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天から落ちた最強だが性格が悪い最低ランクの勇者が地上で独立部隊パーティーの一員に任命され帝国と戦う  作者: 元々島の人


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隊長特攻

一応書いておきますが、キングヘイルは18、19話で既に出ています。

「隊長あいつご存じなんですか?」

 ドレッドは聞いた。


 隊長カーレルは完全に汗をたらし震えていた。

「あ、ああ」


 レオンハルトは思った。

 隊長があんなに汗をかいている、さらに震えている、それほどの相手と言う事か、と。


 カーレルは震えながらもそれを皆に見せない様にしていたが残念ながら抑えきれない表情からそれは伝わってしまっていた。


 ま、まさかあいつがこんなところに直接……と思っていた。

 キングへイルは憎々し気に四方を見回し獲物を狙う肉食動物の様に目を光らせ威圧した。


 彼の体の大きさも目つきもパーティを動揺させるに十分な迫力だった。

 これからの戦いを楽しみにするようにキングへイルは舌なめずりをした。

「ふふ」


 そして突如キングへイルが手を前に出すと、指から激しい拡散上の太い光が発せられそれが当たった。 

 レオンハルトの近くの大地が割れて裂け目からバウンドするように光と爆発が出て彼を襲った。

「ぐあ!」


「ふっふっ」

 キングへイルの笑いは不敵だった。


 さらにはその彼の手から目もくらむ光と共に拡散するように細い束が出てその内の2本程がレオンハルトを襲い肩を焼きかつ貫き、かつ近くのドレッドも食らい腹と肩を抑えた。


 レオンハルトの方が重いがドレッドも浅くは無かった。

「ああ!」

 レオンハルトは叫んだ。相当傷は重い。


 シギアは言った。

「クリウ、レオンを回復させてくれ!」

 クリウはレオンハルトの元へ行き肩に回復魔法をかけた。


 しかし

「ふん!」

とキングへイルは笑いと共にいきごみ今度は手から光を再度放つと束の1つがクリウを襲い腕や肩等を焼き貫きレオンハルトと同じく上半身あちこちをやられどくどくと出血した。


「だ、大丈夫か?」

 シギアは心配した。


「くそ!」

 傷を顧みずドレッドは前に出た。


「待て! 奴の相手は私がする!」

 突如カーレルは叫んだ


「隊長!」

 皆突然の名乗りに驚いた。


「ふん! 腑抜けの隊長が俺の相手か。この前はやられたくせに」

 奴は帝国の司令官クラスが使う特殊スキルを持っている。とカーレルは踏んだ。


 キングへイルは嘲笑った。

「皆俺の能力に戸惑っているようだな、この前はそんなに見せなかったがいかにもこれは並の兵士では扱えん、また魔法使いも扱えん。『破導光破弾』と言う大気と太陽の光から出来た光で太く大きな矢を作り四方にばらまく、司令官クラスしか使えないスキルだ。確か前に貴様らと会った時ヘリウムの雑兵どもがばったばったとゴミの様にあっさりと倒れたな。虫を駆除してやる気分だったが」


「……」

 カーレルは言いかえさなかった。

 天を眺め部下に哀悼の意を表した。


「前に軽く殺してやった貴様の部下と同じ目に会わせてやる。死ね!」


 しかしそう言われてもカーレルは突っ込んで行った。

「ぬううん!」


 キングへイルの技はまるで4メートル近い横に広い波の形の光ののこぎりのようだった。


「はっはっ、何も考えず突っ込んで来たか! やけくそか血迷ったか!」

 実はキングへイルはカーレルが何か策があるのではと少し警戒していた。


 シギアは思った。

 あの技、天界の能力上位者が持つ高レベルスキルと似ている、そもそも集団の人間をいっぺんに攻撃する技だ。

 

 普通の人間1人があんなのをまともに食ったらまずいぞ。真正面から行ったら。

 シギアは叫んだ。

「隊長! 正面から言ったらまずいですよ! 下がって下さい!」


 ドレッドは言った。

「いや、隊長は何かお考えがあるのだろう」


「うおおお」

 カーレルは吠えて突っ込んだ。


「なんだあ⁉ 突っ込んできやがって。何か策があるのか? それともやけくそか?」


 シギアは思った。

 いや、何も見えてない、策がないように見える。


 再度カーレルは叫んだ。

 喚いている目には誇りを感じさせた。


 そして一心不乱にキングへイルの元へ剣を振りかざし向かった。


「特攻か⁉」

 シギアは思った。


 カーレルは命を懸けていた。


「ふん!」

 キングへイルは容赦なく拡散する光の束を放った。


 その何本かが剣の様にもろに隊長を襲い、体のあちこちを焼かれ貫かれた。


 腕は焦げ茶色に変色した。


「ぐ、ぐう!」

 もう苦しいのが誰の目にもわかった。腹をかばい足元の土を強く握りしめた。


「隊長!」

 ドレッドは叫んだ。しかしカーレルは


「絶対に私はこんな事で倒れん! ヘリウム騎士団の名に懸けて。それが殺された部下への弔いだ!」


 と血を吐き流し叫んだ。

 いつも温厚で腕を組んでいる彼とは雲泥の差だった。

 ドレッドも何かカーレルが策があるのかと1瞬疑った。


 カーレルは叫んだ。

「わ、私は無様になっても全て正面から受け止めて体を清めぶつかり奴を倒す、それがあいつに殺された部下たちの弔いだ!」


 シギアは聞いた。

「体を清める?」


 ドレッドは言った。

「策があるんじゃないのか?」


 シギアは聞いた。

「体を清めるってなんだ?」


 ドレッドはカーレルの身を案じながら答えた。


「まさか、ヘリウムは宗教国家だ。だから他の兵士を救えなかった事を神に対する人間の罪と考えそれを体を痛める事で清めようと?」


 それはキングへイルには聞こえていなかった。

「馬鹿め!」


 さらに発射された数本の太い光弾がカーレルを襲った。


 それが肩や腰付近を貫いた。

 さらに光の粒子が爆破現象を起こし肉体内部を破壊した。


 カーレルはぎりぎりと歯を食いしばり血走った目でキングへイルを見た。

 隊長やめて下さいと多くの兵士の声が聞こえるようだった。


「くっ、くく!」

苦しみながら力を絞りカーレルは剣を投げたが弾かれた。


 キングへイルはまた嘲笑った。

「はっはっは! まさか無策だったとはな! 隊長の名が泣くわ。部下もあの世で貴様の愚かさを笑っているぞ!」


「ぐああ!」


 カーレルは薄れゆく意識の中で思った。

 くっ、俺は何も出来ない。愚かな人間だ。皆すまない。俺は敗者だ、敗者だ……


 カーレルの体が光に包まれた。

 ところがその光の中から何かが飛翔した。


 それは先程出した黒い羽根の生えたシギアだった。

 シギアは隊長を抱きかかえて空中高く上昇し離れた場所に着地した。


「ぬう⁉」

 着地したシギアはキングへイルに顔を向けた。


 キングへイルはにやりとした。

「ふふん、何やら骨のありそうな相手だな」



登場人物の人気調査を行いたいのですが今後の展開に生かす事も含めご協力お願い致します。


https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1159965/blogkey/2666705/

アンケートの件の活動報告への返信で下記の番号またはキャラ名をお答え下さい。


・応募はお一人様一回とさせていただきます。


・なお規約により過度の活動報告のやり取り及び誘発する行為は規制があるという事ですので、可能ならばメッセージやツイッターのリプにお願いします。


・Twitter

https://twitter.com/Rz2hulDy8QK5Kzu/status/1316623835974705152



①シギア

②宝児

③クリウ

④レオンハルト

⑤アレーナ

⑥ドレッド

⑦フィリオ

⑧その他


御手数をおかけしますが是非ご協力下さい。

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