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134話 いくぜ最終ステージ!

「felizさん、ステージに上がってください」

「「はい」」


 ICL決勝ラウンド進出が決まった瞬間、スタッフの人が控え室に入って私たちを呼んだ。

 これから何百万、下手したら何千万という人が見ているテレビ、ICLに出るのか。そう思うと緊張してきた……。


 震える私の手を握ったのは薫だった。


「薫……」

「大丈夫。私たちは強い。だろう?」

「そうだな、いくか!」


 私の緊張が解けると薫もニッと笑ってみせた。いざ重役出勤! 日本のトップアイドルたちが立つステージへ!


「「「「「キャーーーー!」」」」」


 私たちが壇上に上がった瞬間、東京アイドル武道館から大きな声援が湧き上がった。

 たぶんアップるたちが登場したときよりは小さな声援だろうけど、今まで私たちが受けてきたものの中では1番大きなものに違いない。


「さぁ登場していただきましたfelizのお2人です。時間がないので簡潔に今の気持ちをお聞かせください」


 ナレーターさんが薫にマイクを向けた。薫の方が適任なのはわかるけど私にもマイクを向けて欲しかったからちょっと複雑。


「そうですね。素直に嬉しいのと、ワクワクしています。だって……ここにいる他の7アイドルすべてを抜き去る可能性が生まれたのですから」


 薫はいつも通り、他のアイドルに向けて宣戦布告をした。アップるは2度目だから「やれやれ」という感じだけど、他のアイドルたちは「はぁ?」という感じを隠しきれていない。


「それでは最終30分のステージ上でのアピールタイムのくじ引きをします。では行きますよ〜!」


 ナレーターさんが慣れた手つきでホイホイとクジを引かせてきた。そうか、私たち何の打ち合わせもしていないけど今から最終アピールすることになるかもしれないのか!

 と焦ったけど神様は味方してくれたようで、私たちは8番目。つまり最後にアピールできるいい位置につくことができた。

 元旦0:30〜1:00までが私たちのアピールタイム。お正月ということでこの深夜でも多くの人が私たちを見ることだろう。


 これから最終アピールに入るトライデントを残し、私たちは控え室へ向かう。途中アップるの藤ちゃんと目があって何か強いメッセージを送られた気がした。その内容までを察することができる私ではないけど。


 さぁ……いくぜ最終アピール! 控え室で練り上げて票をかっさらってやる!

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