第17話~魔狼艦隊~
キャラ差し替え及びストーリーの修正を行いました
カオス・フェンリルSide
さて、俺は今辺境の警備に来ている、ミュラージュ・ウルフの艦隊からも二隻が訓練を兼ねて臨時編成されている、最近ゼウラニアス帝国が頻繫にヴァルゼリア皇国の国境付近に偵察艦をよこしている、恐らくは大規模な軍事行動の前触れだろう。
そして、一時間前に敵の偵察部隊を発見したと言う前提の演習を行っている。
「これより、演習を行う全艦配置につけ」
戦況図を見ると全艦の配置が完了した、今回の演習の目的は【ミカ大尉】と【神薙綾人中尉】の指揮官能力のテストだ、さてミュラージュ・ウルフの実力を見せて貰おうか?
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ミュラージュ・ウルフ所属戦闘艦〔クルセイダー〕~Side
アルテミス・ガーネットSide
割り当てられた艦艇を編成して指定ポイントに向かう、エレノアの期待に応えるために頑張って、カオス副将に勝たなくてはいけない。
「そうね、まずは機動性の高い艦艇から片付けて行くか? どう思うみんなは?」
《そうね、私達の艦ははアルテミスの意見に賛成~♪》
《特に異論はない》
《ああ、先ずはすばしっこいのから、片付けようぜ》
ミカ大尉を始め全員が賛成してくれた、状況は少し手早く判断をしないと時期に相手が行動を始める、ゲームみたいに相手はじっくり待ってくない、待ち受けているときは、ほとんど此方を撃退できる
常態か、もしくは罠を張って待ち構えているのどちらかだ。
《では、作戦開始、さっさと潰すわよ》
「了解」
しばらくして仮装敵艦隊の動きが変わる、陣形を変えているのだ、移動しながらすばやく陣形を変える、中々手強い連中のようね、これは気が抜けない戦いになりそうね。
《じゃあ、こちらも陣形を変更するよ、フォーメーションパターンD》
「ええ、イリア隊長達は此処には居ないけど彼女に負けない戦いをしましょう」
やがて双方の陣形が完成した、向こうは槍の先に似た陣形をこちらは三日月陣形……さて、カオスに負けない様に頑張らないとね。
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カオス・フェンリルSide
向こうは三日月陣形か、しかし突破すれば脆い陣形だな……良し、此処は一点突破するぞ。
「全艦一点突破だ、両翼は敵の両翼にぶつけるんだ、そのまま敵の両翼を押さえ込んでしまえっ」
「了解しました、右翼部隊、左翼部隊、共に前進、本隊は味方両翼部隊を援護する」
さて、上手く行くと良いが相手は、あの二人だから油断出来ない、模擬弾同士の単調な撃ち合いが始まり、お互いに、そこそこ被害が出始めていた、先頭集団が敵と交戦開始可能な距離に近付く。
そろそろ頃合か?
「今だっ、本隊一斉攻撃開始、両翼は作戦通り行動開始ッ」
《了解、攻撃を開始します》
《全艦一斉に撃ちまくれっ》
模擬弾の撃ち合いが始まる、今回の訓練は、アルテミス・ミカの二人の評価試験も兼ねている試験官としては、そう簡単に負けてやれないな? 模擬線とはいえ本格的な艦対戦になってきている。
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アルテミス・ガーネットSide
「ミカ大尉、今よっ」
「りょ~か~い♪」
素早く艦隊を二手に分け左右から両翼を押さえに掛かる、向こうは一点突破を狙っていたので直ぐには対応仕切れない、私はそれを好機と判断し、即座に指示を出した。
《全艦一斉射撃用意……斉射三連、うてぇっ!!》
「ミカ艦隊と連携しながら、ありったけ撃ちまくれーーっ」
左右から一斉に攻撃を開始する、しかしカオス副将も素早く艦隊の体勢を立て直し中々勝負が着かない。
《よーし、下から攻める、カオス艦隊旗艦に攻撃開始、ありったけ叩き込みなさいっ》
火線が旗艦に集中しカオス艦隊旗艦の反応が消滅する演習終了ね。
そして、シートに座りながら、両腕を伸ばして背伸びをして、くつろごうとしたその時緊急通信が入る、発信者は…… 【大和王朝国家】の王族専用儀礼艦〔アマテラス〕ですって!?
《演習は直ちに中止して救難信号のポイントに向かう、各艦は演習を中止し、救難信号のポイントに向かえ、これは演習ではない、もう一度言う、これは演習ではない!》
「了解です、みんな聞いたわね? 急いで救難信号のポイントに向かうわよ」
《了解》
でも誰が敵対国家に来るんだろう? もしかしたら亡命者か? いや、とにかく現場に向かおう、そうすれば答えは解るわね。
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大和王朝国家王族専用儀礼艦〔アマテラス〕〜Side
海原宗一郎Side
いきなり問答無用で砲を向けて来るとは非常識極まりない、横目で姫様に目をやる不安な表情が浮かんでいる、しかし、あのまま王朝国家に居ては身の安全は誰にも保証出来ない、だから姫様を説得して亡命をお勧めしたのだ。
俺は素早く姫様の方を向いて頭を下げる。
「このような、大変危険なお目に姫様を逢わせてしまって申し訳ございません、サクヤ姫」
「海原司令官、いえ詫びるのはわたくしの方です、一族に相応しくない血を王族に混ぜてしまいました」
しかし、あれは姫様の責任ではない、あれは王の身勝手な行動で姫様の母君を妻に娶ったのでは無いか、しかもまだ産まれたばかりの姫様まで自らの側室に迎えたのだから。
「これは、姫様を巻き込んだ、俺の自業自得……」
思わず口に出てしまった、だが、あのまま本国にいても、幽閉されて外の世界を知らぬまま、その生涯を一人終えただろう、なら、たとえ独善、偽善者と忌み嫌われようとも
わが国の獣人たちの現状を姫様から世界に伝えて、姫様や同い年の獣人の子らが日の当たる所で元気に遊べる国にしなくてはと思い、俺は穏健派の計画に参加した。
まぁ、俺には家族は居ないし本来なら輸送艦の一艦長がいい所だ、なら、後顧の憂いなく
この任務に当たれる、正にうってつけの人材といえよう、既婚者には向かないことをしでかしたんだ
今更、悔いはない。
「……紅姫」
彼女の蚊の鳴く様なつぶやきは誰にも聴こえなかった。
「通信士、こちらからの呼び掛けの応答は?」
「駄目です全く、ありません…… 艦長、敵双胴爆撃機、上部旋回砲塔こちらを捉えました」
敵は双胴爆撃機の〔ヒュドラ〕を改良した飛空挺〔サラマンダー〕四機で向かった来た、本艦の武装の火力は低い機動性だけが厄介になる存在だ、そこそこ巨体で小回りが利き高速で目標に接近して機関砲やミサイルの雨嵐を浴びせる防空戦闘艇、此方は機動性で勝っているので逃げの一手だな。
当たらなければ問題はない、とにかく逃げまくって、派手にヴァルゼリア公国の首都に下りてやろうか? と、考えていたその時、通信士が別の反応の報告をする。
「大聖堂騎士団より入電」
「むっ、降伏勧告か?」
「いえ、コレヨリ、貴艦ヲ支援スル……以上ですっ」
どういう事だ? 欺瞞情報か? しかし連中は同士討ちを始め…… いや我々を取り囲む様に展開しながら退避行動をとっている。
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カオス・フェンリルSide
何とか間に合ったな、しかしブラッド・フェンリルもとうとう本性を現わしたか?
彼等の攻撃には遠慮が一切ない、先ほどから此方もサラマンダーに再三警告はしているが肝心のあちら側からは【関係無い】と言わんばかりの無反応だもしかしたら無人機なのかもしれない。
「しかしこのままでは、外交問題に……」
「ああ、そうだな、彼等を此処で見殺しにすれば世界中から批難の雨嵐だ、また保護すれば襲撃と誘拐犯だな……つまり」
「我が国との戦争の口実が欲しいと?」
「多分な? よし攻撃開始っ、サラマンダーを追い払うだけでいい、後で撃墜したとなれば
連中に我々に何かと介入される口実を与えかねん、目の前の【所属不明機】をさっさと追い払うぞ」
本艦の主砲がヒュドラを捉え砲撃を開始する、四機の内二機が被弾して一機が離脱をしていく
これで、残りは警戒かもしくは不利と見て退くだろう。
「アマテラスに、コレヨリ当該空域ヲ離脱スルと伝えろ」
「了解です・・・・・・待って下さい、ヒュドラが一機加速してアマテラスにむかって行きますっ」
その時ヒュドラが一機アマテラスに突っ込んで行く…… まずい体当たりか!!
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アルテミス・ガーネットSide
まずい体当だわ、なら全力を挙げて防ぐだけね。
「本艦は之より、護衛対象艦の間に割り込む、各員、衝撃に備えつつ、ヒュドラを撃ち落せっ」
「は、はい、総員、対ショック防御、衝突までのカウント開始します」
アマテラスとヒュドラの間に割って入る、ヒュドラと激しい撃ち合いになったそして、ヒュドラのコックピットを撃ち抜く、ヒュドラは湖に墜落し爆発炎上した。
「ふぅ、本艦の被害は?」
「装甲が何枚かやられた程度で済みました」
ふぅ、運が今回は此方に在ったようね?」
アマテラスを空港に誘導するさて、厄介な事になりそうな気をしながら私達は空港に向かうことになった。
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騎士団休憩室Side
エレノア・アリアドネSide
アマテラスの亡命騒ぎから、二週間が過ぎた、ブラッド・フェンリルは雲隠れをして現在追跡中で行方が全く解らん、後リストにあった下っ端を捕らえて、白状させたら、どうやら、コレスはいいように利用されたらしい。
うちの目にかけていた、後輩だけに残念でならないが、まぁ、今更、故人を責め立てるほど、うちも暇やない、でも、今度、夢にでも出てきたら、そこ等辺のこと詳しく聞いてみたい気がする。
また、保護したアマテラスの方には、サクヤ姫がおられた、意外にも本人の意志で【亡命】したと言う事らしいまあ、姫様ご本人に確認すれば解るやろ?
それは、そうと、うちの今の一番の難題は。
「何やーーっ、こんな古文書解るかーーっ!」
「だから…… 漢字だって行ってるでしょっ?」
「カクカクしてて…… ぐぁぁぁっ、あ、あかん、まるで、なんかのあ、暗号や……」
「漢字です…… エレノアさん…… とりあえず、一旦、休憩しましょう、私お茶を入れてきます」
と、イリア隊長や皆のサポートを受ける、うちにおかんがツッコム、ちなみにおかんはうちの漢字を教えに来ている、こうなったのは、サクヤ姫が『紅姫に逢いたい』とうちの大和王朝時代の名前でうちを指名したからや。
だから、今は漢字の勉強中や、イリア体長は苦笑いしながらも親切に教えてくれた、イリア隊長は大和王朝の国籍は無い楓と清音とうちは永久に還れない国やでも、うちの国籍はまだ、有るからこう難儀してる…… 何故国籍があるかと言うと、父の影響が今だ国内にあるそうや。
そして、あの武官の女装束はっきり言ったら退魔師や、他の皆が見たら大爆笑やった、イリア隊長やフェリオは笑いをこらえていた、けど……爆笑やった。
(うちかて、あんな清楚な装束は、全く、これぽっちも、に・あ・わ・へ・ん・で!)
まあ、サクヤ姫や局長の為やからなっ、でなかったらあんな服誰が着るかーーーーっ
そして、サクヤ姫との再会は一週間後に決まった。
次回頑張ります。