私は詩が好き
なんで好きなんだろう。
私は詩が好き
どうしようもないキズを心におっても
詩をよみ、癒えることはない
詩は傷薬ではないのだから
それでも私は詩が好き
詩は田舎の駅にある待合室のストーブ
家を暖めるストーブ
疲れて 疲れて
もう歩けないよと嘆く旅人の
凍えたつま先をあたためてくれるストーブ
大丈夫だよ
もう少し歩いてみよう
そうささやきかけてくれるの
僕はまたこの先で待っているからと
旅人に一歩踏み出す勇気をくれるストーブ
くさくて
でもあたたかい
だから私は詩が好き
お読みいただきありがとうございました。