていたので、直ぐに謝った。


「お姉さん御免なさい」


すると先生は急に、笑い出した何が可笑しいんだろう。


「プッ…… はははっ! うん、うん、素直だな? 少年、まあ、私が君に断っておいて、長々と君の大切なものをアレコレと調べていたのだから、怒るのは当然だ。こちらこそすまなかったな」


へっ…… 怒ってない。


「フ…… すまない、少し、君をからかっただけだ」


そうですか? とてもそんな雰囲気名は見えなかったような…… いや、僕の気のせいかも?


「フ…… 私は、カレン・ノアだ、よろしくな、少年」


「フェリオです、よろしくお願いします、カレンさん」


お互いに、それぞれ自己紹介を済ませる。そして、彼女は静かに本題を切り出した。


「所で、このギガ・ガレットだが…… 何処で手に入れた? とても、子供が持ち歩けるような

代物ではないだろう?」


そうい言うと、ただでさえ鋭い彼女の目付きが更に鋭くなった。敵意と言うより、僕を咎める様な口調で確かに、子供がこんな物騒な武器を持っているのはかなり不自然だ。


「えーと、それは…… 遺跡で拾いました、あれこれ適当に弄ったら、作動したので、後はコツを掴んで扱い方をマスターしました」


(自分の物なんて、絶対に言えない……この女性ひとは直ぐに、僕の正体を見破りそうだし

とにかく、適当に誤魔化してお茶に濁そう)


「ほぅ…… 君は嘘をつく悪い子か? 少年」


見抜かれてる…… ふう、仕方が無い本当の事を言おう。それに、彼女もこの病院の先生じゃ無いみたいだ。どちらかと言うと、学者かどこかの組織の人かも僕は、観念して本当の事を話す事にした。


「ソレ…… 僕のです、実は父の形見なんです、ですから、あまり言いたくなったんです」


「やはり…… な、君は正直に話した次ぎは私の番だ。私は大聖堂騎士団の変異体及び、紋章兵器機関の研究主任をしている、もちろん、君たちは、変異体では無いが今日の検査で、特に問題は見当たらなかった。たぶん、明日当たりに、君たちの警戒レベルが引き下げられる、しかし、退院まで、二週間は掛かることになる。それまでは、色々不便だが我慢と理解をして欲しい」


大聖堂騎士団関係者……!? 成る程、それで、警備が厳重な医療施設に入れられていたのか?

てっきり、僕は通常の病院に入れられていたとばかり思っていたので、対化け物戦闘を専門にしている。特務機関に、保護されていたなんて予想外だったので僕は眼を丸くして驚いていた。


「そう、驚く事も有るまい少年?」


彼女は話しを続ける、そして先ほどとは違って、真剣な面持ちで、僕の正体を言い当てた。


「君が、蒼き獣王と呼ばれる魔王だとしてもな?」


「?!」


無意識のうちに僕の中に僅かな殺気が溢れる、僕は魔王とか、そんな怪物なんかじゃない

誇り高い、魔獣の王の一族としての誇りが、魔王呼ばわりされた。

事でカチンときてしまった。


「そう、いきり立つな、第一私は丸腰だぞ、誇り高い君と話しが出来るだけ有り難いと私は思ってるが?」


彼女は、僕の目を見つめて話しかけて来る、どうやら、ぼく自身が、まだ未熟なので彼女の言に反応してしまったようだ。


「すみません、カレンさん、少し僕自身が、まだ、人馴れをしていませんでした」


「ああ、私ももう少し君の事に対しての配慮が足りなかった、許して欲しい、そして、改めて、君のギガ・ガレットだが私に一時、預けてくれないか?」


「あの、あれ以上の紋章兵器なら、世界に、かなり有りますけど…… カレンさん程の人なら、大型の紋章兵器機関とかが、一番興味があるのでは?」


僕もギガ・ガレットが、もう骨董品レベル位の価値しかない事を知っている。なのに、この女性ひとは僕の持っている武器に興味があるなんて、どうしてなんだろう?


「確かに、もう、これは骨董品だ、だが数少ない名工の一つでも有る、だからこそ、少々興味があってね? 出来れば、修理とかをして見たいのだが私に一時的に預けてくれないか、今よりは性能を上げられるが?」


確かに、直してくれるのは、ありがたいけれど、どう、しようか?


「どうして、僕の武器を直してくれるのです?」


「そうだな、対魔神用の格闘兵器をスクラップにするのはもったいないからさ、君も、知っていると思うが、それを直してくれる。職人が、もうほとんどいないからさ、何しろ、それは古式武器の類だからな? さて、どうする?」


確かに、彼女は嘘はついていないが……

どうしょう? 僕が、その事で悩んでいると彼女はさらに、とんでもない提案を切り出してきた

はっきり言って、僕にとっては破格の提案だった。


「私に、預けてくれれば、今以上の性能にしてやる。もちろん、機能や外見のデザインは多少は変わってしまうだろうが? だが、今よりは、扱いやすくなると思うが」


「あの、失礼ですが…… ギガ・ガレットを修理するのに、カレンさんへの見返りは?

失礼ですが、僕に対する無償の提案ではないでしょう?

失礼を承知して、本心を聞かせてください」


何の見返りに無しに学者が提案する訳がない、多分、僕の血液とか色々要求されるのかもしれないという考えが、頭をよぎったが、以外にも彼女の答えは僕の、想像と違うものだった。


「君は本当に慎重だな? まあ、そうでなくては、私としても交渉の楽しみが無いな?

そうだな、私の本心は、コレを元に新型武装を造りたい、そして、その、プロトタイプの君にはそのモニターをしてもらおう。もちろん、量産は君の許可を必ず求める。それで、構わないか?」


「ええ、構いません、後、他に、僕が協力すべき事は?」


「いや、特に今は無い、君が、動きやすい用に君とキサラギ少尉の医療データを少し改竄してやる逸れでは、不満か?」


「いえ…… マスターはともかく僕が、動きやすくしていただけるなら、僕は、協力を引き受けます」


マスターには、暫くは、自身の心身の回復に専念してもらって、僕は、自分の目的に専念したいのだけれど多分、僕の中に閉じ込められている、アイリスが色々教えていると思うけれど

無理に、僕の戦いにつき合わせる必要は無い、僕の答えに納得したんだろう、僕との取引を終えた、カレンさんが病室を出ようとする。

思わず僕は彼女に問い掛ける。


「あの、どうして、僕の事を知っているのですか? まさか、伝えられている伝承とか当てずっぽう何かではないのでしょう?」


「そうだな、その話は別のときにでもしようか? 今日は、色々とすまなかったな、少年」


逸れだけ言うと、彼女は病室を出て何処に行ってしまった。なんだか、最後ははぶらかされた気がするけれど、ま、いいか。


(不思議な人だけれど、悪人では無いだろ? とにかく掴みどころの分からない人だったな)


***


ヴァルゼリア皇国首都<ヴァルゼラート>市内side


レスター・エルストンside


あいつと待ち合わせをして、かれこれ2時間かな? 逸れにしても遅い、幾らな何でも、人を勝手に呼び出しておいて遅すぎだろ? オレが、もし女だったら、確実にコーヒーの飲み代の

請求を、あいつに回していくぞ? 今日は完全に、苦いコーヒータイムになりそうだ。


逸れにしても、う〜ん、良い天気だ空は晴々してるし、白鳩は空を舞う、これが仕事じゃあ無けりゃなとオレはつくづく思う。

だいたい、さっきから、カップル達の視線がイタイな?

此処は、この時間は、カップルやビジネスマンとかの憩いのオアシス何だぞ、それを何が楽しゅうて、目つきのキツイ赤毛の男がこんな所で、あまり合いたくもない奴と、合わなきゃならんのだ。とりあえず、沸きあふれそうになる怒りとかを、押し込めながら、注文した、コーヒーを口にする。うん、これは美味い♪

今日は、あいつ何かと話し合いじゃ無けりゃ、もう少しマシなのだが、現実はそうも行かない

ふん、ようやくきやがったか。


*****



レナード・ウォードside


さて、2時間ばかり遅れたが…… ふむ、奴は律儀に、時間通りに来ているな?

出来れば、俺とて、こいつとは、あまりソリが普段から合わないので遠慮したかったのだが、仕方が無い。

店について、店員に予約しておいた席に案内するように伝えて、さて、散々待たせておいた、レスターはコーヒーを飲んでいた、そして、店の店員がマニュアル道理の対応をして来る。

俺もとりあえず、愛想良く返答する、そして取り合えず注文をして店員を追い払う。


「待たせたか?」


「待ったとも…… お前じゃ無けりゃ、もう少しで帰る所だ」


と、皮肉のやり取りをする奴は、昔からこんな男だ。


「お前とは、正直気が合わんし時間が勿体無い、さっさと用件を済ませよう」


(同感だ、俺もお前が好かない、その気になれば、王位を真っ先に継げたのに

あっさりと、その権利を弟に譲って自分はさっさと特務機関には入り僅か数年で、その特務の指揮官に収まりやがッた)


さて、ここで、お互いに嫌味の言い合いや、にらみ合いをするのも、馬鹿らしいので、さっさと本題に入る。

持って来た鞄から、ファイルを出す全てあの襲撃事件の資料だ。

さて美味く喰い付いてくれよ? こちらは、お前の様子を見るだけだ。

さて、美味く餌に食いつくかだが……

俺から手渡された資料を奴は真剣に見ていき、とあるファイルを見て、いくたちまち顔が険しくなる。


「アルティア第22補給基地襲撃事件ファイル№.23635…… イリア・キサラギ少尉!?」


気付いたか? 流石だよ、大聖堂騎士団局長、そうでなければ、お前等に、こんな資料を渡すものか。


「お前…… 正気か?」


険しい表情かおで、睨み付けて来る。見ていて、気分がいい、場所が場所なら、今にも、殴り掛かって来そうな雰囲気だ。


「落ち着け…… 大勢の客見ているぞ?」


「……チッ」


*****


レスター・エルストンside



相変わらず、コイツは、どんな事でも涼しい顔で居られるな? お前、もう少しで、コイツに一発見舞ってる所だったぞ。ふぅ、 逸れにしても大した奴だわざわざ人の多い時間帯で

しかも、オレが手を出せないように人気のある店を選んでランチ・タイムで、賑わう時間帯を、わざわざ指定してきたか相変わらず、侮れんし食えない奴だ。


「先に言っておくが、俺は、悪役に成るつもりは無いぞ」


「そう来ると思ったが、ま、いいだろう、お前等、ここで悪に人に仕立てても意味が無いしな?

で、話を続けると、彼女は変異体では珍しい存在だからな? 現に彼女の件だが、ラボが欲しがってるぞ」


ラボと言うのは、変異体の研究及び実験をしている、何でも有りのマッド達のたまり場だ

建前上は【変異体被害者の治療と研究】が目的と謡っているが、はっきり言って、あまり普通の人間は係わり合いに成りたく無いだろ? 特に、俺なんかは、あの連中はとことん嫌いだ

兎に角、こいつの目的を探る必要が在るか。


「ふん、それはつまり、お前の目的の為か?」


「想像に任せる…… しかし連中にくれてやる気は今は無い、お前がこの案件を断るなら……

そうだな? 最悪ラボで戦闘マシーンに仕立て上げるのも悪くはないが、さて、どうする?」


「……」


となると、大聖堂騎士団つまり俺達か? しかし、こいつの真意が、今は解りかねるが

何が目的なのかは、今は後回しで良いか、たまには、こいつの手に乗るのも悪くは無い。


「いいだろう、彼女の身の安全とかは、こちらで、何とかしよう、ただ、お前の本心は一体何だ?」


「お前達に、彼女を頼みたい、実際、ラボに送り出したら、俺の妹が黙ってないしな?

と、いう答えなら、納得するか?」


そう来たか…… しかし、今回は、こいつの真意が見えないが、前回の共闘戦で、航空艦を借りている手前暗に断るのは得策ではないか……。


「構わないが、一つ確認する、ラボはどうする? まさか、お前の独断では、あるまい」


「ああ、そんな事か既に、連中を説得済みだ、だから、連中の事は一向に気にしなくてもいいぞ」


成る程、既に決定してるって訳だ。


「そうか、解った。なら、遠慮なく、キサラギ少尉の身柄をこちらで預かる」


今日の最大の収穫は、やっぱり俺は、お前が嫌いて事だけか?

ま、今は、それだけ再確認が出来ればいいか?


「これで、俺の話しは以上だ、あと、この店の会計は俺が持つ」


はっきり言ってやるか。


「やっぱり俺は、お前が嫌いだ。だから、自分の飲食くらいは自分で払うさ」


「そうか、なら、俺も一々要らん出費を気にする。必要は、これぽっちも気にしなくていいな?」


そう言って席を立つ…… なるほど、これから彼女の所に向かうか?

相変わらず、強引だな? だからこそか……

こちらは、キサラギ少尉の意思を尊重しないとな。

無理やりなやり方は俺の流儀に反するしな。

さて、彼女に、その意志が有るか否か聞かないとな? 奴はキサラギ少尉の前に現れる、俺だと、確実に、止めに入るから、その場が修羅場に成る可能性が、いや、絶対そうなるな?

さて、今は俺より大人な彼女に任せるとしよう。

俺は携帯を上着のポケットから取り出し連絡する【彼女】に、今回は任せよう

多分、女性同士のほうが気が合うだろう。



****



イリア・キサラギSide


今、私が入院している病院には、騎士団の医療部から、レナード少佐の妹リフィアが【腕】の検査と体調のチェックを定期的にしてくれている、彼女から聞いたのだけれど、この一ヶ月の間、私の腕の方は安定していて、特に、日常生活を送るのには支障は無いがかと言って、放って置いても大丈夫かと言うと、そうでもないらしい。

とにかく私の魔力の数値が、この、1月の間に常人の数値を遥かに跳び超えていて、しばらく隔離されていたそうで、今日になって常人の値まで魔力が下がった。

と言う事だった、何故魔力が高いと隔離されるかと言うとごく稀に、自分の魔力を制御できないような状態で、無謀な実験をおこなった。魔導師士見習いがとある町を半壊させた出来事から来ている。

それ以来、魔力の高い能力者の監視と、魔導実験の制限が厳しくなり、現在では、魔導士師は廃れ、その数は激減している。

あと、騎士団の警備担当のレイラさん<寡黙な女の子で、ファーストネームを教えて貰えなかった>が、リフィアに同行して、私の入院している部屋に入ってきて、警備をしていた。

しかし、無表情なレイラさんだが、今回の検査では何か思うところがあるらしく心配そうに

私を見つめてる、そして、内心、私を心配しているフェリオ君の三人だ。

今のところ特に、検査で悪い所は結果無かった。

そして、無事検査も終わって、そこにカレンさんが特別に持ってきたクッキーと紅茶でお茶会を始める。

たぶん、フェリオ君対策だろうか? 以前、彼は怒って暴れたらしいが、リフィアが機転を利かせて、アイスをあげてから彼女にはなついているそうです。

ただ困った事に、リフィアが、あの噂話をまに受けてる事だ。彼女欠点は怒りに火が着くと歯止めが無くなる事だ。

結局、彼女を落ち着かせるのに30分は掛かった。

この噂話でカレンさんは「うんうん、あの男ならありえる」だのリフィアは「はい、兄さんにも困ったものです」とかフェリオ君は「マスターを弄ぶなんて、同じ男として許せない!」と怒っているレイラさんは「うん……許せない……」と言い出すし(カレンさんとリフィア逸れにフェリオ君まで……ハァ……)


これでは、誤解を解くのはかなり難しくなりそうね……

多分、今、彼女達の中で、対少佐連合軍が結成されてるようで、ここに少佐が来れば、彼女達に勝つのはかなり難しいだろう。

その時だ、病室のドアがノックされた。


「皇国軍、レナード・ウォード少佐だ。イリア・キサラギ少尉入るな? 少々、貴官と話がしたい、入室をしても構わないだろうか?」


「あ、はい、でも、今は、しょ……」


少佐は入らないで下さいと言うとしたら、三人共顔が険しくなってる、それもそうだろう

大体、普段から、自分の疑惑を否定する所か、ほとんど、放置している人で、特に喧嘩を売られたら<この喧嘩は特売なのか? だったら格安で買ってやろう>を豪言しているのだから、私としては正直自重して欲しい。


「ほお…… いきなり、キサラギ少尉以外は問答無用で睨み付けて来るか……

これは、ゴアイサツだな?」


(はぁ、今核心しました、少佐の女性運は最悪です)


*****


レナード・ウォードside


俺がキサラギ少尉の居る病室に入ると、何だか知らんが獣小僧は威嚇をして、ほかの奴等はあらか様に嫌な表情かおで俺を出迎えた。

ま、女に好かれようとは思わないが、それにしても愛想が悪いぞ、お前等……

病室には、妹を始め大聖堂騎士団のマッド女に腕は立つが無愛想な、カレンとか言う護衛に

そして報告に有った、獣小僧とキサラギ少尉が居る。


「兄さん、一体何の御用ですか?」


おいおい、いくら俺を毛嫌いしてるとは言え、その対応は無いぞ妹、まあ、大方、俺の悪口大会をしていたのだろうがな?


「フ…… 来たな、女の敵? まあ、詰らん話をしに来たのだろうが、今は、タイミングが悪いとだけ言ってやろう」


ふん、お前に言われたくない、マッド女、大体、お前とて……

いや、今はこいつと言い合いする暇さえ惜しいな。


「マスター僕は、この人が嫌いです! さっさと追い返しましょう!」


なるほど野性の勘か? 獣小僧、あらか様に嫌われるとはな?

まあ、今回は、お前の相手をしている暇が無いので、今度まとめて、相手をしてやるとするか。


「あ、あの、わ、私は大丈夫です…… 皆さん」


キサラギ少尉が、その場を何とか納まるように私以外の連中をなだめて、この場を治める。

ほう、これから、お前に残酷な二択をもって来たのに随分気丈になったな、まあ、自分のおかれている状況に無知なのが今は、良いのかも知れないがな?


「安心しろ、今日は、私は彼女の上官として話しをしに来ただけだ。それに、お前達には、彼女の仕事柄関係の無い事だとりあえず、此処から、キサラギ少尉以外は退席を願おうか?」


「「……」」


有無を言わさぬ、威圧感と俺の用件がしごく当たり前の物だったので、みな、俺を睨み付けながら病室から退出していく、どうやら、納得してくれたか。


「フ…… 地獄に堕ちろ女の敵」


マッド女が、去り際に私の横でポツリと呟くその言葉、そまま返すマッド女。


「何を、企んでるか知りませんが…… 恥の上塗りです」


……流石は俺の妹だ、勘だけは鋭いな? ま、今に始まった事ではないがな。


「マスターを泣かせたら承知しないからな!!」


黙れ獣小僧、どうやら、獣小僧は、俺のことが嫌いらしい。

まあ、取り分け好かれようとは思わんが、キサラギ少尉の選択しだいでは、長い付き合いになりそうだ。

そして、全員が病室を退出して、俺と彼女だけの二人きりになる。

さて、邪魔者が消えた所で本題を切り出そう。


「最後に、君と話をしたのは君に殴られて以来だな?」


取り合えず、皮肉の一つでも言っておくか、此処で、彼女が俺に危害を加えれば半ば上が強引にラボ送りだが…… そうはなるまい、少なくとも、今の彼女は、もう大人だ。

俺が遠慮してやる義理は無い。


「そうですね…… でも、あれは…… ついカッとなって」


そして彼女は顔を伏せる、まあ、俺としても出来れば、彼女が今更ながら、平穏に暮らす道を選んでいれば俺が後継人になって、いや、こんな事を考えているとはな?

俺もまだまだ、青いと言う事か。


「まあ、あの事はもう、別に構わないが……」


あの事件は、彼女の両親の事故死に有る俺も、色々調べたが、解ったのは空中貨客船が爆発事故を起こした事だ。

原因を不明調査しょうにも肝心の船が木っ端みじんに吹き飛び残骸は細かい破片だけだった、船体本体がまるで蒸発した感じのような、そんな状況だった。

そして、その時彼女は、まだ、ただの学生だったな?

問題は、その後だ時の現場を同僚に見られた事だ。

お陰で色々噂話が有った、まあ、今更気にも留めておく必要も無いがな

そして、いよいよ俺は本題を切り出した、さて、キサラギ少尉君の答えを聞かせてもらおうか?


「いきなりだが、今日は、君に二つの選択肢をもって来た。君の現在置かれている状況は、極めて、深刻なのだよ、それで、君を【ラボ】に移送するか? それとも、特務の騎士団に身柄を預けるか? まだ、私は決め兼ねている。それで、できれば、君自身で、どちらかを選んで欲しい

まあ、君も大まかなことは知っているだろうから、私からは敢えて説明は省いておく」


手っ取り早く、彼女に説明する、二つ地獄を用意したから、好きな方を選べ……と、一つは変異体の実験対象として研究機関の方で実験とかの対象になる事と、そしてもう一つは

対化け物戦闘部隊に入って、自身の能力を引き出しながら生きていく方法だ。


「……詰まり私に、モルモットに成る方と、戦闘マシーンに成れと言う事ですか?」


彼女の声に怒気が、含まれる前髪が顔に掛かって良く表情が見られない

良い殺気だ、場所が場所なら、即戦闘になるかもな?。


そう考えていた時、邪魔が入った、特に俺が苦手としているやつの声だった。


「私は、大聖堂騎士団特務騎士隊フェンリル・ナイトの者だ、すまないが、キサラギ少尉、入室の許可を願えないだろうか?」


「……チッ」


思わず舌打ちがでた、まあ、これだけ険悪な状況では、そろそろ、俺は退散すべきだろう。

まあ、給料分の仕事は終えたから、後は、プランBで気長に待つ事にしよう。


(レススターめ、、マッド女の次は狼女か? 相変わらず、お前は手回しがいいな?)


「は、はい、ドアは開いて居るので、どうぞ……」


ドアが、ゆっくりと開かれるそこには、一人の凛々しい女騎士が居た。


*****


イリア・キサラギSide


病室に入って来たのは、私と同い年か少し年上の髪の毛は腰の所まで伸ばした。

燃えるような長い赤毛の女性の騎士だった目つきは鋭いが、それが、かえって勇ましく見える

蒼い色の軍の礼服を戦闘用にした感じの制服と白いマントを羽織っていて赤毛だ顔も、かなりの美人だ耳が少し尖ってるハーフエルフか半魔人だろうか?


「一体何の用だ? 狼女」


病室に恐い、緊張感が走る少佐は敵意を剥き出しにしている。たぶん、彼がいくら挑発してもこの人は動じない、それどころかそれを軽く受け流すことが出来るタイプの女性なのだろう

でなければ、こんな場所で相手を少佐が軽々しくけんかを売る事はしない。


「此処は、病室で在って貴様の狩場ではないがな?」


すると女性の目付きが鋭くなるが、それは、敵意をむき出しにするのでもなく

ただ単に、軽く威圧するような感じの視線だった。


「……とにかく、用件は伝えたぞ少尉、では、俺はさっさと退散する事にしよう」


そう言って、踵を返して病室を出ようとする、そして、女性と目が合う。


(ふん、狼女め……)


(……血まみれの猟犬が)


お互いに、鋭い視線を交わし少佐が病室を静かに出る、とにかく、いきなり喧嘩にならなくてよかった。


「済まない、いきなり嫌な思いをさせてしまったな…… キサラギ少尉い申し訳ないことをした」


わたしが、内心、うろたえているのを感じ取って彼女が私に謝罪する。

私は、何とか平静を装いつつ。


「い、いえ…… 気にしていません……」


そして、彼女は私の前まで来るとゆっくりと敬礼をする。


「そう言えば、まだ自己紹介まだだったな? では、改めて、私は大聖堂騎士団特務騎士フェンリル・ナイト騎士隊長のサラ・フェンリルだ」


正直、わたしは驚いた、大聖堂騎士団の最強部隊の指揮官が私に会いに来るなんて

普通は、私のような一下士官が簡単に会えるような存在ではない。

解りやすく言えば、皇王直属の親衛隊と同等と言っても良いくらいの精鋭部隊だったりする、私は改めて彼女に敬礼をしようとしたら、サラ将軍が逸れを遮る。


「私は−−」


「いやそのままで、私のはただの形式見たいな物だ。それより座っても良いだろか? どうも、立ったまま、療養中の相手と会話をするのが苦手なのでね?」


そう言って、彼女は初めて私に表情をおだやかにして、言ったので、私も思わず苦笑しながら彼女に返答をする


「どうぞ、おかけ下さい」


「有難う」


そう言って、サラ将軍が静かに、病室の添え付けの椅子に座り穏やかに話しかけてきた。


「頃でキサラギ少尉、怪我の具合はどうか? 特におかしなところがあれば遠慮なく、カレンに伝えれば良い。彼女は、君を含めて変異体の事案を我が騎士団内では引き受けているので

何かと力になってくれるぞ」


「はい、カレンさんのお蔭様で、大分ましになりました。後、2週間で退院出来るそうです」


「それは良かった、なにしろ此処では窮屈だからな? 満足に散歩もできないだろう?」


しばらく、彼女と何気ない会話が続いたがこの場の空気が和んできたので彼女は

おもむろに本来の用件を切り出した。


「此処に来たのは、君に、大聖堂騎士団の入団希望申請書と異能者保護申請書の二つを渡す為に

来たんだ、君がどちらを選ぶにも必ず必要になるからね?」


騎士団入団希望申請書は文字通り、大聖堂騎士団に入る為の物だ。

そして、異能者保護申請書は特殊能力に目覚めたものの、その使う必要性が無い人達が国に保護を求めるのに必要な書類だ。

この制度によって、特殊能力のせいで中々普通の生活が困難な人びとが数多く社会で、働いている。


「いきなり変異体に目覚め、戸惑う気持ちも解る。だが、これは、君の将来を決定付ける重要なことなので、よく考えて、君自身の意思で決めて欲しい」


「自分の立場は、良く分かってます…… 大体の私の立場については少佐が教えてくれました」


私は、ほぼ投げやりに答える、はっきり言って、逃げ場の無い状況なのだから、もちろんフェリオ君の力には私はなる事を決めているが勝手に、決めれない現実も眼の前に突きつけられている

彼も、つまり、少佐や騎士団も本当は私とフェリオ君が欲しいのだろうか……?

思わず、考えていた事が顔に出てしまい、サラ将軍が穏やかに私の考えを否定する。


「それは、いささか心外だな? もちろん、君の得た力やフェリオの力は魅力があるが、それらの力は君たち二人の物であって決して他人が、すきにして良い物ではないないな?」


「えっ?」


彼女の…… サラ将軍の意外な呟きに、正直驚く大聖堂騎士団は取り分け、能力者で編成されていてかなりのエリート集団だから私達もある程度、マークされていたと思っても不思議は無いのだけれど……。


「そうだな、確かに我々はら化け物集団だ、しかし我々は君達二人とも、単なる(力)だけの存在だと思っていない。力を計るだけなら容易いが、君たち個人はそう簡単に測れるものではないぞ? それに、君達の(力)だけ必要なら、無理矢理連れ去ればいい……

違うか? キサラギ少尉」


「……済みません、私が間違っていました」


「なに、謝らなくても良い、大体の噂は本当のことだしな? 

しかし、無理やり我々の元に連れてきても、それでは、ただの機械を作り上げるのと大差ないさ

君たちは機械ではない、意思を持った人間だという忘れないで欲しい」


普通なら『ふざけるな!』と怒鳴られたかも知れない、しかし彼女は寛大だった。

そして、少佐の一言で腐っていた自分が恥ずかしくなった。


「すみません、サラ将軍、失礼を承知で、お聞きします何故? 私何かに此処まで接して下さるのですか?」


「何故…… か、これでも私の耳は良く聴こえるのでなあの猟犬が二択しか無いと言っていたのが聴こえた。

おそらく、君を追い詰めて、自分の都合の良いよいうに事を運びたい思惑があったのだろう?

しかしそれは奴の思い込みだ、誰にでも道は選ぶ選択肢は有る違うか? キサラギ少尉、後は無責任だが自分自身の意志でよく考えて、決めなさい」


「……そうですね、ありがとうございました」



「まあ、私も昔、迷っていた事があったので、君にも、あまり苦い思いはさせたくない

だから、もう一度だけ言おう。急ぐ必要無い、退院後の休暇中にゆっくり考えて決めなさい」


優しく、諭す様に言葉をかけられた。

しかし、私の一存では決めれないことなので退院したら、親戚の叔父さんに話すことにしよう。


「あ、あの、肉親に、話し手も宜しいのですか?」


「ああ、それは構わない、良く話し合って決めなさい」


「有難う…… ございます、サラ将軍」


私は彼女が帰った後少しだけ泣いた

それから、二週間後、無事病院を退院した

うん、これから、叔父さんに話しに行かないと。



*****


私は今、フェリオ君と一緒に叔父さんの家に向かっている。

と言うのも、これからの事を私の親戚の叔父さんに相談するためだ。

もちろん、少佐の提案は叔父さんには伏せておく事にした、叔父さんもヴァルゼラート国防王軍の将官の方なので、うっかり、少佐の一件を話せば、私が思っている以上にこの件はややこしくなるから。

その叔父さんの名前はカール・フォートフェルト


そう…… 今となっては、たった一人の叔父さんだ。


私が、4才の頃、両親が事故死空中貨客船の爆発事故らしい事故原因は不明

それから暫くしてから、私は叔父さんに引き取られた。

叔父さんは、私の母メアリー・フォートフェルトの母のお兄さんだ顔は余り母に似ていないでも、叔父さんは私を孫娘として可愛がってくれた。

時には厳しく、そして暖かく、私を此処まで育ててくれた、叔父さんには感謝をしている。

やがて、叔父さんの家に着いた、相変わらず古びたこじんまりとした

家だ、なんでも、叔父さん曰く「一人暮らしなのに、大きな家に住んでいても、面白みもまったく無い、だから毎日を楽しむには、これ位の小さい家で十分なんじゃよ」と言って笑いながら教えてくれた。

叔父さんの家に向かう道中、フェリオ君には家に着くまでは、おとなしくしておく事を言い聞かせておいた。

私は兎も角知らない小さい男の子を連れて私が現れれば何かと面倒な事になりかねない、そうの上、もし、フェリオ君が叔父さんと喧嘩でもしたら……

最悪、二週間前に会った、フェンリル将軍にフェリオ君の面倒を任せないといけない、そう考えて言うたら、私たちはおじさんの家についた。

赤い屋根の、古びた二軒屋の玄関のドアの呼び鈴を鳴らす。やや、間があって、老練な男性の声が家の中から聞こえてきた。


「ふむ、誰かな?」


久しぶりに、叔父さんの声を聞く、実に2年ぶりだ。白髪の老人で口ひげを蓄えた品の良い初老老人で人柄も温厚だが、怒るとよく雷私に落ちたことがある。

でも、再会の挨拶よりも、一番真っ先に言っておかない事がある。


「私です、イリアです、叔父さん、しばらくの間、ご連絡が遅れたうえに、突然押しかけてきて

ごめんなさい」


「おおっ、イリアか久しぶりだな…… ん、連絡は、軍と騎士団経由で、お前の無事を聞いていたよ。ま、お前が無事で何よりじゃ、こんな所で、立ち話もなんだ、さ、上がって、ゆっくりしていきなさい」


(ふぅ、余り無事じゃあ無いんだけどね?)


「……? どうした」


顔に出たのだろうか? 叔父さんが私を心配して顔を覗き込む

私はこの場を取り繕うようにして誤魔化すことにした。


「な、何でもありません」


ふう、とりあえずは、色々説明しないと、あと、相談とかにも乗ってもらわないと

この後が色々面倒なのだから。


***


ヴァルゼラート郊外住宅地Side


フェリオSide


マスターと一緒に住宅地の中を歩くと古びた一軒の家が見えてきた、マスターがドアの呼び鈴を鳴らすと家の中から初老のおじさんがらドアを開けて出て来てくれた。

そして、マスターとお互いに話をし始める。マスターの話し方からこのおじさんが

マスターの話していたカールおじさんだろう? そして、僕とマスターを家に招きいれてくれた。


「家の前で、立ち話も何だ中に入りなさい」


「はい」


「お邪魔します」


居間に通された時、彼と目が会う、すると、このおじさんは少し悪戯っぽい表情で僕の顔を見るなり、おじさんがニヤリと笑みを浮かべると僕達に対して。


「ほぅ…… イリア、何故早くワシに言わなかった? そこの坊やの事だが…… うーん、もう少しはやく教えてくれてもよかったのだが?」


「な、何ですか? 叔父さん? 突然なんですか?」


マスターが、少し慌ててるどうしたの? だろう、おじさんが。


「ワシに内緒で、イリアよ我が子の紹介か? して……相手は誰じゃ?」


(あ、あの僕はマスターの子供出は有りません)


「!! 叔父さんの バカ…… ///」


「ワハハハハ! そうじゃな! お前がそんな娘と違うのはワシが一番良く知っている、で、相手は誰なんじゃ? なにせ、そこの坊やは、ワシのかわいい孫じゃからな?」


「/// ~~~っ もう、知りません!」


あわわわ、ま、マスターマスター 落ち着いて下さい

バタン!

と、勢いよくいまの入り口のドアを閉めて、マスターは顔を紅くして家の二階に怒って上がって行ったおじさんは、やれやれといった感じで、肩をすくめてから。


「全く、あの子は、ユーモアもまだまだじゃな?」


おじさん、それはただのセクハラでは無いでしょか?

呆れている僕の横目でおじさんは僕の事を優しく問い始めた。


「さて、これで、男同士で話せるな? 所で、君の名は? 種族は獣人じゃから、まあ、ワシよりは少し年上かもし知れんが改まって敬語より、タメ口の方が良いじゃろう?」


「はい、あ、でも、僕の事はきにしないで下さい。僕は名前はフェリオです、おじさん」


「ワシは、カールじゃよ、よろしくフェリオ君」


カールおじさんが左手を僕に差し出して握手をしてから、僕に、そう話し掛けて来る

そして僕は、彼の手の他を握り返して。


「こちらこそ、よろしくお願いします、カールさん」


「さて、挨拶も済んだし、本題に入ろうか? フェリオ君、さて、君の事は大まかなことは騎士団から直接、連絡が会った、イリアを助けてくれて、ありがとう」


「い、いえ、こちらこそ未熟で、目的を果たせなかったのが不甲斐ないですが

マスターを助けられてよかったです」


それから、しばらくの間、カールおじさんと僕の会話が弾んでいた、もっとも

カールおじさんの方が、マスターの事を詳しく教えてくれた。

なんでも、マスターのお父さんとお母さんが亡くなった時から、二人で暮らしていた事や、そして、二人そろって本気で喧嘩をしたり……と。

そのときの様子とか教えてくれていた時、マスターが二回から降りてきておじさんに、台所を借りる事を伝えた。


「叔父さん、キッチン借りるね?」


「構わんが、折角来たんじゃから、たまには外食でもせんか? せっかくの、お前の退院祝いも兼ねてな?」


「それも良いけれど、どうせ、毎日オールレトルト何でしょ? だったら、久し振りに私が作るから、少し待っててね? いいでしょ?」


「やれやれ、そうじゃな、よし判った。では、イリアのお言葉に甘えるとしよう」


おじさんは半ば観念したように、穏やかに降参の仕草をしていた。


(おじさん、もしかして、マスターの手料理を食べるのが嫌なのかな?)


「フェリオ君、少しだけ、イリアの事を教えておこう」


「何でしょうか?」


「イリアの手料理が出てきたら、覚悟するがよい……」


おじさんの顔が、少し引きつっている、もしかして? いや、あの顔はやせ我慢をしているような……。


「失礼ですが…… マスターの手料理て……一体?」


「ウム、そうじゃな、わしの口からは多くは語れんが…… 以前よりは、上達したと想いたい、ま、慣れておくのが一番じゃな」


「……」


マスター僕…… 頑張ってマスターの手料理食べますね。料理が出てくるまでの間、僕はある種の難敵に出会ったようなそんな感じだった……。


「叔父さん~ フェリオ君~ 出来たわよ」


その後、無事にマスターの料理は何とか完食できた。ただ何故、あんなに塩気が、きついのだろうか? 何故なんだろう??

見た目は凄く良かったのに……?


何とか食事を終えた、でも辛かった、マスターの顔を見ると、とても食べれませんでした、なんて言えないね。

まして、あんな笑顔に、そんな、事言えない。


一段落ついて、おじさんが騎士団の話題に、ついて口にする。

どうやら、彼の方から本題を切り出した。


「のぉ、イリア…… 騎士団についてじゃが、お前に聞きたい、本当に、お前に、入る覚悟があのかと言う事をまず、確認しておきたいのだ」


「はい、私の件で色々ご迷惑を、叔父さんにお掛け致します。それに、フェリオ君との、大切な約束もあります、私の取るべき道は、一つだけです」


マスターとおじさんの間に緊張感が漂う…… おじさんは、マスターが騎士に成る事に反対なのだろうか? そして、静かにおじさんが、再度、マスターの覚悟を確認するために

念を押すかのように質問をする。


「では覚悟は、出来るんじゃな? まあ、あの局長のところでは問題は無いと思うが……

あまり無理はするでないぞ?」


「はい…… 叔父さんは騎士団についてご存知なのですね?」


重い空気が流れる時間を置いて、おじさんが、ゆっくりとそして優しくマスターに話掛ける

しかし、その口調は重いものだった。


「そうじゃな? お前が決めた事だ、これ以上は、わしも口は挟まん。が、騎士団について、わしが知りうる限りの事を説明せねばならんな?騎士団に入るからには、お前もそしてフェリオ君も常に命の危険に晒される。

それは、通常の任務など桁外れでな、とにかく誰であろうと、かなりの危険な任務に付く、それ故に特務機関としての権限が強く国防軍との対立も根深いしな?

まあ、原因の半分は国防軍が、最近頻繁に怪物の討伐を行わず騎士団に半ば押し付けていたりもする、それに騎士団に最新の試作機などが優先的に配備されているのも気に入らんのだろう。

かく言う、ワシも若い頃入ろとしたが、一ヶ月でリタイアした。わしの今までの経験など、全く無意味なんじゃたんじゃよ」


「……」


「……」


僕達は、おじさんの話を聞いて黙った。そして、おじさんは僕達に構わず話を続ける

その口調はかなり厳しいものになったいた。


「そして、騎士団に入る者は、例え将軍だろが! 下士官だろが! 能力の適正検査終わるまで立場が同格に扱われる。そのせいで脱落者は毎月300人出る、それに、隊長ともなると空中戦艦をも指揮せねばならん。まさに噂どおりの化け物集団何じゃ、お前にその覚悟が有るか?

イリアま、これだけの話を聞いて、怯まない所を見ると、その覚悟は、本物じゃな?」


厳しいが、マスターの身を案じて、語尾をきつくして、僕たちの事をじっと見つめて教えてくれている。

おじさんは本気でマスターと僕を心配しているんだ。

やや、時間を置いて、マスタが凛とした口調で、おじさんに尋ねる。


「それは、体長を目指すなら、全ての兵科を学ぶのですか?」


「そうじゃ、隊長クラスを目指すなら、な。しかし、一般隊員なら、主に戦闘と救護位だが

体長となると、強力な権限が与えられていく、それに、全兵科を学ぶのは、異能能力の適正を見極める時、それまで、自身の能力に気がつかずに自身の能力が十分発揮できる部署に回し易いのも、理由の一つじゃな? で、イリア、お前は騎士団に入る動機はなんだ? これも、重用でな? 中途半端な覚悟では、即、入隊希望者のテストで撥ねられるぞ」


「そうですね彼を ……フェリオ君を私は守りたい、それでは…… 入る動機になりませんか?」


マスターは泣くのを堪えておじさんに話掛ける。


「そうか、誰かを守りたいか、そう言う所は、お父さん譲りだな? イリアよ、よく似ておるな、あの二人がここに居れば、二人そろって、和やかに笑えたかも知れんな、ははは」


「お父さんが……?」


(マスターのお父さんとマスターが同じ?)


「ふふ、フェリオ君を守りたいか? だが道は険しい茨の道じゃよ、常に、互いに傷つき、お互いに支えあわなければ到底、たどり着くこと等出来んな。いや、今のお前達には、杞憂じゃったかな? はははっ」


笑みを含みマスターに問うおじさんは、ここで、破顔して笑う、僕たちも、おじさんに釣られて心の底から笑った。

おじさんが、笑ったのは、マスターの覚悟を見たからなのだろう。

おじさんのその目は【もう、大丈夫、後はお前達の進むべき道を目指しなさい】

といっていた。 そして、マスターの顔を見ると、そこには、一人の女の人の顔ではなく強い意志の有る顔だ。

そして、再び、おじさんが、さらりと悪戯っぽくマスターに質問をする。


「さて、重苦しい話は此処までじゃな、所で、イリアよ最後に一つだけ聞かせておくれ、とても、重要なことじゃ」


おじさんが、マスターに話し掛ける少し意地悪そうな顔だ。 マスターは、少し困った顔をして、おじさんに聞きかえした。


「何でしょうか、叔父さん?」


「それは、何時に成ったら、ワシに可愛い孫を見せてくれるんじゃ?

ん、イリア、何処に行くんじゃ?」


「!! ツッ~~ し、失礼します、今日は、もう休ませて貰います。」


マスターは顔を真っ赤にして怒って、席を立つと乱暴にドアを閉めて、二階にあがったしまったのでぼくも、後を追いかけようとして、おじさんに引き止められた。


「ま、マスター」


「ふう、そうか、なら、少し、わしはフェリオ君と少し話をしても良いな?」


(え、僕と……?)


「どうぞ! それではお休みなさい!」


「ああ、また明日な」


マスターは部屋を出て行った残ったのは、僕とおじさんの二人だけになった。


「フェリオ君じゃたな?」


「はい」


「お前さんは、ただの獣人では無いな? おおっと、これは、さっき思い浮かんだ。ま、わしの勘じゃよ?」


「!?」


何で、この前といい今日といい、こうも正体ばれるの?


「はははっ、大体獣人族が人間と契約出来る訳がなかろう、それにじゃ、君からマスターと言っては、バラしてるのと同じじゃよ、自身の事を旨く隠すのなら、もう少し用心せんといかんな?」


「あ、それで…… はい、明日から、注意していきます、カールさん」


獣人は魔力が低いのが特徴として身体能力が異常に高いのだ。

そのため各国で奴隷として扱われる、それに、僕みたいにマスタ-と契約は出来ない。

そっか、母さんとお父さんに長老様が、人間と契約をした時は絶対、人前でマスターと呼んではいけないと教えてもらったのにそれを忘れていた。


「君がどれ程の高位種族かは知らぬが、我が姪を、助けて暮れたことに礼は言う。ありがとう、フェリオ君」


そう言って、いきなりおじさんが頭を下げる、僕は照れくささとか色々な感情が混じって

顔が真っ赤に赤くなった。


「あ、頭を上げて下さい僕は、ただ、マスターに死んで欲しく無いだけです」


本当なら、僕は、おじさんに批難されてもおかしくなかった。

だって、マスターはこれから徐々に人ではなくなってしまう、今は僕とマスターは無理をしなければ、これ以上、僕の魔力がマスターに流れ込む事が無い。


「マスターは、僕が命を懸けても必ず護ります!」


そう考えたら、目に見えない不安を覚えてきたので、とっさに僕は大声で宣言した。

すると、おじさんはいきなり大声で笑い出した。


「わはははっ、フェリオ君そ、の台詞は一端の男が言う台詞じゃぞ? それに、今のその台詞は死亡フラグじゃよ?」


(えっ……死亡フラグ何だろ? 名前からして不吉だな? 新手の魔法かな???)


「あの死亡フラグて、何かの呪いですか?」


僕は思い切って尋ねた、その事を尋ねた。とにかく、聞きなれない言葉だったので

なんとなく、聞いておいたほうがいいと考えたから。


「呪いも何も、それはな書き物に登場する人物が迂闊な発言をしたら、必ず死ぬと言う意味じゃよ?」


「え、ええーっ必ず死ぬ…… そ、そんな……」


「はははっ! 安心しなさい所詮はただの作り物の中の話じゃからな? ま、実際にそんなことは滅多に起きんしな?」


「そ、そうですか?」


「そうじゃ、だが自分の命を軽んじる者は生き残れん、その事は肝に命じておけ、これは、長年戦場に居たものの経験じゃよ、これだけは、よく覚えておきなさい」


「は、はい」


おじさんの真剣な眼差しに思わず身体が引き締まる、すると、おじさんは、にこやかに笑みを浮かべると


「いかんな、元軍人の癖が出しまったか?」


なるほど、道理で気の引き締まる威厳があった訳だ。つかみどころが無いが、いい人だ

そして、真剣なまなざしで僕を見て。


「それに、死ぬのは年寄りで十分じゃからな? 若い者達が先に逝き、年寄りが生き延びる……

そんな世界は間違っおる、と、ワシはそう思う」


「……」


「わはははっ、そんな顔はお前さんには似合わん」


多分寂しげな顔をしていたのだろ、おじさんが豪快に笑い出した。


ひとしきり笑った、後急に真面目な、表情になる。


「もし、叶うのなら生きてるうちに、イリアの晴れ姿を一目見てから逝きたいものじゃな?」


「……」


「そんな顔はするな、今のは、ワシの独り言じゃよ、わはははっ」


そうおじさんが、笑ってたが僕の心の中にしこりみたいな違和感があった……

そう、上手くは説明が出来ないけれど、とにかく、嫌な予感がしたでも、この時の僕は、まだ、その事に気付いていなかった。

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