第24話〜番外編〜レイナス〜
二次騒動で更新が遅れて申し訳ありませんでした。
さっきPVを見たら8000を超えて居たので特別編を投稿致しました。
レスター・エルストンSide
ゼウラニアス帝国は先の会戦から大人しくしている、僕達の故郷のヴァルゼラート陥落から、三年経った。
(ふぅ、戦いは膠着状態だが紋章皇国が今度は仕掛けてきた、恐らくゼウレニアスに圧力をかけられたか、あるいはギザを陥して自分達の勢力を拡げたいのかのどちらかだな?)
それはさておき、人事でも大変だ、まず弟のヴァインが親父の遺言通りに国王になったから、サラ・フェンリルが副局長になり、続いてイリア・キサラギは、この三年間幾多の会戦に参加してで佐官階級の少佐に昇進した、彼女達のおかげでかなり楽にはなった。
そういえば、レイナスだったか? あのレナードの生まれ変わり…… いや変異体か? カレンに聞いたが生活面での支障は無いそうだ、ただ厄介な事に【国籍】が無い、まさか本人に【お前は、あの女の敵の生まれ変わり】だとは言えない言ったら、オレが皆から敵にされてしまう、何よりレイナスのあの笑顔が反則レベルだ。
「すみませーん、リフィア姉さんに局長に見てほしい資料があるので持ってきましたー♪」
早速その本人が来たか。 うん、レナードの黒い部分でも残っていたら、生意気な子供でいいのだが
あの、純粋さはどう考えても反則だろうじゃないどろうか?
「レイナス、扉は空いているから入って来てくれ、今は手が離せないんだ、おし、レポートが終わったぜ」
「分かりました~ しつれいしまーす」
レナードお前に彼の純粋な姿を見せてやりたいぜ、全く、お前も、もう少しレイナスの素直さをみて見ろってんだ。
(フッ…… 余計なお世話だ…… 青二才)
なんだ? 空耳か? 思わず、当たりを見渡したが、俺の仕草に口をポカンとしている、レイナスしか目に入らない。
「あの、レスターさんどうかしました?」
レイナス頼むから上目遣いで覗き込むのは止めてくれ、まるで子犬だぞ。
「いや、あ、ありがとう所でリフィアはどうしたんだい?」
「はい、リフィア姉さんは、なんでも大事なお仕事らしくて、いつも構って貰えないです」
「そうか、じゃあフェリオやルイセ…… すまんルイセは哨戒任務だったな?」
レイナスはしっかり者だから人気があるな、つい最近噂で聞いたのだが、サラがレイナスにデザートを奢ってたらしい。
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サラ・フェンリルSide
「はくちゅんっ!!」
「姉さん風邪ですか?」
弟のカオスが書類を纏めながら尋ねて来る。
「いや、誰かの詰まらない噂話だろう?」
「……ランス提督とか?」
「なっ、//// そんな馬鹿な事があるかっ! だいたい彼の生真面目さと少しだけ…… お茶目な所はお前も知ってるだろっ ////」
ポーカーフェースで書類を片付けながら尋ねてくる、弟に私は顔を紅くして地が出てしまった。
「そう云えばもう、あれから三年だね姉さん?」
「そうだな…… 早い物だな」
これ以上私をからかうのは流石にまずいと判断した弟のカオスが、相変わらずの早さで話題を変えた。
レイナスがリフィアの兄のレナードと知った時は流石に『嘘だっ! 何故あの女の敵が、あんなに素直で良い男の子なんだっ!』とカレンやエレノアの前で思い切り地を出してしまった、カレンの検査によるとレイナスは外見も中身も十代の子供と変わらないらしく、変異体に観られる破壊衝動や身体の突然の変化に適応出来ずに死亡する事は無いとの事だ。
しかしレイナスのあの仕草は反則で破壊力抜群の笑顔だ、今日もフェリオとレイナスに内緒でお菓子をあげてしまったフェリオは餌付けの気分だったが、レイナスの場合は。
「やはり…… 恐ろしい物だな? 危うくレイナスをお持ち帰り仕掛けたぞ」
確かにレイナスは女性士官に人気が有りすぎだ、あの両目対象の瞳だな右片方が紅くて左片方が水色だ、しかも美少年と来れば。
「コホン…… やはり将来は女の敵かアイドルだな?」
さて、おふざけはこれくらいにして、レイナスの魔力はSクラスで身体の回復力はかなりのレベルだが取り敢えずは、スター局長の方で偽情報を流したからリフィアとレイナスはこれ以上突かれる事は無いだろ。
「しかし、あの姉弟には今度こそ幸せに成って貰いたい物だな?」
私は誰に言う事無く呟いた。
※※※
リフィア・ウォードSide
レイナス君に少しお使いを頼んで私は一切の兄レナードに関する報告書の破棄をしている、レナード・ウォード少佐は特務任務中に死亡扱いとなった、そして私はレスター局長やイリアさんにエレノアさんのお陰で首の皮一枚の所で助かったが、レスター局長の査問会議で三ヶ月の間謹慎処分となった当然だ…… 医者としてではなくあの時私は間違い無く犯罪者として行動したこれ以上兄レナードの暴走を黙って観てられなかったから。
「ただいま~ リフィア姉さん、レスター局長へのお使いが終わりました」
「えっ、ありがとうレイナス君」
レイナス君の一件の後私はレスター局長にレイナス君の姉になれと言われた、多分彼等に言われなくても私は自分から進んで彼の姉になっただろう。
「リフィア姉さん? どうかしたの?」
「大丈夫よレイナス…… それより、ご飯食べに行こうね♪」
うん分かってる、彼は私の大切な【弟】だと言うことが。
「リフィア姉さん、あの…… 聞きたかった事が前から有るんだあの写真の男の人の事何だけど……
もしかして姉さんの恋人?」
「レ・イ・ナ・ス・君やっぱり、今日はご飯抜きの方が良い?」
レイナス君は小さな身体を更に小さくしてしまう、うん、みんなが言ってる【レイナスは子犬】とはこの事だ。
「冗談よ♪ その人は、私のお兄さんで今は遠い所でお仕事をしているの今はまだ会えないかな?」
「リフィア姉さん?」
そう言うとレイナス君を抱きしめて、泣き崩れそうになるが、んな事で泣いていたら、兄さんにどんな悪態をつかれるか解らない。
「リフィア姉さん…… 少し苦しいよ」
「ごめん、レイナス君痛かった? じゃあお詫びにレイナス君の好きな物一つだけおごるからね♪」
レナード兄さん私は大丈夫だって、今私には大切な弟が仲間が居るから、だから空の上いやもっと遠くの場所から私とレイナス君を見守って下さい。
これからもよろしくお願いいたします♪
次回頑張ります!