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第23話〜首都ヴァルゼラート陥落~後編~

文章と話数の修正を行いました。



イリア・キサラギSide


今、私達は紋章戦艦〔ホーリー・クレイブ〕にいる、この最新鋭の紋章戦艦は本来なら、もう少し調整をしてからミュラージュ・ウルフに配備される筈だったが、司令部から速やかにギザに回航せよと命が下ったので、紋章艦の乗艦経験者からクルーを割り当てた。


メンバーや配置は以下の通りだ。


艦長:イリア・キサラギ中尉


副長:アルト・ファルゼス小尉


軍医:リフィア・ウォード小尉


参謀:エレノア・アリアドネ中尉


通信士オペレーター:アリシア・コードウェル小尉


火器オペレーター:レイラ・フォーエル小尉


操舵手:スコット・ベール準尉


機関整備:マリアベル・アミュレット小尉


****


紋章艦〔シルフィード〕


艦長:フィーナ・ローズウッド中尉


通信士:スミス・ジェス伍長


機関長:エルリック・ハミルトン曹長


オペレーター:シルビア・フオート曹長


オペレーター:レイス・マカリスター軍曹。


機関整備:ジャック・フォルト伍長


以上が割り当のメンバーに決まった、フィーナさんのメンバーは新人のエルリックがいるのと後彼女の力量も高いから大丈夫だろう、また臨時でこちらの指揮に入ったリガティさんやガレスさんにも小型紋章艦が割り当てられているフィーナさん達はドッグの上空の防衛に当たったいる。

ロバート・ミュラー曹長は少尉に昇進をして、汎用艦【メビウス】の艦長をしている



「一番の問題点は、ホーリークレイブの紋章機関か?」


「イリア艦長、機関を調整中のカレンさんから通信です」


アリシア小尉の報告に、回線を繋ぐとカレンさんの顔がモンスターに映る。


「全く、かなりの駄々っ子だな? これは…… ん、ようやく今稼動してくれたよ」


「解りました、直ぐに発進準備に……」


その時、ガクンと大きな音に衝撃が艦内を襲う多分……トラブルが起たに違いない。


「アリシア小尉っ、状況は?」


「はい、ドッグ内と外部の電源が遮断されました原因は調査中です」


カレンさんがブリッジに上がって来た、そして何時もとは違う雰囲気で私達を見て一言だけ呟く。


「あの、性悪女の仕業だな? アリシア済まないが回線をオープンで開いてくれないか?」


「えっ!?」


カレンさんの言葉に驚き彼女の顔を見ると、私にアイコンクトで私の疑問に答える。


(あの性悪女に、少し驚いて貰うイリア隊長、艦の発進準備を始めてくれ)


(成る程、理解です、カレンさん♪)


やがて、通信画面に紫色の束ねた髪型のツリ目の女性が現れた、元騎士団の一員だったソフィア・ブルーダ元騎士隊長だ今はゼウラニアス帝国軍の軍服を着ている。


「久しぶりだな、性悪女?」


《ええ、久しぶりね、オタクおばさま(・・・・・)あんなフェリオとか言う獣坊やに夢中なのかしら?》


ムカッ、フェリオ君を…… 少佐ならともかく、アンタなんかに獣呼ばわりされたくないわよっ!


「一言だけ答えろ、あのまがい物のぬいぐるみは貴様の仕業か?」


《ええ、貴女のなんかより上手く出来ていたでしょう》


「フッ、フハハハハッ!」


突然、カレンさんが両手でお腹を抱え笑いだす、カレンさん今は貴女が恐いです……。


《……何がおかしいのよ?》


「ハッ、あんなまがい物はフェリオでは無いっ、大体脚がゾウで目が豆粒とは観察力がまるでなっていないな? 後、ハッキングはこうするんだっ、覚えて置けっ性悪女」


そう言うよりも早く、コンソールの上をまるで楽器を奏でる様にカレンさんの指が踊る、そしてホーリー・グレイルを固定していたクレーンが外れる。


《なっ、そんな……》


「あんな、まがい物を私の部屋に置いて行き、そのまがい物に盗聴器を仕込んだのは構わないさ、だが私のフェリオを汚した事と私を怒らせた罪は重いぞ性悪っ」


「駄目です艦長っ、ドッグのハッチが開きませんっ、このまま発進したらハッチに激突します!」


「カレンさんっ、ハッチの解除は出来ませんか?」


クレーンの解除が出来るならハッチの解除もカレンさんなら簡単に。


「ちぃ、流石は性悪だな、ハッチだけはブロックがヤケに頑丈にしてあるな? 恐らく解除には後三分掛かるな……この三分間、あの性悪が黙っていたら、マヌケ女に称号をクラスチェンジしてやるさ」


確かに、そんな間抜けはいない、必ず攻撃が始まる。


《イリア隊長っ! こちらフィーナ、敵が攻撃を開始して来ました》


「アルト小尉、紋章砲の用意を! 出力は15%でお願いします、チャージが済んだら底座に発砲を」


「了解、復唱、紋章砲発射用意っ、総員発射時の衝撃に備えよっ繰り返す……」


「紋章砲てーーっ!」


艦首から紋章砲のビームが放たれ、ハッチが一瞬で吹き飛ぶ、私は構わずに発進命令を出した、アリシア少尉が入電の報告する。


「イリア隊長っ、ドラグニア帝国軍のミネルヴァ中佐から入電、こちらの支援をしてくれるそうです」



****


ドラグニア帝国軍空中巡洋艦〔トロメキア〕


ミネルヴァ・V・アースロイルSide


敵は海洋艦ばかりと踏んでいたが空中艦も持ち出したか、なら先に空中艦から叩くか。


「砲撃用意、目標敵空中戦闘艦…… 撃てーーっ!」


半球式の旋回砲頭が、敵空中戦闘艦に狙いを定めて砲身が火を噴く敵に向かって砲弾が向かって行くそして敵の艦尾に命中し敵艦は黒煙を上げながら回頭を始める、しかし直ぐに騎士団の空中艦が砲撃をして、敵艦は空中で大爆発をした。


「騎士団の戦闘艦より入電です」


《貴艦のご支援感謝いたします、こちらはミュラージュ・ウルフ所属艦:シルフィード艦長、フィーナ・ローズウッドです》


「こちらは、ドラグニア帝国軍空中艦:トロメキア艦長ミネルヴァ・V・アースロイル中佐です、レスター局長の要請でそちらの支援に参りました」


さて、全力を挙げて守り抜かなければ。


***


サラ・フェンリルSide


無事民間人をホエール級に収容し脱出をする、しかし敵軍の対応が早いな?


「まさか、民間人も巻き込むのか!? 連中はっ、ローザリア・クラウス・ユーロ隊に防御させろ、何としても無差別攻撃を阻止しろっ!」


「違うな、カオス民間人は我々の足枷にする気だ現に包囲しているが、まだ、撃て来ない」


「では、このまま、回避ルートを?」


「艦長っ、副長、水平線に東洋諸国連合軍の海上艦隊接近! なお、巨大双胴戦艦富士級を確認しました」



オペレーターの報告に、その場の空気が凍りつく巨大双胴戦艦富士級は東洋諸国連合軍の海上艦隊の総旗艦を勤める艦でその攻撃力は一隻で一個艦隊を相手に出来る海の怪物だ。


「……空母は居るのか?」


「はい、後方に空母艦隊を確認しました」


くっ、逃げ場は無しか? その時、アマテラスが単艦で前に前進する敵軍はこちらに向かって来ている最中だぞ。


「サクヤ姫、直ちに後方へお下がり下さい! このままではアマテラスが狙われますっ」


しかしアマテラスは前進を止めない、何を考えている?


***


サクヤSide


サラ様が先ほどから、下がる様にと言ってますが今は皆さんを守らなければなりません。


「海原艦長、本艦の紋章兵器の封印を解除して下さい」


「しかし……」


艦長は反対していましたが私は絶対に引きません少しだけ艦長と睨み合いが続き結局、艦長が先に折れました。


「解りました、紋章兵器の解除を、急げっ!」


紋章兵器と言っても、アマテラスは非武装艦で戦闘は想定して建造されていない、だけど切り札はあります。


「静寂なる沈黙の波動発射用意、目標敵空中艦隊…… 発動開始」


アマテラスの全体が青白い光を放ち、敵艦隊に直撃するこの紋章兵器は敵の動きを完全に封じるだけで破壊力は皆無だがしばらくの間は時間稼ぎができる。


(あれ、何だか立ちくらみが? 視界がぼやけて身体が斜めに……)


***


さゆりSide


姫様がいきなりお倒れに、なりあたしとけいちゃんと二人で姫様を介抱する、幸い姫様はかなり消耗していた。


「はあ、はあ、さ、さゆり…… けい…… み、皆さんは……ぶ、無事ですか……?」


「はい、姫様……」


「姫様! ご無理はなさらないで下さいっ、もし、もし、姫様に何かあったら…… わ、わたし達は、う、うぁ~ん!」


けいちゃんが姫様に抱き着いて泣き出す、姫様はごめんなさいとけいちゃんに謝っている。


「……姫様、今度ばかりは絶対に許しません」


「はい、けいの言う通り……です、アマテラスの紋章兵器は、使い手の精神力をそのまま目標に撃ち込み、全ての動力を無力化します…… 私に掛けられた封印は【力】であって精神力ではありません」


「さゆり、けい、姫様を寝室にご案内しなさい」


海原艦長が私達に指示をだし、アマテラスの後退命令を出したフェンリル・ナイトの艦隊がアマテラスの前出て脱出船団の防御に当たる。


****


サラ・フェンリルSide


あれが、アマテラスの紋章兵器の威力か……。


確かに兵器としては最強の類だが? アマテラスの通信からサクヤ姫がお倒れになったと連絡があった。


「あんな、幼さが残る姫君に…… クッ……」


この事態は私がまだ【弱い】からだ…… もっと私達がしっかりしなければ……。

その時、敵艦隊の後方に新たな艦隊が見える……新手か?


「し、将軍……」


「ええいっ! 怯むなっ、何としても突破するぞっ」


こうなったら…… せめて民間船団だけでも逃がすか? いや我々の任務は民間船団と共にギザ方面に向かう事だ敵の撃破では無い並ばどうする?


「こ、これは、敵の後ろの艦隊はドラグニア帝国軍皇帝第七親衛艦隊です、旗艦〔ブラック・ドラグーン〕より入電です」


皇帝第七親衛隊通称:黒竜騎兵艦隊はランスの艦隊だしかし何故此処に?


****


ランスSide


間に合ったのは、いいのだが、アマテラスにあんな装備があったとはな。


「よし、敵を蹴散らしながら脱出船団の援護に徹せよ、敵軍より脱出船団を守りながら首都より離脱する」


「了解」


この状況では巻き返しはほぼ不可能だ、空中艦隊だけなら首都を守りきれるだろが空中要塞の天空の玉座が相手となるとただの自殺行為だ。


しかし、デルム国王陛下やレスター局長とヴァイン副局長が気になるな。


「提督、サラ将軍より入電です」


「よし、直ちに回線を繋げ」


画面のノイズが気になるが、彼女が無事ならそれでも構わない。


《救援感謝する、ランスロット提督》


「礼は、ギザ方面に脱出した後でも良いさ、サラ将軍これから道を開ける、それからが勝負だな?」


《ああ、追撃があれば…… 申し訳ないが……》


「こちらが、しんがりをするから安心して脱出しろ」


さあ、これからが勝負何処だな?


***


デルム・ヴァル・ヴァルゼラートSide


戦いは向こうからの一方的な展開になっておる用だな。


「さて、予を始めとする全ての老将の【戦い】を若者に見せ付けてくれようぞ」


「ハッ、しかし、ヴァインス殿下も良く了承なさいましたな…… 陛下?」


「なに、年寄りは若者に道を示し時に厳しく、また時に背中の後押しをすれば良い、今が若者の背中を後押しする時になのじゃよ……フオフオフオ」


「確かに、違いありませんな」


今、予が座乗しておる戦艦はヴァルゼリア空中艦隊総旗艦〔アドミラル・ジェイナス〕じゃな? ヴァルゼラート独立戦争の時に活躍したジェイナス・フラストン提督の名を冠した我が国の力の象徴じゃ、さて予も戦うとしよう、予が前線に出るのは、ヴァインを始めとする若者達の為じゃ、予は平穏な時代なら穏やかに、この生涯を終えるつもりじゃったが今は戦乱の世それは高望みと言うやつじゃよ。

人生とはままならぬ物じゃな、予の寿命は夏までは持たぬそうじゃ…… ならば、せめてまだ予が健在の内に世代交代をすべきじゃったが、この有様ではやもえん…… 今【王】が倒れれば敵の思う壷じやな?


「全艦隊、防御に徹し脱出艦隊の援護に徹せよ」


「「ハッ、陛下、我が子等と国の未来の為に!」」


そしてゼウラニアス帝国軍艦隊の総攻撃が始まった。


***


レスターエルストンSide


首都防衛艦隊とゼウラニアス帝国軍との艦隊戦が始まった、こちらの予想通り向こうが総攻撃を仕掛けてきた。


「楓、清音、ヘイルダムの紋章機関の起動状況は、どうなんだ!?」


《こちらヘイルダム機関室、楓、現在機関出力は安定し始めています後15分だけ下さい!》


それでは遅すぎる、俺は思わずモニター越しに怒鳴り付けた。


「「後10分で機関を完全に起動させるんだ、動くだけでいい、いいからやるんだ!」」


《了解です》


その時、聞きたく無かった凶報が入ってきた。


「き、局長、アドミラル・ジェイナスが……撃沈されましたっ」


「「何だとっ、親…… いや陛下は…… どうなったんだっ?」」


「残念ながら、陛下はアドミラル・ジェイナスと命運を共にされました……」


その時、大きな振動が足元から響いてきた。


《こちら機関室、紋章機関の起動に成功しました》


「よしヘイルダムの周辺の橋を全て破棄し、ヘイルダムの発進に掛かれ」


ヘイルダムに架けられていた六本の橋が落とされ、フリスビーの様なフォルムの空中要塞ヘイルダムが空に浮上し敵と対峙する。


「図体任せで構わない、このままギザ方面に離脱を開始せよ」


「了解しました。」


まだ、ヘイルダムは武装までは調整はされていないから今は逃げに徹しギザに退却しかない。

敵は幸いこちらのヘイルダムを警戒して攻撃はしてこなかった。


***


イリア・キサラギSide


敵艦隊と交戦が始まった、今の所味方の被害は余り出ていないだけど敵もそろそろ本気で来るだろう、綾人少尉やミカ大尉が両翼をカバーしながら、互い連携しているこちらはフィーナ副隊長を中心に中央は何とか踏み止まっている。


「隊長、新手の艦隊が後方に出現しました…… このままでは包囲されてしまいます」


「解りました、私達も少し無茶をするとしますか? 紋章砲の発射準備を!」


「しかし紋章砲は、つかえませんよ、なるほど、ハッタリですね?」


そう、ホーリー・グレイブの紋章砲はさっきドックから出るさいに使った、ドックのハッチを一撃で吹き飛んでドックに海面に浮上して接近中の強襲型潜水艦二隻が一撃で蒸発した。

予想通り正面の部隊が待避行動に入るが、それと同時に三隻のヨルムンガンド級がこちらに狙いを定めている、しまった敵を少しばかり本気にさせたか。


「イリア隊長、回避行動を……」


「アルト隊長補佐、今本艦が回避行動を取れば格好の的になります」


くっ、どうする? その時私の耳に聞き慣れた声が聴こえてきた。


《よーし、まだ粘っておったか、よし、攻撃開始じゃ!》


カール・フォートフェルト准将の艦隊が救援に駆け付けて来てくれた。


「准将の艦隊と連携してこの空中域を離脱します」


しかし、カール准将からきた返答は予想外のものだった。


《残念じゃが…… ワシ等は、しんがりじゃよ、ホーリー・グレイブ、ワシ等に構わず離脱せよ、これは命令じゃ》


「そんなっ!? どうしてです? 今しか脱出のタイミングは……」


《新手が来ておる、コイツ等を放っておけば背中から喰いつかれるぞ! 済まんな、キサラギ中尉、此処はこの老将美味しい所を貰うぞ》


何を言ってるの? 叔父さん……そう思っていたら言葉が溢れだし私はまるで、いや、駄々っ子みたいに叫んでいた。


「叔父っ、何言ってるの? 今逃げにゃきゃ、どうなるのか解らないよっ! こんな、こんな、所で叔父も失いたくなんか無いよっ、お願いっ! 叔父も逃げてよーーっ!」


《落ち着けっ、イリアっ、皆が驚いておるではないか? お前の今の使命は何だっ、答えよっイリア・キサラギ中尉!》


ハッとなった…… これではコレス少佐を失って錯乱した、エレノアさんの事が言えない。


「わ、私の…… 使命は、部下と共に新造紋章艦ホーリー・グレイブをギザ方面に運ぶ事と部下を生きて帰す事です」


叔父の表情が少しだけ優しくなる、そして言葉を私に返す。


《うむ、少しだけ違うが? まあ、良いじゃろう…… 済まんな、あちらさんは待ってはくれんのか? 全く近ごろの若僧はせっかちでいかんのう、キサラギ中尉部下を生きて帰すのは上官の責任じゃよ新造紋章艦を目的地に運ぶのは自身に与えられた仕事じゃな…… 必ずギザに辿り着けよ》


「……はい、フォートフェルト准将閣下」


そして回線が途切れる、私は皆を見つめ一言さっき取り乱した事を詫びた。


「別にかまへんで、隊長も辛いんやから……」


「ええ、エレノア参謀のおっしゃる通りです」


アルト隊長補佐とエレノア参謀ありがとうと礼を二人に述べてから、私は急いで命令を出した。


「全艦隊急ぎ、この空域より離脱します」


そして私達はギザ方面に向かって脱出を開始した。


***


カール・フォートフェルトSide


やれやれ、ようやく行おったかさて、若造共の相手をせんとな?


「全艦隊、攻撃開始、ありったけ前に叩きこめーーっ」


激しい砲撃戦が始まる、あちらは数に任せてこちらは、約二十隻余りいるが人数が少ない、何故ならこの艦隊は年寄りばかりを集めて編成したからな、若き新しい陛下にお仕えするのも一興じゃが、そろそろ最愛の妻の元に逝かんとな。


「准将、陛下が戦死なされました……」


「では、ワシ等も逝くか?」


「それは、かまいませんが、ヴァインス新国王陛下では不満ですか?」


参謀達が次々と報告をして来る、まあ戦闘は大方向こうが勝ちに決まりそうじゃな? しかし此処だけわわしらの勝ちじゃがな。


「若い陛下には、オルトレインがついておる、ワシの出る幕は有りはせん並ば陛下の黄泉路をご案内するのも最後のご奉公じゃな?」


イリア…… 済まんのぅ…… せめてお前の花嫁姿を見てから、お前の両親に会いに逝くつもりじゃったが。


「敵の艦隊に、ヴォークリンデを突進させ自沈する」


「ハッ」


ヴォークリンデと直衛艦が最後の突撃をかける、激しい砲撃を両艦隊が繰り広げヴォークリンデも炎と黒煙を上げ、使用可な砲頭を使い最後の抵抗を見せるも敵艦隊の一斉攻撃を受け爆散した。

この戦いでゼウラニアス帝国連合軍とヴァルゼリア首都防御軍の被害は共に甚大で、ヴァルゼラート公国はギザ方面で態勢の立て直しを計る事になった。

一方ゼウラニアス帝国軍は西洋圏を中心に軍事活動を開始したため、ヴァルゼラート公国との戦いは膠着していく。

次回がんばります。

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