表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/49

第14話〜防衛戦〜

前回の序盤戦に続いて地上戦になります。


後カオスの次に影が薄くなっていた人達も登場し始めます。


陸上戦艦の艦名を修正しました。

国防軍本隊Side


レナード・ウォードSide


さて、騎士団のお陰で何とか全軍崩壊は避けれそうだが、俺としては、もう一手打って置きたい所だ

その為に金を渡した工作兵を呼び出す、と、言っても実際は生き証人の始末だ、リガティの作戦をやりやすくする為に、こいつらに金を渡してある細工をさせた。

ふん、金に目が眩んだ奴等の買収など、俺から見れば、こんな事は赤子をあやすより容易い事だった。


「ところで、旦那、約束の……金は?」


「ああ、そうだったな、では、金と特別休暇をやろう……」


敵陣を攻撃している味方の砲の発砲音に合わせて、俺は男の額を拳銃で撃ち抜く。

さて、後は、こいつ等の死体を不自然ではない場所、つまり戦場のど真ん中に棄てて来れば

誰にも怪しまれることは無いだろう。


「では、ゴミの始末を頼む」


「ハッ」


さて、イリアこれからお前の活躍を祈るぞ、そう思いながらその場を離れる。

(義理は果たしたな、帝国にも、祖国にも、ヴァルゼリアにも後はイリアと俺の戦いの決着だけだな)

***


ゼウラニアス帝国軍陣地~side


リガティside


陸亀型巨大生体兵器[ヘカトンケイル]を全面に押し出すように命じる、アルゼリアス様のご命令通り作戦を達成するのが私の使命だ、しかし流石は、ドラグニア帝国とヴァルゼリア公国軍の連合軍だ

多少の判断ミスは有った様だが、既にその混乱から抜け出しつつある。

先ずは数が多いヴァルゼリア公国軍の本隊を先に叩くとしよう。


「ヘカトンケイルを国防軍本隊に当てろ、敵戦車や歩兵には無人機動兵器で対応せよっ、

私も出る、リガティ飛兵団参るっ」


「ハッ」


ヘカトンケイルが国防軍本隊に向かって動き出すタイミングを見計らって、私は空から氷の短槍をヴァルゼリア公国軍に目掛け、雨嵐の様に降らせる。

私の攻撃に対応が出来ずに、敵兵が次々と倒れ逃げ惑う、


「うぁぁぁぁぁっ」


「だ、駄目だ、とても俺たちでは、敵わない、騎士団は何をしているんだ!」


「チッ、ただ逃げ回るだけか? つまらない、」


敵兵の中には私に挑んで来る者もいる、ふむ、中々のつわものも居るものだが。

しかし、それだけだな? それに、ヘカトンケイルが攻撃を本隊に開始しようとしていた。


***


国防軍本隊地上艦隊旗艦[デスプリンガー]~Side


アンドリュー・コレスSide


ヘカトンケイルがこちらに向かって来る、各部隊が応戦するが豆鉄砲だな?

此方の戦車が玩具みたいに蹴散らされている、業腹だが此処は、一時後退を進言するか?


「司令、敵の巨大生体兵器が出て来ました、ひとまず体勢を立て直す必要があります」


「黙っていろ若造がっ、デスプリンガー、マドルゥク、ギガンティスは主砲発射用意ーっ、あの泥亀を薙ぎ払えーっ!」


そして、此方の砲弾は次々と、ヘカトンケイルに命中しているが、肝心のヘカトンケイル(あいつ)は、全くの涼しい顔をしている。

く、駄目じゃないか! あのヘカトンケイルにダメージは与えられない……並ば、俺はやるべき事をするだけだ、俺は、さらに司令官に、本隊の後退の進言をする


「ウィルト中将…… 此処は、一時後退命令を出して下さい

でなければ、此処で我が……。」


「ええいっ、貴様は黙っていろ!!」


まるで取り付く島無しだ、だが、それでも、言わなければいけない。

こいつは(司令)どうなろうと構わないが、コイツの判断ミスの巻き添えは御免だ。


「ならば、此処で、名誉なる戦死を遂げられますか?」


顔色が見る見る青くなる、やはり…… ただの小心者か? チッ、最前線に来るだけ褒めてやるよ。


「何をしてるっ、早く後退命令せよっ」


ようやく、此処に到って、全軍が下がるしかし、ブラッド・フェンリルの罠が上手く行くと良いが…… レナード少佐からウィルト中将には絶対に耳に入れては為らないと命令されている。

何でも、ウィルト中将を失脚させて、別の人物を新しく新司令官にするりらしいな、少佐は。

(特務仕官は、二階級上だからな…… そんなことは、俺達下っ端にはそんな事はどうでもいい)


まあ、少佐の事だから、負ける策は立てないだろう。


*****


陸上戦艦ティアマト~Side


ヴァインSide


国防軍が、ようやく後退するしかし、こちらは動け無い何故なら光学迷彩機の多脚が現れたので

今それらの対処に追われていて、下手に陣形を変える事が出来ないからだ。

現在は、なんとか体勢を立て直しつつ有るが、今、しばらくは、こう着状態になるだろう

まあ、もうすぐ全軍の投入予定時間だな?

その時ヘカトンケイルの近くで大爆発が起こる。

総司令部野の作戦が成功、ヘカトンケイルが地面に沈む、しかし上部はそのままだ、落とし穴にしてはお粗末すぎだ。

*****

国防軍防御陣地~Side


ミカSide


はぁ、これは、ますます、宜しくない状況ね、まさに、孤立無援、四面楚歌、まだ塹壕があるだけ、まだ、マシな方ね、今、私達は、ルイセ曹長やツバサ小尉にアレク准尉にフィル小尉その他の隊員はいない、はぐれたらしいし、本部も応答してこない中、私達は何とか頑張っている方だった。


「ルイセ曹長、上からの指示は?」


「ダメです、全く応答ありません、ひっく……」


ルイセ曹長は、既に泣き顔で、何時もの可愛い顔が涙目でウルウルしていた、他の隊員もかなり不安げで、これは……いよいよ覚悟を決めろと言う奴ね? そう思った時、目の前に巨大な狼の蒼い魔獣が現れる。


「フィーナさん、僕は多脚を片付けます、フィーナさんは周りの雑兵を!」


「わかったわ、フェリオ君も十分注意してっ」


大聖堂騎士団が来てくれた、助かった…… あの無能親父のせいで危うく全滅する所だった。

うん、こうなったら、思い切って転属願いを出す事にしよう。


「私、生きて帰ったら、大聖堂騎士団に転属しちゃうゾ♪」


「た、隊長…… 私達を見捨てるのですか?」


ルイセが涙目で見ている、ニッコリ微笑んで私は皆に宣言した。


「その逆、勿論、みんな、私と一緒に騎士団に入れちゃうゾ♪」


ルイセを始め皆が和む、絶対に皆を連れて帰るそう胸に決める。

そして、私は、チラッと騎士団の戦いに目を向ける。


「凄い、あれじゃ…… こっちが雑兵…… いやウィルトのハゲ親父が雑兵だ」


フェリオと言う魔獣を見れば解る確実に次々と敵の多脚を片付ける、そしてフィーナと呼ばれた少女もバイアネットを片手で撃ちながら魔物達を圧倒する。


《フェリオーっ、フィーナーっ、俺達も交ぜろーっ》


《そうそう、アタシ達もやるわよ》


《零式の見せ場だぜ!》


騎士団の零式戦車隊が切り込んで来る、三方向に別れるあれが【デス・ハンティング】の開始の合図だった。


***


ルースSide


「カイル、レイン、デス・ハンティングを始めるぜ!」


「「了解!!」」


まず俺が囮役になり敵を二人の待ち受けるポインに誘い込む次に二人がそれを仕留める、今回は別のパターンを取る。


「敵集団を掻き乱せっ、はぐれた奴から片付けるぞっ」


敵の集団を遮蔽物に為りそうな岩や等を利用して、敵を掻き乱す狩りの基本だ。


「レイン、そっちに多脚が行ったぜっ」


《任せて、当たれーっ》


脇腹を撃ち抜かれ爆散するキャンサー、ケンタウルスはカイルがあらかた片付けていた。

此処も俺達の出番は無いな……そう考えていたら緊急通信が入る、それは、今日、聞いた情報の中でも一番最悪な物だった。


《ヘカトンケイルの生体式収束砲により……国防軍司令部壊滅、総司令官ウィルト中将戦死のもようですっっ》


何だって!? 司令部が壊滅だって…… チッ、ますますこちらの旗色悪くなったじゃあないか。

兎に角、今は、散り散りになっている友軍を助け出すのが、俺たちが真っ先にしなくてはいけない事だ。

****


同時刻国防軍司令部~side


アンドリュー・コレスSide


なっ…… ヘカトンケイルが中途半端に地面へと沈む、まさか最初からこれを狙っていたのかっ、少佐はなら急いで対応しないと…… 間に合うか? ウィルト司令官が攻撃命令を出すが


「頭部に目掛け主砲及びミサイル一斉に斉射用意、徹底的に叩き潰せっ」


「駄目ですっ、此方の攻撃、間に合いませんっ」


「ば、こんな馬鹿な事が有るかぁぁぁぁぁぁぁっ」


そして奴の放った閃光が俺が見た最後の光景だった。

生体レーザーがデスプリンガーの艦橋を貫抜いた艦橋が崩れ落ち大爆発が起きる続く二番艦[マドルゥク]三番艦[ギガンティス]も同じ運命をたどった、これにより、ヴァルゼリア公国陸軍は指揮系統が混乱をし、まともな戦闘が出来なくなりつつあった……。

*****


ミュラージュ・ウルフ担当戦区176ポイント~side


イリア・キサラギSide


国防軍司令部が壊滅の報が私達の所にも入った双眼鏡で確認するまでも無いはっきりと国防軍司令部の方向から爆炎が確認できる、あれでは生存者はいないだろ……。


「アリシア…… 通信士、コレス少佐が……生きてるか確認して……くれへん?」


エレノアさんがアリシア通信士に訪ねる、顔面蒼白で目は虚ろだ、やはり、後輩のコレス少佐の戦死が彼女に精神的なダメージを深く与えている、私もこんな事の覚えが有る方だから

彼女の気持ちは理解はできる、でも……。


「ダメです、国防軍司令部からの応答はありません……」


アリシア通信士の報告を聞いたエレノアさんが、関を切ったように喚く、それは、傍で視ていても

痛々しいほど辛いものだった。


「嘘やっ、コレス少佐の事ははうちが一番しってるっ、あいつは……うちの教え子みたいな奴や! こんな…… こんな事で死んでいい訳が無いやっ、アリシア通信士、司令部が応答するまで

何度も呼び出して、お願いやっ」


「ヒッ!」


彼女の只ならぬ気迫に、アリシア通信士が怯えて身体を震わせる、普段なら、私もエレノアさんの気持ちも分かる、しかし今は殺し合いの最中だ、下手な慰めは彼女を殺す事になる、私はエレノアさんの両肩を掴んで彼女をしっかりと見据え残酷な現実を突き付けるしか無かった。


「いい加減にしなさいっ、エレノアさんっ、貴女らしくも無いっ、アンドリュー・コレス少佐は戦死したんですっ、死んだのよ!」


「……」


私を放心した虚ろな表情で、彼女は私を振り払いその場に、うずくまる、そして、その場で彼女は嘔吐をして、倒れてしまった、私は連絡用の電話を手に取ると、直ぐに医療班に連絡を入れる。


「うおぇっ、ぐぇぇぇっ、うげっっ」


「衛生班っ、直ぐに、本艦、ブリッジに上がって来て下さいっ、エレノアさんを救護区に急いでっ」


やって来た衛生班に担架で、エレノアさんが運ばれて行く、今はエレノアさんに恨まれても良い

憎まれても良い、指揮官の使命を全うするだけ。


「エレノア・アリアドネ中尉の参謀の認を一時解きます、アルト少尉…… 中尉の代わりに参謀代理を願えます」


「了解しました、アルト・ファルゼス、エレノア中尉の参謀代理を拝命します」


その時、ルース大尉から、緊急の通信が入る、その声はかなり切羽詰ったものだった。


《こちら…… ルース隊至急応援を頼む、敵将のリガティが手だれを連れて、こっちのエリアに乗り込んで来やがった、全車、頭に気をつけろ狙われてるぞ!》


私は意を決して命令を出す、リガティを彼女を倒せば、敵軍は指揮系統が乱れて、一時退却をするか

軍の体勢を立て直すしかない、その間に、こちらが戦線を巻き返すのも、撤退をするのも可能だ。


「アルト作戦参謀代行、私達、ミュラージュ・ウルフ隊も出ます、アリシア通信士、フェンリル・ナイトは?」


「あ、はい、我々の直ぐ近くに部隊を展開しています」


サラ将軍の率いる陸戦隊は、幸い私達の近くにいる、彼女の部隊と合流すれば、分断されている

味方との合流は敵を蹴散らしながら可能だ。


*****


第166空中機動艦隊旗艦[ヴォークリンデ]〜side


カール・フォートフェルトSide


「全艦、黒竜騎兵艦隊と連携しながら敵艦隊を蹴散らせっ、今だ主砲一斉斉射じゃっ」


ワシ等の艦隊は、ウィルトの若造を抑える為に派遣されたんじゃが、結局、間に合わなんだ…… まあ、ギザの手前までに敵を防げただけでも僥倖じゃろう。


「フォートフェルト准将、エルランド中将より入電です」


「フォートフェルト准将、直ぐにウィルヘルム平原に予備の戦力を向けてくれ」


「了解です」


エルランド中将はワシの後輩で今は上司にまで出世した、まあ、あいつの部下なら

ワシも嬉しいが、しかし余り良い兆候では無いのう、最前線では、無いにしろ、ギザ方面から予備戦力を向かわせるのは? しかも、敵の攻撃もさる者ながら、敵軍本隊は中央にドラグニア帝国軍が

引き付けてくれているので、予備戦力のワシ等は動きやすいがな?

通信モニターに、エルランド中将の姿が写し出されるが顔色が芳しく無いやはり、あちらの状況が芳しくないようじゃな?


「ワシの、いや、エルランド中将の悪い予感が的中か?」


「みたいです…… この度責任は、私がウィルトを押さえられなかった、小官に有ります」


そう言う所は、貴官の悪い癖だ、何でもかんでも自分で、独りしょい込みたがる。

いつの間にか、階級がワシより上になっておるのに、な?

さて、そろそろ、老将の出番じゃな。


「了解しました、あちらには、ワシが救援に向かうので、中将には、此処を開けても宜しいか?」


「うむ、わけりました…… 此処は少し厳しくなりますが、小官にお任せ下さい

ですので、重武装の戦闘艦10隻を貴官に預けます、好きにお使いください」


幾ら、ドラグニア帝国軍が頑張っているとは言え、流石に10隻を減らすのは不味い

それに、あの怪物ごときに、10隻も使ったとあれば、今後、わが国防軍の評判にも関わる。


「いやいや、僅か六隻で十分じゃよ、あのヘカトンケイルさえ潰せば良いのじゃからな」


当然じゃが、エルランド中将は反対した、もっと艦を連れて行けと、だから、ワシは、こう、言い返してやった。


「たかが、亀ごときに紋章艦を十隻も連れて行っては、無能の証明になるぞ?

ま、ワシは、別に構わんが、敵を過大評価しすぎるのも、少々問題じゃよ、ま、ここは、ワシに任せておけ」


「なるほど、その通りですな、出すぎた提案でした、では、宜しく頼みます」


ワシは、エルランド中将にそう言って、指揮下の重装艦6隻を纏めると、ウィルヘルム平原に向かう

此方の戦況を見ると、どうやら、こちらが何とか勝てそうな流れだ、これは、もう一度、経験豊富な老兵が教導団に復帰を考えねば、為らん気がしてきた。


「ウム、任せて置け、ワシ抜きで後のこの場は、中将にお任せする」


さて、負け戦の後始末を決めるとしよう。


影が薄くなってしまったキャラ、名前だけのキャラはともかく登場しているメンバーも何とか活躍できる用に工夫していきます。

描写を変更しました。





次回頑張って書きます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ