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犬猿アイドル百合営業中  作者: 三色ライト
2章 1周年記念ライブ編
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64話 ヘビーな事実

「それでは」と言い残し、真っ赤な小悪魔ちゃんはレッスン室から立ち去っていった。

 私はあまりの事態に口をパクパクとさせるしかない。

 まさかあの大人しいりんごちゃんからキ、キスされるだなんて思ってもいなかった。


 冷静に、あくまで冷静に状況を整理する。

 まず、りんごちゃんが私にキスをしたのは口封じのため。そしてその封じたいものというのが、りんごちゃんが実は歌も踊りも最高に上手いということ。はっきり言って……アップる以上にすら感じた。


 とりあえず私はとんでもない爆弾的事実を知ってしまったようだ。しかも向こうにも爆弾を持たせてしまった。これは……まずいぞ。


 りんごちゃんとのキス画像が流出した場合……まぁヤバいことになるだろう。具体的にどうなるかはわからないけど。


 とりあえず一旦落ち着いて、鍵を取って薫の待つ駅へ向かうことにした。まだ唇にはりんごちゃんの唇の感触が残っている。

 ……柔らかかったな。


 駅に着くと薫が待ちくたびれたように私を待っていた。


「遅かったね」

「ちょ、ちょっと探すのに手間取ってな」


 ふぅ、なんとか誤魔化すことに成功したな。さて、りんごちゃんのこと、本当なら薫に伝えたいけど、私との秘密が(強制的に)生まれちゃったしな……


「なぁ薫、もしもの話だけど、私が薫以外の女とキスしている画像が出回ったらどうなると思う?」

「ん? それはもちろん大問題だろうね。私との関係が嘘であるとバレるか、もしくは明日香が浮気をしていたということになり、felizの信用が下がる。つまり、もうトップアイドルを目指すことができなくなるということだ」

「お、おおふ……」


 思っていたよりヘビーな事実を突きつけられた。

 これは……りんごちゃんのことは墓場まで持っていったほうが良さそうだな、マジで。

 明日からりんごちゃんを見る目が変わりそうだよ、まったく……。

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