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天から落ちた最強だが性格が悪い最低ランクの勇者が地上で独立部隊パーティーの一員に任命され帝国と戦う  作者: 元々島の人


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シミュレーションバトル

 倒れたシギア達の元にレオンハルト達は駆け付けた。

「2人とも大丈夫か」


 宝児は苦しみながら答えた。

「僕は大丈夫です。それよりシギアさんが」


「大丈夫か」


「何て事ないさ」

 シギアは立ち上がりほこりを払った。


 レオンハルトは褒めた。

「よかったぞ」

「いや、シギアさんのおかげですよ」


 隊長は言った。

「シギア、宝児君の為に頑張ったな」

「いや、俺は別に!」


「照れてるよ」

 隊長が言うと皆が笑いに包まれた。

「では15分休憩する。その後は新しいメニューがある」


「何だろう」

 皆予想が付かなかった。


 宝児は自分の力について言った。

「この力と技は単発で出た物なのか」


 シギアは言った。

「そうかもな、でもだからこそこれからのトレーニングで鍛えていくんだ」


 ドレッドはふざけて言った。

「そうだな。宝児にはマスターしてチームの中心にならなきゃな」

「え?」

「ははは」


 アレーナは少しして言った。

「水の聖霊の力よ」


「ぼ、僕に何故そんなものが」

「うーん、もしかして水泳をしていた時にそれが体に入った?」


「ええ……」

「多分そうじゃないかと思うわ」


「水の聖霊って体に入るとどうなるんですか」

「水の魔法を使えるようになるわ」


「え?」

「多分いずれね」


 そして時間が来てフィリオは見物だけで皆が集められた。


 隊長は前に立って言う。

「皆揃ったな。よしではこれから新訓練『シミュレーションバトル』を始める」


 皆はその名を聞いて驚いた。

「シミュレーションバトル?」


 隊長は楽しそうに話す。皆が戸惑っているのを楽し気に見ている。

「そうだ、この訓練では君たちにチェスの駒になってもらう」


「ええ?」

「チェスの駒」と言う言葉がさらに驚きを誘った。


 隊長は説明を続けた。

「そしてこの平原が盤になる」


 戸惑いは沸点に達した。

「チェスと盤って」


 また隊長は不敵に笑った。

「ふふ」


「じゃあ、頼む」

 と隊長は隣の城の御付きの老けた60代の高名な魔法使いに頼んだ。


「はい」

 と魔法使いは答えた。

 そして魔法使いは呪文を唱えた。すると


「なんだこれ?」

 突如皆の体を怪しい光が包んだ。


「体に巻き付いてくる」

 皆の体が金縛りの様に動かなくなった。


「こ、これは」

 さらに隊長は指示をした。

「宝児君、ペンダントに念波を送れ」


 シギアは嫌がった。

「またこれか」


 宝児の念波がペンダントに移りシギアは動けなくなった。

「よし皆動けなくなったな。宝児君を除いて。これから皆には戦ってもらう」


「え? 何と?」


「それはこの人が決める」

 再度魔法使いは詠唱を始めた。


 すると粒子の様な物が魔法使いの隣に集まり怪物の姿になった。

「サーベルタイガーが出て来た?」


 隊長は説明した。

「ふふ、驚いたかな? この怪物は召喚したのではない。立体の映像だ」

「映像?」


「そうだ。だからと言って攻撃がすり抜ける訳じゃない。こちらが攻撃した時も相手が攻撃した時も実際とは別質の打撃の衝撃が残る」


「打撃衝撃」

「そうだ。例えばかみつかれて血を流したとかそう言うのはない。しかしダメージが検出される。それを俺が判定する」


「では始めるが、その指示を出すのは宝児君だ!」


「えっ⁉ ぼ、僕がそんな事出来る訳ないじゃないですか」


「いや、あえて君に役割を与える。例えば君がシギアにまず攻撃してくれと指示すれば攻撃し次にレオンハルトと言えば続けて攻撃する。そして攻撃の強さやスピードも決められる。ではよければ始めよう」

「ええ?」


 シギアは圧をかけた。

「ここではあえてプレッシャーをかける。頼むぞリーダー」


 レオンハルトもあえてはっぱをかけた。

「俺からもたのむ」


「は、はい。わかりました」

 短時間での決断要請に戸惑いながら宝児は受けた。

「では、はじめる!」


「え、えっと僕が皆さんの配置を決めるんですねえーっとそれじゃ」

「基本は力のある者が前衛、ない者が後衛だ」

 レオンハルトは説明した。


 宝児はあたふたしながら配置を決めた。

 まず前衛がドレッドとレオンハルト、中衛がシギア、後衛がアレーナ、クリウ、コアになった。


「よし、それでは宝児君の指示で攻撃を始める。皆は宝児君の指示を受けるまでは動けん」


 宝児は指示した。

「わかりました、じゃ、じゃあ、ドレッドさん、サーベルタイガーに攻撃をお願いします。すみません!」


「よし! はああ!」

 ドレッドは剣を構えサーベルタイガーの元へ走った。


 そして実戦と同じように剣を振り下ろしサーベルタイガーに剣で打撃を与えた。

 しかし、


「ぐあ!」

 返す刀で爪による攻撃をまともに食ってしまった。

 スピードが速く避けられなかった。

 ドレッドの体に衝撃が響く。


「あっ!」

「うーん、反撃の事を考えてなかったな。もう一度やり直しだ」


 宝児はしゅんとした。しかし気を取り直した。

「はい、もう1回」


「じゃあドレッドさん攻撃お願いします!」

 ドレッドの攻撃が同じようにサーベルタイガーに決まった。

「防御を!」

 と宝児は素早く指示した。今度は上手く防いだ。


 戸惑いながら宝児は次の指示をした。

「じゃあ、レオンハルトさん攻撃を!」


「はっ!」

 これも決まった。


 さらに宝児は指示を続けた。

「じゃあシギアさん!」

「ああ!」


「続いてシギアの攻撃が決まりサーベルタイガーは倒れた」

「倒した様だな」


「よし、では次の魔物を出そう」

 魔法使いが詠唱を始めると今度はずっと大きな塊が現れそれはドラゴンになった。

「ええ⁉」

「今度はこのドラゴンだ」




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