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犬猿アイドル百合営業中  作者: 三色ライト
2章 1周年記念ライブ編
75/143

75話 ガイド志望!

 味噌っ子ちゃんのおかげでなんとかミニライブを乗り切った私たち。

 そしてそんな私たちを待ち構えていたのは……味噌カツだった。


「……なんで?」


 賑やかな店内。鼻をくすぐる濃い味噌の香り。それが全てが私の中で疑問になった。


「あ……すみません。私の好物なので」


 申し訳なさそうに手を挙げたのは味噌っ子リーダーちゃんこと、千種(ちくさ)名鯱(なち)ちゃん。私たちを救ってくれた恩人だ。


「私も食べてみたかったから、謝罪する必要はないよ」


 お世話になった人や利用する価値があると思った人にはとことん愛想を良くする薫様が優し〜く名鯱ちゃんをなだめる。私にもあれくらい優しくしてほしい……。


「いや〜、でも助かったわよ〜! あなたがいなかったらどうなってたか、考えるだけでも恐ろしいわ」


 マネージャーはビールを勢いよく飲み干し、名鯱ちゃんに感謝の意を示した。……なんで酒があると感謝している感が薄れるんだろうな。


「わ、私はただ……felizさんの魅力を名古屋の人にも知ってもらいたかっただけですから」

「でも何かお礼がしたいよ。な、薫?」

「そうだね。何かの形で返したいんだけど……」


 私たちの言葉を聞いて、断り続けるのも悪いと思ったのか、名鯱ちゃんは長考モードに入った。そして顔を上げて……


「そ、それならfelizのお二人が愛知にいる間、私にガイドさせてください!」

「が、ガイド?」

「それってお礼というよりむしろさらに負担を強いているようになるけど……」

「いえ! 私、felizのファンですので大丈夫です!」


 今までにないくらいに目を輝かせ、机に身を乗り出した名鯱ちゃん。

 その気持ち、わかるぞ。私だってアップるのガイドができるならやるもん。


「じゃあ……お願いしようかな。マネージャー、明日の予定は?」

「えっー? お酒の時くらい仕事のことは忘れさせてよぉ〜」

「いつお酒の時って許可したんだよ。いいから教えてくれ」

「明日香厳し〜。明日はなんと……豊田スタジアムへ行くわよ!」


 明日はどうやら会場の下見になりそうだ。44000のキャパか。どんなものか、この目で確かめてやる!

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