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第27話~キール山脈要塞攻略戦~

話数と文章の修正をいたしました。



ティルムSide


現在我々紋章皇国解放軍地上艦隊は、キール山岳要塞に約二百隻の陸上戦艦と最大兵力約五万を率いて進軍している、キール山岳要塞は昔は鉱石採掘の鉱山だったが度重なる戦乱で要塞化してしまった、理由はただ首都【フェアーリス】に近いため防衛の最重要拠点になったためだ、しかし敵の戦力は先のフェニックス作戦でかなりの被害又は投降兵を出したため、実際はキール山岳要塞に全主力が集まるから事実上これが決戦となる。


「提督、全軍に通信回線を開く様にして下さい」


「ハッ! 地上艦隊旗艦【カリバーン】より連絡【発光信号、全軍回線ヲ開ケ】以上で打て」


「はっ、了解しました」


全軍に通信が繋がり、僕はマイクを手に静かに言葉を口にする。


「僕、いや、わたしは、ティルム・ルア・ザーク第四位紋章皇国皇太子である、国民や全将兵の皆さんのご承知のとおり、我が兄のアルバート・ウィルム・ザーク第三位皇太子殿下は、実の兄であり現在我が紋章皇国を事実上独裁者となった、ロイル・ウィルム・ザークにより暗殺された、そして、我が国を【紋章帝国】と名乗り、上級種族至上主義国家のゼウラニアス帝国と手を組み他の国家に対して侵略戦争を行った、の暴挙は未来永劫に消してはいけない我が国の決して赦される事が無い大罪であります!」


僕の凛とした声に誰もが視線を向ける、この重圧いや、王に対する期待の重圧が僕の全身にのしかかって来る、アルバート兄さんもや病で急逝したハルバード兄さんもやはり感じていたんだ。


「そして、今は亡き前王ハルバード皇王、アルバート第三位皇太子の志しを継ぎ、皆さんと共に新しい紋章皇国を再建して行くことを、此処に宣言致します」


「「「ワーーッ!」」」


全ての将兵が一斉に「ロイル打倒」や「暴虐なる王に裁きを!」と叫ぶ、しかし僕は違う、どんな暴君であれ最後はやはり公平に裁かれなければ、その暴君の犠牲になった人々は浮かばれない、だからこれだけは明言しないといけない、僕は片手で将兵達を制し宣言した。


「ロイル皇王は全ての紋章皇国の国民によって裁かれなければなりません、それが暴君の最後の末路です、そして、我々に立ちはだかるのは最後の防壁のキール山岳要塞です此処を何としても陥ましょう、では、予定通りキール山岳要塞に向けて攻撃開始!」


「「ハッ!」」


フェニックス作戦のお蔭様で各地の拠点の奪還は上手く進んでいる、中には一軍丸々投降し無血占領した所も有るそうだ、そして今、各空軍基地には既にドラグニア帝国派遣軍やヴァルゼリア解放軍の攻撃でまともにこちらに向かう航空戦力は無いらしい。


「提督、それでは【春の雪解け作戦】を開始しして下さい」


「はっ、春の雪解け作戦開始しします」


陸上戦艦約二百隻が単縦陣形を取る、そして陸上艦隊から離れ百式戦車隊に零式戦車隊の混成部隊約二千両が行動を開始しする。


「ティルム殿下、ミュラージュ・ドラゴンより入電」


「時間通りですね? 内容は?」


「はっ、我々の回頭を待って【咆哮を上げる】との事です」


ミュラージュ・ドラゴンの予想より早い到着に少し驚いたが、敵はもっと驚く事になるな? しかしその前に僕達もしっかりと囮役を演じないと、既にキール山岳要塞からの砲撃がはじまるが今は被害は出ていない、しかし最大の要塞砲【三巨人】が放たれれば勝敗は向こうに傾く、三巨人は【アトラス】【ゴリアテ】【サイクロプス】と命名された46センチの単装砲だが威力は一撃で主要都市を破壊できる、その時オペレーターの報告でその場が騒然となる。


「敵要塞上空に敵空中空母を確認、タイプはアークエンジェル級が四隻です」


「な、何!?」


「航空戦力は無かったハズでは!?」


アークエンジェル級空中空母は紋章皇国三百メートル級の主力型空母空母で艦載機は120機を搭載している、しかしモニターに映るアークエンジェル級は大破した艦や我々に向けて来る戦闘機を出していない、現に一機も飛来していない。


「まさか、キール山岳要塞に修理と補給の為に来たのか? しかし何故ボロボロの艦をこちらに向かわせる? 」


「恐らくは、先日の空中会戦での敗残兵力かと思われます」


その時敵アークエンジェル級から砲撃が始まる、しかしほとんどが副砲からの砲撃で主砲を撃って来ない、こちらを挑発しているか? いや、要塞砲の発射準備をしているかも知れない、僕は直ぐに非常識とも思える命令を出した。


「全艦、直ちに要塞に向けて前進し、こちらの主砲の射程内に要塞を捉え次第左に回頭し全主砲発射用意!」


「し、しかし、その間我々は敵の集中砲火を浴びる事になります、危険過ぎますッ」


いや、このまま此処に居ても危険に変わりはない、それに、いや、結論はまだ早いな、僕は更に語尾を強くして命令を伝えると、全軍が前進を始める。

エクスカリバーンはH型の陸上双胴戦艦で旧式艦だか強力な主砲を六基に六基の巡航ミサイルを搭載している、唯一の欠点は機動力の低さか、敵の陸上部隊も森の中から攻撃を仕掛けてくるが味方の戦車隊に撃退されている。


「全艦一斉に左回頭始めっ」


「全艦、左回頭開始します」


《はっ》


全艦の回頭が終わる直前に紋章砲撃艦ヨルムンガンドが役五隻現れる光学迷彩で潜んでいたのか、そして要塞に砲撃を浴びせる、そしてヨルムンガンドの紋章砲の砲撃がキール山岳要塞のシールドを相殺すると同時に、対地砲撃艦ミュラージュ・ドラゴン二十隻が光学迷彩を解除し一斉にキール山岳要塞に艦砲撃を浴びせる、山肌に無数の砲弾が命中し山肌を削り取れる。


「敵アークエンジェル級が! 分解…… いえ、砲艦に変化しました」


オペレーターの切迫した報告に双眼鏡で見ると、確かに飛行甲板を排除して砲身が表れ、ミュラージュ・ドラゴンを狙っている、まさか、恐らく最初は僕達を狙っていたがミュラージュ・ドラゴンを脅威と感じそちらを潰しに掛かったか。

その時、乱暴な口調の女性士官の声が通信機から聴こえてきた。


《ミュラージュ・ドラゴン早く退避するんやーっ、砲手ッ、ミュラージュ・ドラゴンの退避を援護しつつ、地上艦隊を支援する》


《エレノア少佐、済まない、全艦、直ちに退避行動へ、急げっ》


そして、高速でミュラージュ・ドラゴンが左右に別れ回避した直後に、後方から来たヴァルゼリア解放軍の十隻から、一斉に砲撃を受けアークエンジェル級の改良型三艦が爆散し一隻がキール山岳要塞の手前で地上に激動し大破した、その衝撃で物凄い土煙が巻き起こし辺りの視界が煙りによってさえぎられる。

その時、黒い大型の巨人が現れた数は約20前後で大きさは役7メートル位か? あれがアルト・リーゼか、僕も始めて、その機体を見る重装甲に重武装でたった200機で三個師団を全滅させた怪物だ、左手に小さめのシールドに右手にバズーカやガドリング砲等の武装を装備し背中に大型のフローティングユニットを装備して為かなり速い、こちらの戦車隊が次々と倒されている。


「くっ、全戦車隊は零式がアルト・リーゼを足止めし、百式戦車隊は速やかに後退、急げっ」


「はっ、 直ぐに戦車隊は後退せよ」


その時、接近中の敵機動兵器が何者の攻撃を受け爆発する、青と白のツートンカラーの騎士を思わせるフォルムの機体が、アルト・リーゼ達と交戦を開始する、その中に三機の機体が見事な連携で相手を圧倒して行く、そして、戦闘開始から僅か10分でアルト・リーゼが蹴散らされその生き残りも投降した。


「殿下、敵軍より投降信号です」


「解りました、直ちに武装解除と、負傷者の手当と救助をそれから、逃走中の敵部隊には必ず投降を呼び掛けてください」


「了解いたしました」


キール山岳要塞の事は後いろいろ解った、まず要塞砲は全門が首都に配備されていた事と、要塞を囮にして、僕達を引き付け、アークエンジェル級の改装艦隊で僕を葬る事等が解った。


(まずは、要塞を陥落させて無事首都への道が開けた事を今は、喜ぶべきだが…… 正直余りそんな気にはなれない)


これまでの犠牲を考えると複雑な心境だ、内乱が長期化し他国の支援要請をして、そして今は首都を戦火に飲み込む……。


だが、ロイルは絶対に倒さなくては駄目だ、フィーナ義姉さんがアルバート兄さん敵を討つなんてそんなのは僕が赦さない、これは僕達王族の戦いだ、なら、僕がこの手を血で染めてしまってもいいよね? アルバート兄さん?

ティルムは養護学校時代の頃のキャラで、長男ハルバード・次男ロイル・三男アルバート・四男がティルムと言う設定です。


デフォルト設定はレイナスが一番近い性格でしたが、少し視野が狭くなったかな? と書き上げてそう感じました。


次回不定期ですが更新頑張ります。



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