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犬猿アイドル百合営業中  作者: 三色ライト
2章 1周年記念ライブ編
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46話 自己紹介:後編

「ふむ……feliz、フルーツパフェ、フルーツパフェと来ているから、次は私が自己紹介しようか。泉薫。そこにいる明日香とイチゴさんとは同じクラスだ。よろしく」

「はいはーい! あんたも呼び捨てでいいわよね? 薫」

「構わないよ。なんなら薫様でもいい」


 みかんちゃんと薫の会話ってなんかレベル高すぎて意味わかんねぇな……。


「私も質問した〜い」


 みかんちゃんに続いて、イチゴも手を挙げた。クラスメイトだってのに、何を聞くんだ?


「何だい?」

「なんか〜、みやのんといい感じっていう週刊誌の記事を見たんだけど本当〜?」


 げっ! それについて聞くのかよ!

 さて、どうする薫。ここであれは事務所からの指示で行なっている百合営業だと言うのか? それともそれは隠したままにするのか?


「あぁ、もちろん熱々の仲さ」

「へ、へ〜! ふ、ふ〜ん」


 サラッと爆弾を投下した薫と、なぜか動揺したイチゴ。

 でもこれでとりあえずの指針は理解できたぞ。今後あんな風に聞かれたら百合営業のことは隠して話せばいいんだな。……まぁ、ゆくゆくは百合営業でなく、ただの百合になりたいわけだが……。


「では残りのお二人もよろしく頼むよ」

「じゃ、じゃあ私から……。大山メロンです。歳はみんなより一つ上の18歳。よろしくね」

「では質問のある人、どうぞ」


 質問のコーナーになると張り切るみかんちゃんも、自分のメンバーということで手は上げなかった。なら私かな。


「えっと、失礼かもしれないけど、何食べたらそんなに大きく?」

「え、えっ!? わからない……私も大きくなりたくて大きくなったわけでは……」


 ぐっ! 無欲の勝利ってやつか!

 メロンちゃんは圧倒的大きさで多くの男性ファンを虜にしている。ネットサーフィン中にフルーツパフェの記事を見つけたら大抵メロンちゃんのおっぱいについての考察だ。

 それほどの力を秘めているのなら私も欲しかったけど……どうやらそれは叶わぬ願い、か。


「じゃあ最後。よろしく」

「…………」


 薫の促しに無言のりんごちゃん。無視している……というわけではない。単に緊張して体が動かないだけだ。


「えっと……無理することはないよ?」


 一応フォローを入れておいたけど、心配になるな。なんてったって私たちはこれから44000キャパの箱でライブをするんだ、そこで固まられたら困る。


「はぁ、りんごに任せたら日が暮れるから私が紹介してあげる! この子は華志月(かしづき)りんご。見ての通り奥手であがり症だから毎回苦労するけど、オーラはあるし見た目もなかなかだからフォローしてあげてね!」


 質問……をすることはできなかった。たぶんりんごちゃん泣き出しちゃうし。

 さて、一癖も二癖もあるアイドルが集まったな。これからどうなっていくのやら……。

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