第11話〜艦隊演習〜
不慣れですが、頑張って艦隊戦の描写に挑戦しました。
表示を修正しました。
表現を一部変更しました。
誤字を発見したので修正しました。
作中に登場する[ヨルムンガンド]は使徒様の超砲艦ドーラとイグルーの同名の兵器を参考にしました。
使徒様のご許可をいただきました。
また内容のご説明が遅れました事を心よりお詫びいたします。
※描写の追加と修正をいたしました。
空中機動巡航艦[シルフィード]号~Side
シルフィード艦橋内Side
イリア・キサラギSide
艦橋内はコンパクトに設計になっている為、意外と狭かった、騎士候補生の頃乗艦した演習艦の方が広い位だ後方に艦長席、正面に操舵席左にレーダ担当席右に通信席となっている。
右隣の副長席に、エレノアさんがココアを飲みながら、ディスプレイに映し出されている
今日の訓練の工程を確認していた。
「アリシア通信士、フィ……じゃなかった、シルフ・ウィンド号は?」
本艦の通信士のアリシア少尉に、二番艦のシルフ・ウィンド号の状況について尋ねる
彼女は、この艦に配属が決まって日が浅いので少し緊張していて報告も、つい反射的に大声になっていた。
「本艦の右舷後方にて航行中ですっ、す、すみません」
「ふふ、私も、最初は緊張していたから、もう少し気を楽にしても良いわよ」
「せやね、アリシア少尉、訓練中にはもう少し間が有るから、リラックスして行こうか?」
モニターに映る騎士団の艦隊は約150隻に上る、現在私達ミュラージュ・ウルフを含めた約30隻がエルティン山岳地帯上空に向かっているただ、かなり離れて、フェンリル・ナイトの艦隊五隻の内旗艦シリウスが居る、シリウスはドラグニア帝国軍から我がヴァルゼリア皇国に政治的な絡みで譲渡
されている、最新鋭の高速戦闘艦で機動性は他の艦の追随を許さない機動性能を誇る為、現在はカレンさんが主体で最新の主力艦のモデルとして開発研究がされていた。
(カレンさん、絶対手抜きはしない性格だから、量産の主力艦も絶対高性能艦を提示するに違いないわね?)
「ん、イリア隊長、どうかしたん?」
「エレノアさん、ええ……伯父さんの言っていた通り、まさか艦長までするなんて、と驚いていていた所よ、よし、がんばろう」
「まあ、慣れるより遣れろやね、それに……ようやく白い隊長服やし、馬子にも衣裳やな~♪」
「//// エレノアさんっ」
「コホン、イリア隊長それにエレノア参謀ふざけてないでお仕事して下さい」
アルトさんに怒られた、少々緊張感が足りなかったのかもしれない
「ごめんなさい、アルトさん」
「アルち、ゴメンやで」
二人で一緒に、アルトさんに謝る、当の彼は黙々と艦内での仕事をこなしていた
う、私より艦内の業務が上手い、さて、私も彼を見習わないと。
***
高速機動艦ダーク・ウィチ号Side
ソファ・ブルーダーSide
私達は、予定通り、指定されたポイントに艦を進めていた、そろそろ演習が始まる頃だわ
予定通りに、機関部に小細工をして出港をわざと遅らせる、これで、私の役目は終わる事になる
そろそろ、指定されたポイントね? 私は最終確認を行う事にした。
「オペレーター、書管の投下準備は?」
「書管投下準備完了です」
オペレーターに状況の確認をする、今回の任務はヴァルゼリア皇国首都ヴァルゼラート周辺の防衛システムの配置されている情報を、我等が王に渡す事、さて、大聖堂騎士団における、私、ソファ・ブルーダーのクライマックスの準備はほぼ終えている。
「では、書管投下なさい」
「了解、書管、投下、投下、投下」
一人乗りの救命ポッドが艦底より投下されて、回収に指定された湖にポッドが吸い込まれるように
墜ちて行く。
ふふふっ…… さあ、最後の小遣い稼ぎね、正直、議会軍の【良い小遣い稼ぎ】と聞かされて関わってみたら、かなり儲かったわ、これを元にどさくさに紛れて他国に自分の才を高く売り込むのも悪く無いかしら?
「もう少し、したら、例の世界宣言も行われるハズ? まあ…… しばらくは、彼等にお付き合いしましょう」
「脱出カプセル投下後速やかに空域を離脱します、全周囲警戒怠らないでっ」
「はっ、総員、全周囲警戒に移行、繰り返す、総員、全周囲警戒に移行移行せよ」
さて、回収班に後の仕事は任せましょう。
※※※※
???Side
ふむ、予定通り現れたか? 流石は皇国軍特殊作戦部の情報通りか。
《ヘイルダム、こちらイーグル・アイ、魔女を確認した、繰り返す……魔女を確認した以上》
湖に着水したカプセルを確認する…… 既に、議会軍の回収班は我々が全滅させた。
《こちら、ヘイルダム封筒の中身を確認せよ》
《了解、現在、こちらの回収班が調査に向かった、暫く待機されたし》
やがて、カプセルを回収した、ボートが湖畔に着く、そして彼等は速やかにその場を後にする。
*****
フェンリル・ナイト艦隊旗艦:機動高速戦艦シリウスSide
サラ・フェンリルSide
レスター局長から暗号化通信が入る、どうやら遂に裏切り者が特定されたようだ。
今回は、特に忙しくなりそうだ、自分でも血が騒ぐのが解る。
《今、封筒の中身を確認した、ダーク・ウィチは残念ながら、連中のネズミだ
出来れば、間違いであって欲しかったが、こればかりは止むえまい》
「やはり、彼女がスパイでしたか?」
あの雌狐め、遂に尻尾を出したか? しかし、あらかさま過ぎでも無い気がするが
十分警戒はしないと、特に、もう演習は開始されている、何かを仕掛けるには十分な時間だ。
《それと、ダーク・ウィチ号には十分に注意するように、何を仕掛けて来るか判らないからな》
「了解しました、今は気付かぬフリですね?」
《そう言う事だ、風の精霊の守護を天狼に頼む、以上だ》
「ハッ」
あまり、相手の演習艦隊に近づいては気取られるな? しかし、何か有ってからでは遅すぎる……。
ならば、どうすべきか、私は末に命令を全艦に出した。
「よし、全艦本艦隊は教導艦隊の前衛に擬態する、魔女に気づかれるなよっ」
「ハッ、了解です」
全艦と言って、此方は僅か五隻だ残りは本隊に待機させている。
さて、問題は何時何が起こるかだが、あらゆる事に警戒をしなくては。
「ん、仮想敵艦隊に、ダーク・ウィチ号は居ないのか?
まさか、オペレーター、ダーク・ウィチ号の現在の状況は?」
「ハッ、間もなく合流するとのことです、エンジントラブルで合流が遅れているそうです」
(このまま何事も無く終わると良いが、そうもいかないか)
*****
空中機動巡航艦シルフィード
ブリッジ~Side
リア・キサラギSide
ブリッジには、操舵手スコット・通信士兼索敵担当アリシア・索敵担当レイス・機関担当ロバートさん達がそれぞれの持ち場に付いている。
「マスター。」
「フェリオ君!?」
艦長室に居た、フェリオ君がブリッジに入って来る。
「ふぇ・り・お~っ、ブリッジ(此処)に入って来きたら、アカンやろう」
腰に両手を当て、エレノアさんがフェリオ君を叱り付ける、フェリオ君はしゅんとなって
うなだれている。
「フェリオ君、直ぐに、艦長室に戻りなさい」
可愛そうだけれど、私も立場上、フェリオ君をブリッジから追い出すしかない。
その時アラームが、ブリッジに鳴り響く私は素早く指示を出した。
「アリシア、状況は?」
「ハイ、本艦後方に艦影有り距離は…… 1800ですっ」
「何やて!? 対空監視っ、何処見とったんや?」
エレノアさんが対空監視班を怒鳴り付ける、兎に角、今は回避するしかない。
「回避行動急いで! 総員対衝撃体勢っ」
「了解ス!」
「姿は確認出来ません、待って下さい、雲の中に…… 浮上して来ますっ」
「各員、衝突に備えて下さい!」
レーダーに艦影が映る…… あれは、ソファ・ブルーダー司令のダーク・ウィチ号!
ブリッジ内に緊張が走る、ステルス性能が高い騎士団の最新鋭の空中巡洋艦で
その性能は、かなり厄介な相手だ、特にソナーやレーダに反応しにくい装甲素材が使われているため、この様な奇襲にはうってつけの艦といえる。
「スコット、回避急ぎや! もっと左に舵を切るんやっ」
「今、やっているス、どりぁぁぁぁっ」
「う、うあぁぁぁっ!」
スコットはどうやら乗り物の操作をすると性格が変わるらしい。
艦体が大きく傾く、皆が必死に衝突に備え、めい一杯舵を左に切ったので、フェリオ君がバランスを崩して壁に叩きつけられそうになる。
「フェリオ君、私に掴まって!」
「は、はい、怖かったです」
アルトさんがフェリオ君を支えてくれた。
雲海の中から潜水艦の様に静かに、浮上して来る、シルフィード号の直ぐ側をダーク・ウィチ号が通過する。
私は反射的に、ダーク・ウィチ号を睨み付けていた。
「ふぅ…… 何とか回避出来たスね?」
「コラーッ、索敵班っ、よそ見でもしてたんか? 今、フェリオが死にかけたぞーっ!」
「済ません、雲の中から急に、光学迷彩で、ダーク・ウィチ号が現れました」
「雲の中から、光学迷彩やて? アリシア、あの性悪に安全基準守らんかいて……厳重抗議やっ
ただし、通信やない、メッセージでや、ええな?」
「は、ハイ、了解しました」
雲の中から急に? 学迷彩でどう言う事だろう? 私が考えていると、機動高速戦艦シリウスから
暗号化通信が入る、内容は……!?
*****
へイルダム:発
宛:風の精霊
暗闇の魔女は、ロキなり十分警戒されたし。
また前回の確報した、狂狼は魔人兵計画の初期型タイプと判明
なお、魔女の目的は風の精霊に害を与える物なり警戒を厳にされたし……以上。
*****
イリア・キサラギSide
「エレノアさん、これって……」
「ああ、多分…… 間違いないで、これ」
それはそうと、フェリオ君はアルトさんに、注意されてる最中だった暗号と、ニアミス騒ぎでフェリオ君の事を忘れていた。
「フェリオ君、イリア隊長に余り心配をさせては駄目ですよ?」
「ひっく、ひっく、ご、ごめんなさい……」
「もういいわ、それより…… フェリオ君、君は直ぐに艦長室に戻りなさい此処だと
さっきの様になりかねないからね?」
「イリア隊長、間もなく演習ポイントです、フェリオ君を艦長室に戻すのは返って危険ですよ
フェリオ君、此処に座ってシートベルトをして」
そう言って簡易式のシートを用意してくれる。
全く、アルトさん子供には甘いんだから、まぁ、次は、きちんと私が彼にきつく言い聞かせれば
良いか。
その時メインモニターに教導官が現れる、全艦に指示を出す。
《これより、騎士艦隊の演習を行う、各艦隊は所定の位置に着け以上》
****
イリア・キサラギSide
《では、私は迂回ルートで仮想敵艦隊の後方に回り込みます。》
ローザリアさん所属の第4騎士艦隊以下、15隻が迂回ルートに向かう丁度、山岳を逆時計回りで迂回する作戦だ、私は15隻の内自分の指令艦とフィーナ副隊長の艦合わせ2隻しか与えられていない、これを見ても解る様に、騎士団内でも、かなり冷遇されているのだ。
今回の演習で好成績を獲れば、それなりに船は回してもらえると思うのだけれど……。
(ええっい、今更、弱気になっても仕方が無いぞっ、私)
《前方に仮想敵艦隊確認、全艦攻撃用意! 仮想敵艦隊の第一波攻撃確認、着弾まで後、20秒っ》
全艦が攻撃体制に入る、その時雲海の中から赤い雷球が、こちら目掛け飛んで来る。
恐らく、半無人砲撃艦【ヨルムンガンド】の攻撃だ、この攻撃は初めて見る。
「シールド展開急いでっ、後は回避行動っ」
「了解、シールド展開しますっ、敵弾、本艦の左舷を至近で通過します」
衝撃が艦体を襲い大きく艦体が揺れる、今回は外れてくれた、だけど。
「各部の被害は?」
「シールド出力73%に低下、掠めただけですので、被害ありません」
「雲中からか…… あいつら、やりおるな?」
その時、騎士団空中艦隊旗艦旗艦のシグナルが突然消える……
つまり撃沈されたのだ。
予想はしていたけれど、訓練とは言え余り気分が言い物では無い。
「騎士団空中艦隊旗艦ブレイブの撃沈を確認しました」
旗艦がやられた、でも、まだ負けた訳じゃない、既に第五騎士団の旗艦【ケリオス】が指揮を引継ぎ戦闘を継続している。
そして、私もこれで怯んでいる場合ではない、雲海の中からの攻撃なら、恐らく
「機動空中爆雷を扇状に…… 発射急いで! 敵を雲海の中から炙り出します」
「了解やで、艦長、急いで機動空中爆雷を投下するや! モタモタしとったら良いカモやでっ」
「爆雷投下! 続けて、回避行動に移れ」
レーダーに青い点が放射状表示される、それらが広範囲に広がり赤い点つまり仮想目標が消滅する。
でも、まだ、他にも敵が潜んでいそうな気がする。
「敵反応…… 消滅、更に高エネルギー反応来ます」
赤いレーザーの一条の光が艦隊中央を直撃する、この攻撃で大半の此方の戦力が消失した事になる。
「まさか、い……今のって?」
「ヨル……ムン……ガンドや、雲の中に隠れていたんや」
ヨルムンガンド対要塞攻略を目的に建造された重砲撃艦……
大型紋章砲一門に対空ミサイルと機銃が有るだけで艦隊戦では、ほとんど出番が無い
しかし、あれはまだ、どの艦隊にも配備されていないはず?
もしかしたら…… 今回は、そいう訓練設定なのかもしれない。
「ユーロ、クラウス、二人とも無事?」
《ああ、無事だ……》
《たっく…… 実戦だっら、かなり危ねっな?》
今の攻撃でかなりの損害が出た、メインスクリーンにギリギリで仮装敵艦隊が確認できる。
敵艦隊の数は10隻いや11隻だ。
味方の数は…… 手酷くやられて組織戦はギリギリ出来そうだけれど、かなり厳しい状況に追い込まれた。
これも、騎士団の冷遇ぷりが如実に現れている悪い兆候だ、化け物退治は軍全体では厳しいのに
未だに軍が主役と考えているエリート高官の影響が現れていた。
「なぁ、艦長、近くに、観測艦がいるな? 早く見つけて潰さんと厄介やで?」
「ええ、僚艦として、要請します、ユーロ、そっちから、観測艦を潰せる?」
《愚問だな、任せろ》
そう言って、雲海に素早く降下する、ユーロに任せておけば問題は無いけれど
今は他の艦と連携が取れるかどうか?
《さて、我等も備えるとしよう、イリア》
クラウス……そうね、弱気になるのはまだ早い。
でも、さっきはユーロに要請はしたけれど、やはり、この艦隊の指揮はクラウスが適任だと思う
彼は何時も冷静だから、考えた末、私は結論を纏め、クラウスに艦隊の指揮を任せようとして。
「クラウス、この艦隊の指揮は―――」
《いや、君がこの艦隊の指揮を取れイリア》
簡単にしかも簡潔に、クラウスは言い放つ、どうやら、他の艦もクラウスと同じようで
得に異論は無いらしい。
「うーん、簡単に言ってくれるんやな」
「判りました、では、クラス隊長右翼をお任せします、こちらは左翼を指揮します」
中央は既に壊滅状態だ、なら、左翼と右翼で押さえ込み敵艦隊を押し返すしかない。
「ローザリアさんが、こちらに来るまで持ちこたえるわよ、全艦、体勢を立て直して
反撃をしつつ、艦隊の陣形を立て直すっ」
そうと決まれば反撃開始だ、まずは敵艦隊の両翼を押さえ込む。
中央はクラウスか私のどちらかを狙うかもしれないが、それより先に片方の部隊が敵の方翼を壊滅か
戦闘不能に追い込めば良いだけだ。
「全艦右翼と連携しつつ、ユーロ艦隊の時間を稼げ、遠距離攻撃開始!」
我々の艦隊の遠距離が始まり、敵艦隊も我々と同じように、ミサイルやレール・キャノンで反撃を開始してくるが、少しづつでは有るが仮装敵側にダメージを与える事に成功していた。
「大変ですっ、ヨルムンガンドの砲撃…… 来ます!」
「全艦上下に回避ーっ、急げーやっ」
艦隊が上下に別れる、その直後赤い閃光がシルフィード号の真下をかすめる。
弱小レーザーとは言え見ていて余り気分の良い物ではない。
「弱小出力でも、迫力ありますね」
弱小出力レーザーでも少し怖い、もし、あんな物が当たったらと思うと恐怖で少し体が震える。
「怖いですか? 馴れろとは言いませんが悪い事では有りません」
アルトさんが、励ましてくれている私も頑張らなければ。
その直後、ユーロから待っていた朗報が来た。
《こちら、ユーロ、敵観測艦を撃破した、これより敵本体右翼に奇襲を掛けるぞっ》
「了解、ご武運を、全艦、一気に敵左翼を畳み込めっ」
さて、次は私達の番だ、ローザリアさんもそろそろ来ると思う。
そして、私の艦隊の近くには、もっとも警戒すべき相手、ソフィア・ブルーダーの艦隊が近くに展開していた。
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ソフィア・ブルーダーSide
ふーん、観測艦から観測データが途絶えた撃破されたか。
「全艦前進、これより敵残存部隊の――」
「て、敵少数部隊…… 右翼側面に展開、こ、これは」
なるほど、私と同じ様に雲の下を通ってきたか? 中々やるじゃない、あのエルフのお嬢さんは?
「ヨルムンガンド、狙われていますっ」
何ですって、こんな戦法を採るのは、ユーロしかいない、今〔大砲〕を失う訳にはいかない。
「右翼部隊に、ヨルムンガンドを死守させなさいっ」
「敵、ヨルムンガンドに攻撃を開始します」
流線型の攻撃的な艦船が次々に砲撃やミサイルを浴びせる、反応は撃破……
こちらは切り札を失った。
これで、今回の計画に使えそうな切り札を一時的に封じられた。
撃破判定の艦は、自動的に演習区域より事故防止のため後方に退避される様にプログラムがされている、そして、更に運の悪い事に、ローザリアの艦隊が背後に迫る、急いで対応しなければ
こちらの計画が危ない。
「ローザリア艦隊とは距離が、あるわね?」
こちらの作戦で向こうも旗艦を撃破して、ローザリアが指揮を引き継いだらしい。
「では……」
「このまま、あの小娘の艦隊に突入して…… 意味は言わなくても分かるわね?」
さあ、計画の実行ね、さようなら、生意気な小娘さん
そう…… 私の役目を果たすべく全艦隊に計画字実行の命令を下した。
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イリア・キサラギSide
演習も終盤戦になって、殆どの艦艇が撃沈もしくは大破判定で演習空域より離脱していた。
私達も何事も無く、この演習が無事終わると感じていた、まさにその時だった。
いきなり、ソフィア艦隊が突撃を掛けてきた、それだけならまだ良いが突然実弾を使用して撃ってきた。
「じっ、実弾!?」
「隊長っ、全艦に回避行動を!」
「アホっ、今…… バラバラに回避行動したら要らん犠牲者出すだけや砲手っ、こちに跳んで来る弾は全て撃ち落とすんやっ」
味方同士で実弾が飛び交い激しい砲撃戦が、繰り広げられる、そして被弾し後退する艦が続出し始めた。
「シルフ・ウィンド号、機関部被弾っ、火災発生とのことです。」
「ふぃ、フィーナさん、シルフ・ウィンド号の被害状況はっ、シルフ・ウィンド号応答して下さいっ」
《……此方、シルフ・ウィンド号、左舷上部被弾、現在、消火中、今の所、乗員に負傷者なし》
私は、ほとんど悲鳴に近い叫び声を上げていた、シルフ・ウィンド号からの報告で無事が確認できたが反撃は出来ない、司令部もソフィア艦隊に警告はしているが応答が無いようだ。
その時、フェンリル・ナイト艦隊が救援に駆け付けてきたそして、シルフ・ウィンド号の援護に三隻シルフィード号の援護に一隻が就き、そして、シリウス号の半球式旋回主砲が全門ダーク・ウッチ号を捕らえる、サラさんの厳しい声が通信機から聞こえる。
《全門一斉射用意、ただし沈めるなっ! 目標、ソフィア艦隊所属の艦船機関部
てぇっ》
砲撃戦が開始される、そして正確に此方に攻撃をしてきた、艦の機関部撃ち抜かれ被弾した艦は、そのまま地上に不時着をする。
(す、凄いたった一隻で二隻を相手にするなんて)
ソフィア艦隊は既に教導艦隊に包囲されつつあった、後は敵の旗艦に直接乗り込んでの制圧戦をする
予定だったが、突然、シルフィード号目掛け突撃を仕掛けてきた。
「た、大変です、ダーク・ウッチ号が、ほ、本艦に向かって来ます!」
「迎撃用意ただし、ダーク・ウッチ号は戦闘不能にせよ、あの雌狐を捕縛して
背後に誰が居るのか聴き出さなければな」
(敵の脚を乱して、戦闘不能にすれば、彼女を捕られる、今はやるしか無い)
私は此処で、ダーク・ウッチ号の生け捕りを確実に、するべくダーク・ウッチ号の戦闘能力の無力化をクルーに命じた。
「砲手、ダーク・ウッチ号の回避パターンを乱しなさい、ただしダーク・ウィチ号は戦闘不能します、無弾頭ミサイルを使用します、ミサイル発射管、一番~四番発射!」
「復唱、一番~四番発射っ」
「続けて、五番~八番発射して下さいっ」
主砲の連続射撃で、脚を止め急所に無弾頭ミサイルを叩き込む、そして、次々に主砲や艦首にミサイル発射管・機関部・舵に命中する、そして呆気なく、ダーク・ウッチ号は降伏した。
指揮下の艦艇もフェンリル・ナイト艦艇の元既に制圧されている。
****
イリア・キサラギSide
反乱事件から、一週間後、艦隊訓練のあの反乱事件の後は大騒ぎだった。
彼女の他に、スパイは少なく10人は居たそうだ、そして…… ラボも遂に家宅捜査が入った、しかし主なメンバーは、不審死か逃亡していた、TVでは、一週間この話題で持ちきりだ
結局、彼女は捕まらなかった、制圧隊が艦内をくまなく調べ尽くしたが
まるで、ダーク・ウッチ号は幽霊船のように無人だった、どうやら、雲海に隠れている時に
別の艦に乗り移って、無人と為ったダーク・ウッチ号をコントロールしていたようだ。
「はぁ、最近、ニュースはどのチャネルも、ラボ関係……か」
「マスター…… テレビは特番ばかりで、少し退屈です」
後…… 解った事と言えば両親は、プロトタイプ魔人兵【狂狼】に関与していた可能性が
僅かに有るそうだ。
うーん、幼い時の事だから、あんまり覚えてないが、一度、母さんの書斎に勝手に入って
怒られたくらいしか、覚えていない。
やっぱり…… 少佐を問い正したほうが近道かも知れない。
「フェリオ君、しばらくは、この件は局長の判断に任せましょう」
「はい、僕もその方がいいです、」
それに、しばらくは我がミュラージュ・ウルフは艦艇の発進は無い。
何故なら、あの演習の時、怪我人は出たが、死者が無かったのは不幸中の幸いだ
しかし肝心の二隻は、ドックで修理中で、当分は他の騎士団や国境警備隊が、ミュラージュ・ウルフ
の代わりに、パトーロールを引き受けていた、そんな中で、一つの大事件が起ころとしていた……。
次回頑張って書きます。
描写と誤字の修正をしました。




