表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
犬猿アイドル百合営業中  作者: 三色ライト
2章 1周年記念ライブ編
80/143

80話 東京に帰ろう

 豊田スタジアムを下見した後、私たちは急いで名古屋へ戻ることになった。


「これからの予定は?」


 電車に乗ると息をつく間も無く薫がマネージャーに問う。せっかちというか、なんというべきか。


「名古屋に戻って例のといきたいけど、もう東京に戻らないとね。明日からはフルーツパフェと会わないといけないわけだし」


 そういえばそうだった。私が提案した戦略的離別は3日間。つまり、明日にはもうフルーツパフェとの合同打ち合わせがリスタートするということ。ひぇぇ……。

 薫……もうフルーツパフェのこと気にしてないかな? それともまだ気にしているだろうか。逆に向こうはどうなんだろ。ちょっとメールで聞いておくか。


 フルーツパフェのことを考えると、どうしてもりんごちゃんとの一件が頭によぎる。キス……したんだよな、私たち。

 ファーストキスは薫に捧げられたからいいとしてもセカンドキスはりんごちゃんに捧げてしまった。これは乙女的には一大事だ。


 なんて考えていたらいつの間にか名古屋に到着していた。しまったな……電車内で特に何も残せなかった。


「あ、名鯱ちゃんはこれからどうするの?」

「私も東京に帰りますよ?」


 あ、そういえばそうだった。この子、愛知のアイドルだけど東京住みだった。


「今回はありがとう、名鯱さん。君のおかげで助かった場面は多い」

「そ、そんなことありません! felizさんの実力ですよ」


 珍しく薫がストレートに感謝の意を示した。それに対して名鯱ちゃんは首と手をブンブンと振って否定してみせる。なんかちょっとだけ面白い光景だな。


 ちなみに私は今、なんとなく思いたって『味噌っ子』でインターネット検索をしている。すると意外と味噌っ子ちゃんたちについてのニュースが出てくるな……名古屋の人たち、味方につけると強力すぎないか?


 頼もしさも覚えつつ、新幹線に乗り込む。また1ヶ月後にやって来るとはいえ、ちょっとだけ寂しい。まぁ……よくわからないけどいい街だったな。


 さて、ここからは私たちがやるべきことをやるだけだ。フルーツパフェとの協力。そして私は……りんごちゃんに全力を出してもらいたい。そのために、なんとかしないと……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ