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第19話~事件の裏で・・・・・・前編~

ストーリの修正を行いました。


レスター・エルンストンSide


親父こと、国王、レムリア一世陛下の側近に呼び出された何でも昨日体調を崩して寝込んだらしい。

いい加減、歳を考えてくれよな? 今、親父の寝室に向かっているところだ正直気が重い。

もし、今の世界が平穏なら少しは気が楽何だろうけど、先日ドラグニア帝国から、天空の玉座がこちらに向かっていると連絡があった、今帝国空中艦隊と小型空中要塞を防波堤にしているが何時まで持つのか正直解らないそうだ。

扉の前で入室の為を告げる、親父は前よりは元気そうだ、用件の事はだいたい察しがついたつまり後継者の事だな。


「おお、レスター、よく来てくれたな……」


「ハッ、陛下の火急のお呼び出しでしたので、急ぎました」


一枚の紙を俺に文官が渡す、それを受け取り内容を見る、書いてあったのは【次の正式な後継者はヴァインス・ヴァイン・ヴァルゼラート】とあった。


「では、陛下は王座を降りられると?」


「いや、万が一我が国にもしも、ゼウラニアス帝国の侵入を許した時の為に?」


つまり、食い止める事に失敗した時にヴァインに王位を継がせる気か? やっぱりあいつの方がいざと言う時に、的確で時に冷徹な決断が出来る、俺は好戦的な性格だが、流石に大勢の人間を天秤に掛ける

決断は出来ない、これは正当な判断だ、それを態々伝えるのに俺を呼んだのか? しかし、王の答えは想像以上に深刻な物だった。


「残念だが、首都ヴァルゼラートの陥落は防げんそうだ…… だから、ワシが皆を安全に首都より脱出させねばならぬのでな」


参ったな、親父は自ら【囮】をしたいらしい、確かに、まだ王位を譲るとは誰にも言っていないだろう

そして、この作戦は、親父が考案して、老将を中心に部隊を編成し、自ら捨て(まがり)を実行する

勿論、この作戦に参加する老将達は全て知った上での参加を希望しているはず。


「ワシは余り長くは無い…… 並ば【道】を開いた王達と同じ事を、最期にしたいのだ、歳よりは若い者達が進む【道】を開き若者がその【道】を歩むのだ」


「……」


何か反論をしたかったが、言葉が見つからなかった、親父はこうと決めたら梃子でも動かんし、俺たちが止めても絶対に自分の決断を曲げない、ある意味尊敬すべきだが、治して欲しいとこはきっちり治して欲しい、まだ、あんたには孫の顔さえ見せることが出来ていなんだ。


「そうそう、困った事が起きてしまった」


「困った…… 事でありますか?」


「我が国の客人のサクヤ姫が、狙われておる…… しかも姫本人はその事を知っていて、自分から【囮】になると言っておる」


「ヴァインは何と?」


まさか、あいつに限って利用はしないだろうな?


「お前に、姫の説得を頼むワシは少し、ヴァインスに話しがあるのでな……。」


話しは此処までだな、全く…… 俺の周りにはとんでもなく、忙しい仕事が溢れているな。

王の間を退出して、俺はサクヤ姫が滞在する迎賓館に向かう。


****

迎賓館Side

サクヤSide


アルテミス様に『姫様、少し気分転換を兼ねて、外出しませんか? 幾ら何でも迎賓館の中におられては、何かと退屈ですよ』と優しく気遣ってくれました、それと海原艦長は『やはり、姫様の暗殺を企てる輩がいるので外出は危険過ぎます!』と反対されていますが、此処は思い切って、敢えて罠に載って見ましょう、皆に危険が及ぶ前に決着を付けなくては。


紅姫やイリア隊長にさゆりにけい…… 皆私にとっても大事な人達です、私も【護りたい人達】がいるのですから。


「私は、時々封印された【力】が時々欲しくなります……」


等と考えていたら、騎士団のレスター局長がお越しと、侍女のさゆりから告げられた、話し合いの場所は応接室がいいでしょう。

****

ミュラージュ・ウルフ執務室Side

イリア・キサラギSide


サクヤ姫の護衛任務に私は参加できなかった、理由は原因不明の体調不良だ、後でメディカルチェックを受ける事になった。


「参ったな…… こんな大事な時に倒れるなんて」


「まあ、このところ、忙しかったからな無理も無いさ」


「カレンさんの言うとです、イリアさん余り無理しないで下さい」


今、カレンさんとリフィアに身体を診てもらっている、フィーナさんは市街地の現場指揮で忙しいし、それに、ブラッド・フェンリルにも不穏な動きが有るとの情報で、アルトさんとレイラが私の護衛についている。


「リフィア済まないが、席を外してくれないか?」


「……分かりました、カレンさん」


リフィアが医務室を出ていくと、カレンさんが本題を切り出した。


「良いニュースと悪いニュースのどちらを先に聞きたい?」


「では、悪い方から、お願いします、良い方を先に聞いてから、落胆はしたくないので」


そうだなと、カレンさんは頷いてから眼を鋭くしてが私を見つめる。

そして、何時もより更に真剣に私を見据えて、悪い方の件を告げる。


「まず、君の身体の状態だが覚醒をした時に、かなりフェリオの核と同化している……

つまり、もう元の人間の体には戻らないと言う事だ…… イリア隊長済まない、今のわたしでは

もう、どうすることも出来ない、正直、今の自分の限界が憎らしいよ」


「いえ、自分でも解っていました、何時かこんな状況が遅かれ早かれくるだろうと」


フェリオ君と契約した時に覚悟は出来てる、今更後悔はしない絶対に。


「良いニュースの方は、何ですか?」


「ああ、その賢で君の身体の中の核に詳しい方に君を診て貰う事になった。黒い賢者のアレス殿だ

はっきり言って、この件は彼の専門だから、私はデーター取りに回ることにする」


あの伝説の黒い賢者が? でも、彼は何処の国にも使えない人物だと聞いた事がある。

なのに、一体何故?


「さて、とりあえずは少し休むと良いだろ」


「はい、そうします、早く万全の体調に戻して、色々対策を整えないといけませんから」


私は少し医務室で休む事にした。

***

迎賓館応接室Side

レスター・エルンストンSide


迎賓館の応接室に通されと、サクヤ姫本人が出迎えてくれた可愛いドレスを纏っている。


「可愛いドレスですね?」


「はい、フィーナさんに選んで貰いました、後さゆりとけいの分までです」


「ははっ、彼女らしいですね? でも、私の用件は……」


本題を告げようとするが、サクヤ姫はそれを制して彼女の意志を俺に伝えてくる。


「局長のお心遣いに感謝いたします、ですが私の考えは変わりません」


「ご自身を危険に晒す事がですか?」


少し、いや、かなり強い口調になってしまった、弟のヴァインならもっと穏やかに対応出来たな、きっと。


「多分、紅姫達に叱られますね? でも、私達を受け入れて下さった、この国の方々に少しでも恩返しをしたいのです」


恩返しをしたい? 少しズレていないか? 彼女は落ち着いた物腰で言葉を紡ぐ、それは、彼女は本当に

王族の一人だと言う事を再認識するのに十分すぎるものだった。


「私の密偵の話では、狙いはイリアさんと聞きました、つまり私の襲撃は陽動ですね?」


「はい、その通りです、しかし、それでも、私は反対です」


しかし、彼女の意志は変わらなかった、結局俺が折れたそして、ギザ防衛戦で会った賢者アレスに彼女の護衛を依頼した、この判断の正しさは三日後に証明された。


※※※

エレノア・アリアドネSide


小型の御信用の拳銃を手に持つ、しかし一番の問題はうちの射撃の腕が悪すぎる事やどれ位悪いと言うかと……。


「ねぇ、エレノア、その銃の手入れは、ちゃんとしてるの?」


「まぁ、ちゃんとしとる…… けど、まさかあの射撃大会のまだ事覚えての?」


アルテミス、うちの黒歴史を知り尽くしてる厄介な女や、このプラチナブロンドのショートカットの

紫の釣り目の女特務士官殿は忘れがたい、うちの黒歴史を知っていて、それを態々披露してくれやがった・・・・・・。


「ああ、ちゃんと覚えてるわよ、まさか前の的に撃った弾が私に目掛けてすっ飛んで来るなんて、あんな事を簡単に忘れらないわ! それと後、拳銃を持ってる時に私の約半径500メートル以内に近づかないで、いいわね?」


「わかってる、まあ、アルテミスなら簡単に避けそうやなやけど?」


「私にも、そんな映画みたいな真似は出来ませんよっ」


確かにな、あん時、ウィルトに弾が当ってたら良かった。

うちらが姫様の護衛任務の準備をしていたら、レスター副局長がやって来た。


「エレノアさん、少し話があります」


何時ものおどけた雰囲気は無い、それを感じ取ってアルテミスが先に出てると言って席を外してくれた、彼女なりに気を使ってくらたらしい。


「なんや? 今、うち忙しいんやけど……」


「余りお手間を取らせません、僕の用件は貴女に【復讐】を譲って頂きたいだけですから」


……何時気付いたん?


「なんで…… 知ってんのや?」


「貴女の行動が、今回はバレバレでしたよ?」


バレバレでしたよ…… て、また、誰かに聞いたのか? この人は?


ヴァイン副局長は、穏やかな笑みを浮かべて一人の名前を口にした。


「リガティさんが教えてくれました、貴女程危なかっかしい人は初めて見たのだそうです」


「……」


まあ、彼女なら副局長とかにいいそうやな?


「……真面目な話、副局長ならコレスの敵討ちをやってくれるんか?」


副局長は、また、にっこりとして無言で頷く。


「じゃあ、うちの持ってる裏切り者のリストを遠慮無く渡すわ、ただし……」


「ええ、遠慮はしませんよ、纏めて【掃除】をします」


【掃除】は粛正の暗号名や、この人はそういう意味では騎士団一冷酷に為れる人やから、正直怖いわ。

後日、副局長の【掃除】はかなりの物やった、敵と内通していたほとんどの者は皆一人残らず、追放・処刑・獄中に送られた。


***

???Side


レナード・ウォードSide


さて、間もなくだな? 今さっき陽動班から【サクヤ姫暗殺失敗】と報告が入った。


《レナード、作戦を中止して今すぐに俺に合流しろ》


ドリスコルから通信が入るが、俺の返答はただ一言だけ【ブラッド・フェンリル】は貴様にくれてやると応えた、すると奴はこう言い放つ。


《並ば、お前も敵だな? その裏切りは高くつくぞ》


「言いたい事はそれだけだな? 無線は切るぞ」


さて、詰まらん事になる前に部下に指示を出した。


「第一班・二班・三班は、予定通り騎士団施設に破壊工作を実行しろ、残りは俺に続け」


《《了解》》


騎士団の施設に予定通りミサイル攻撃が開始される、さて本物の魔王に近づいたウィルト、イリアとまがい物の俺との【戦い】の邪魔は誰にもさせん。

騒ぎで混乱状態の研究施設に突入をする、しかしこちらの動きを向こうも知っていたのだろ、かなりの数の兵力だな?


どれ程、ターゲットに接近出来るか解らなくなって来たな。


「に、兄さんっ、どうして!?」


妹のリフィアに通路で出くわした、フッ…… 予想外だな? そして幸運でもあるどうやら、もう一つの【目的】を達成出来る。


「もう、いい加減、叶わない野望は棄てて下さいっ!」


「リフィア、残念だがそれは無理な話だな……」


銃口をリフィアの左胸に合わせる、弾は血のりが入った麻酔弾を使う、これなら怪しまれる事は無い。


「リフィア、さようならだ……」


迷わず拳銃の引き金を引く、乾いた発射音が鳴りリフィアがその場に崩れ落ちるそして死んだのを確認するフリをして、白衣のポケットに妹が求めていた答えが入っている、データディスクを忍ばせる。


《隊長、首尾の方は?》


「間もなく完了だ、後は、各自脱出しろ、その後、予定通り合流ポイントに向かえ」


《了解》


部下が無線越しに応えた時、背後に鋭い殺気を感じる振り向くとホムルンクルスのレイラが立っていた。

次回頑張ります。

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